クローディア・ラサール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クローディア・ラサール(Claudia La Salle)は、SFアニメ作品『超時空要塞マクロス』に登場する、架空の人物。主要登場人物のひとり。女性。(声:小原乃梨子)
アメリカ出身。統合宇宙軍中尉(後に少佐まで昇進)。24歳。SDF-1マクロスの航法・火器管制主任オペレーター。ブリッジの女性オペレーター中最年長のまとめ役で、過酷な状況下でもゆとりを失わず、機知に富むユーモアで周りを和ませる。状況判断も沈着冷静で、ブルーノ・J・グローバル艦長の補佐役としても貢献。人生経験豊富で懐の深い、本当の意味での「大人の女性」である。
コンビを組む早瀬未沙とは、南アタリア島のマクロス乗員訓練選抜センターでルームメイトになって以来の親友。プライベートでも良き相談相手で、一条輝に素直に気持ちを伝えられない彼女を気遣い、恋愛面の指南役を買って出ている。理想的なカップルとして公認の仲であるエースパイロットロイ・フォッカーとは、統合戦争中配属された片田舎の基地で出逢った。当時は軽薄なプレイボーイと軽蔑していたが、南アタリア島で再開した後、フォッカーの孤独な一面を癒す母性的な愛に目覚める。恋人よりも深い絆で結ばれたパートナーとなるが、ゼントラーディ軍との戦闘で先立たれてしまう。以後、その悲しみを胸にしまい気丈に振舞うが、ふとした折に寂しさを洩らすこともあった。彼女の持つ他者への優しさは、フォッカーと知り合うことで目覚め、失うことで深まったともいえる。
余談ではあるが、主人公サイドのレギュラーキャラクターとして黒人女性が起用されたのは、日本のテレビアニメ史上画期的な出来事であった。(『機動戦士ガンダム』において、リュウ・ホセイがいったん黒人として設定されながら、様々な制約により、アラブ系に変更されたことを想起されたい)。しかし、このあと日本のテレビでは黒人の扱いに極端にデリケートになってしまい、彼女のあと本格的な黒人のレギュラーキャラクターは登場していないのが実情である。(『ふしぎの海のナディア』においても、主人公ナディアの設定は黒人の特徴がほとんど払拭されてしまった。なお『マクロス』以降のテレビアニメ作品における黒人のレギュラーキャラとしては『機甲戦記ドラグナー』のタップ・オセアノが挙げられる。この作品はポスト『ガンダム』として製作された事も付記しておきたい)。
[編集] 関連項目
マクロス ゼロ ラサール姓をもつ黒人男性キャラクターが登場する