コピー&ペースト
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コピー&ペースト(Copy and Paste)とは、文章やデータなどをコピー(複写・複製)し、そのコピーしたものをペースト(貼り付け)するという操作を表すコンピュータ用語。略称としてコピペと呼ぶ事もあるが、これは主に匿名掲示板2ちゃんねる等といったサブカル的な傾向の強いウェブサイトで使われる事が多い。
殆どのGUIシステム上においては、コピーしたい範囲を選択したうえで一定の操作を行うことでクリップボードにデータをコピーでき、クリップボードにコピーされたデータは、一定の操作で他の箇所に貼る(ペーストする)ことができる。他の記憶媒体を使わずに、異なる箇所へデータを容易に移動させることができるため、多く用いられている方法である。
[編集] 主なコピー&ペースト方法
機種もしくはシステムによってはコピー&ペーストの操作に多少ばらつきがある(ほとんど同じものもある)。また、キーボード上の各種キーの組み合わせによって発動するものもあれば、マウスなどのポインティングデバイスの操作で行えるものもある。
- Windowsの標準的なアプリケーション
- 範囲を選択してCtrlキー+Cキー → 貼り付けたい場所を選択してCtrlキー+Vキー
- Macintoshの標準的なアプリケーション
- 範囲を選択してCommandキー+Cキー → 貼り付けたい場所を選択してCommandキー+Vキー
- DOSプロンプトなど
- 範囲を選択してマウスを右クリック → 貼り付けたい場所でマウスを右クリック
- Windowsでスクリーンショット取得
- PrintScreenボタンを押下 → 画像を処理できるアプリケーションを開いてCtrlキー+Vキー
- UNIX系
- マウスを左クリックしながら範囲を選択し、左ボタンを放す → マウスを右クリックするとカーソル位置に貼り付けされる
[編集] 二次的な意味
コピー&ペースト(コピペ)という言葉が、文脈によっては2次情報、あるいは引用という意味を表している場合もある(例:「この投稿は○○のコピペ」)。
容易に複製をつくることができる特徴から、業界やコミュニティによっては否定的なニュアンスをもった行為を表す言葉として使用されることもある。いくつかの例をあげる。
- 電子掲示板において、連続投稿を目的とした基本的な掲示板荒らし、スパム行為の手段としてコピー&ペーストを用いること(コピペ荒らし)
- コンピュータプログラミングにおいて、ロジックを無計画にコピー&ペーストしてプログラミングすること。複雑怪奇で見通しの悪いプログラムになりがちなので嫌悪される。
- ネットワーク上の資源から盗作すること。
また、電子掲示板などにおいて、コピペという言葉が、頻繁にコピー&ペーストされる特定の文章(いわゆるテンプレ)それ自体を指すこともある(例:「詭弁のガイドライン[1]」)。
2006年6月、福島瑞穂の発言に関するコピペの真贋を巡って、2ちゃんねる上などで議論が交わされた。コピペの多くは情報源が明記されておらず、あたかも伝言ゲームのようにインターネットを伝播していく。従ってその利用や引用には十分な注意を払うべきである。