シャンプー
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シャンプー(shampoo)
- 頭髪および頭皮を洗浄するための洗剤。本項で記述。
- 英国の2人組アイドルグループ。シャンプー (グループ)を参照のこと。
- 高橋留美子の漫画作品『らんま1/2』の登場人物。
- ハル・アシュビー監督のアメリカ映画。シャンプー (映画)を参照のこと。
- 吉本興業の漫才コンビ「シャンプーハット」の略。
シャンプー(英: shampoo)は、頭髪および頭皮を洗浄するための洗剤である。ペット用のシャンプーもあり、この場合は全身を洗浄するものである。 水を基材に、ラウリル硫酸ナトリウムといった洗浄剤、コート剤、保湿剤、香料、防腐剤を成分とする。
[編集] 概要
現行の一般的な合成洗剤を使用したシャンプーによる害悪を訴える声があり、石鹸によるシャンプーの安全性が一部で人気を博している。これを石鹸シャンプーと呼び、その対語として一般的な物を合成シャンプーと呼ぶ。
合成シャンプーで洗浄した後には、髪を保護するためリンスを使用する。また、シャンプーしながらリンスも出来るリンスインシャンプーも発売されている。合成シャンプーとは一般的に石油系や高級アルコール系のものを指し、これらは洗浄力は高いが髪や頭皮への刺激が強い事で知られている。
石鹸シャンプーで洗浄した後にもリンスを使用するが、これは合成シャンプー用のリンスとは全く目的が異なる。合成シャンプーは中性だが、石鹸シャンプーはアルカリ性である。頭髪は弱酸性であるため、アルカリ性になった状態を放置しておくと髪が傷む。そのため弱酸性のクエン酸などの物質でリンスを行い、液性を中和する。
また他の部類のシャンプーではアミノ酸系やベタイン系というものもあり、これは洗浄料にアミノ酸系やベタイン系の界面活性剤を使用している。アミノ酸系やベタイン系の特徴には、石けんシャンプーより低刺激、適度な洗浄力がある、リンス不要である場合が多いということがあり、優れたシャンプーといえるが価格が高い傾向にあるのが難点である。
水なしで洗髪できるドライシャンプーも販売されていて、キャンプ・介護・非常時等入浴ができない時に使用する。
[編集] 歴史
洗髪の習慣は過去に遡る程頻度が少なく、日本髪が結われていた時代は一ヶ月に一度程度というのが一般的であった。また、結う際に油で艶を付けるという考えから、洗髪によって髪を美しくするという概念は今ほど強くなく、ふのり、米ぬか、小麦粉などで髪の油分を奪う洗い方が多く用いられていた。
日本に洋髪が入ってきた時代、日本人の硬く太い髪を洋髪にするのは困難であり、髪に適度な油分を与えるシャンプーが好まれるようになり、普及し始めた。
現在では知る人は少ない、「七夕に髪を洗うと髪が美しくなる」という言葉は、洗髪が日課として行われていなかった時代を反映していると言える。