クリスマス・プディングの冒険
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クリスマス・プディングの冒険(-冒険、英名The Adventure of the Christmas Pudding)は1960年に発表されたアガサ・クリスティ作の推理小説(短編及び中編集)である。最初の5編にはエルキュール・ポアロが、最後の1編にはミス・マープルが名探偵として登場している。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 収録作品
- クリスマスプディングの冒険(The Adventure of the Christmas Pudding)
- ある東洋の国の将来王となるはずの人物がロンドンで遊んだ女に由緒あるルビーを持ち逃げされた。現代的な暖房設備があることを念入りに確認したポアロはその女性が潜むという屋敷のクリスマスパーティに参加する。
- スペイン櫃の秘密(The Mystery of the Spanish Chest)
- パーティがあった翌朝召使いによってスペイン櫃の中から参加するはずだった男性の死体が発見された。大口の仕事を一旦忘れポアロは調査を開始する。
- 負け犬(The Under Dog)
- ポアロの依頼者は被害者の夫人の雇われた話し相手。彼女は夫人の言いつけでここに来たのだという。ルーベン・アストウェル卿が殺害され彼の甥が逮捕された。極めて不利な状況だが夫人は「直感」で犯人は甥ではなく、卿の秘書だと考えているのだそうだ。しかし依頼者はそうは思っていない、それにできれば関わってほしくないと思っている。そう確信したポアロは一層事件に興味を抱く。
- 二十四羽の黒つぐみ(Four-and-Twenty Blackbirds)
- ポアロと友人が料理店で雑談をする。今も店にいる髭の老人はいつも同じ曜日に現れ同じ席に座り同じ注文をするのだが先週はいつもと違う曜日に現れいつもと違う注文をしたという。三週間ほどたち地下鉄で友人に再会したポアロはあの老人が一週間近く料理店に現れていないことを知らされる。帰宅したポアロは執事に特別な仕事を命じた。
- 夢(The Dream)
- 奇人で有名な百万長者から要請を受けたポアロは邸宅を訪れる。依頼人の言動に内心失望を覚えるも相談を聞くとピストル自殺をする悪夢に悩まされているのだと言う。様々な可能性を模索するも解決策を見出せぬまま立ち去るポアロ。一週間後知人からの電話でポアロは彼がピストル自殺したと知らされる。
- グリーンショウ氏の阿房宮(Greenshaw's Folly)
- 「グリーンショウ氏の阿房宮」と呼ばれる建造物を訪れたホレイスとレイモンド。館の主であるミス・グリーンショウは二人に自らの遺言書への署名を頼み、また隠し場所を教えた。帰宅途中に「殺人」と口にしたホレイスにレイモンドは伯母のミス・マープルを紹介する。
カテゴリ: エルキュール・ポアロ | 推理小説