グリーゼ876d
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軌道要素 | ||
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軌道長半径 | (a) | 0.0208067 AU |
離心率 | (e) | 0 |
公転周期 | (P) | 1.93776 日 |
軌道傾斜角 | (i) | ?° |
近日点引数 | (ω) | ?° |
近日点通過時刻 | (τ) | ? JD |
物理的性質 | ||
質量 | 木星の 0.023 (± 0.003) 倍 (地球の 5.9~7.5 倍) |
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半径 | 木星の ? 倍 | |
密度 | ? kg/m³ | |
表面温度 | 500~700(推定) K | |
発見 | ||
発見日 | 2005年 | |
発見方法 | 視線速度法 | |
発見者 | E.Rivera, J.Lissauer, R.P.Butler, G.W.Marcy, S.S.Vogt, D.A.Fischer, T.Brown, G.Laughlin |
グリーゼ876d(英:Gliese 876d)は、太陽系から約15光年離れた、赤色矮星グリーゼ876の周囲を公転する太陽系外惑星。位置的には内側から数えて第1惑星だが発見された順が3番目であった為、惑星名はdとなる(aは中心星)。
[編集] 物理的特徴
この惑星が特に注目されるのは、その質量の少なさである。これまでに発見された系外惑星の多くが木星クラスの質量であり、最小のものでも天王星(地球の14倍)程度の重さがあった。 しかしグリーゼ876dは地球質量の6倍程度であり、主成分がほとんど岩石で構成されると推定されたことから、初の太陽系外における地球型惑星の発見例ではないかとする指摘もある。
しかしながら、ホット・ジュピター同様に中心星の至近距離をわずか2日足らずで公転することから、表面温度は数百℃に達すると見られており、高温のため生命体の存在は絶望的である。
同時に中心星の強力な潮汐力によって、地球の月のごとく自転と公転の周期が共鳴し一致している可能性がある。
[編集] 巨大地球型惑星
グリーゼ876dより少ない質量の系外惑星には重力レンズ観測によるOGLE-2005-BLG-390Lbがある。 但し太陽系の地球型惑星と比較してなおも質量が大きいことから、これらのタイプの惑星はまとめて「巨大地球型惑星(スーパー・アース)」と呼ばれている。
これらの系外惑星は現在の時点で観測限界に近いデータから発見されているため、地球程度の惑星発見は当分先の話になると見込まれる。 最近では、太陽近辺に多くの巨大地球型惑星が存在し得るとする研究[1] もあり、更なる低質量惑星の発見に向けて観測が続けられている。