ジェームス・ハチソン・スターリング
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ジェームス・ハチソン・スターリング(James Hutchison Stirling, 1820年6月22日 - 1909年3月19日)は、イギリス・スコットランドの哲学者。イギリスにおけるヘーゲル主義者(観念論哲学)としてしられ、イギリス哲学の伝統といえる経験論に対向していった。主著「へーゲルの秘密」はイギリスにおける観念論研究への道を大きく広げた。イギリス観念論を語るうえにおいて、欠くことのできない人物である。
グラスゴーの生まれ。医学と哲学をグラスゴー大学で学ぶ。その後哲学に専念することを決め、フランスとドイツに留学。1888年から1890年ではギフォード講義で教鞭をとる。(タイトルは、哲学と神学)エディンバラ大学より古典文学博士号を取得。ベルリン哲学教会の外国人メンバーになる。カントからヘーゲルに至るドイツ観念論の哲学に業績が多く、ジョン・マクタガートやトーマス・ヒル・グリーンと並び、イギリスにおける観念論哲学の代表的な人物となった。
著作
- 「ヘーゲルの秘密」 (1865)
- 「哲学の歴史」(アルベルト・シュベーグラーの著の英訳) (1874)
- 「法哲学の講義」 (1873)
- 「哲学と神学」 (1890)(ギフォード講義の講義録)
- 「カント(哲学)への教科書」 (1881)
- 「思考とは何か?」 (1890)
など