ジャバ・ザ・ハット
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ジャバ・ザ・ハット (Jabba the Hutt) は映画『スター・ウォーズ』シリーズの登場人物で、惑星タトゥイーンに本拠を置きありとあらゆる犯罪に手を染めている犯罪組織ハット・カルテルの首領である。本名をジャバ・デシリジク・ティウレ(Jabba Desilijic Tiure)という。画像
カエルのような上半身に太り過ぎたヘビのような下半身という姿の、巨漢な非ヒューマノイド人種ハットである。 その性格は強欲にして冷酷、大胆にして野蛮ではあるが、自分に利益をもたらす相手には(比較的)寛大…と、ある種の巨大組織のボスに打って付けの性格をしている。
帝国や反乱同盟軍、更にはかつての共和国とは一定の距離をおいており、様々な犯罪的行為で稼いだ金で、タトゥイーンに宮殿を持っている。
密輸業者であるハン・ソロとは古くから取引があるが、ソロが密輸品を輸送中に帝国軍の船に発見されてしまい、やむなく密輸品を投棄してしまった。そしてソロはジャバに対して多額の借金を背負い込む事となったが、ソロは反乱同盟軍に加わりジャバに借金の返済をしている暇がなくなったため、ジャバはソロの首に懸賞金を掛けるなどしている。しかしその一方で、ソロの能力や存在価値を高く評価しており、それはソロがカーボン冷凍されても続いて居た…もっとも「装飾品」としてではあるが。
ジャバの属する種族ハットは元来ジェダイの暗示に対する抵抗力が非常に強いため、フォースを用いた心理操作はジャバには通用しない。
なお、『ジェダイの復讐(帰還)』でレイア・オーガナに首を締められて殺された時、ジャバの年齢は600歳であった。
[編集] 設定裏話
その独特の風貌は、ファンにして「ジャバ様」と云わしめる程の強烈な物であるが、初期のデザインでは胴に腕が数対生える等、芋虫に近かった。やがて紆余曲折を経て現在見る姿に落ち付いたが、それでもなお、その巨体を動かすために常時4-5名のスタッフが台座内のピットよりワイヤー操作する必要があったそうだ。
劇場版1作目のエピソード4製作時には、代役の人間で撮影した後にストップモーション・アニメーションなどを重ねてジャバを表現する予定であったが、結局は技術や予算の関係でカットされたため、エピソード4本編にはジャバは登場していなかった。しかしルーカスは1作目と3作目の一貫性を出すため、ソロとジャバの関係性を示したいと考え、CGにより描かれたジャバを特別篇に登場させ、DVD化の際にはエピソード1で使われていたエピソード6登場時により近いデザインのCGに変更し、このシーンを復活させた。
CGのジャバとハン・ソロが歩きながら会話するこのシーンで、ソロがジャバの尻尾を踏みつけてジャバが驚く場面がある。これはオリジナルフィルムでは人間のジャバの背後にソロがまわりながら会話するのだが、(後にデザインが決定した)本物のジャバには大きな尻尾があった関係でどうする事も出来ず、苦肉の策としてこのようなシーンになったというエピソードがある。
因にルーカスは3作目にナメクジの様なジャバを登場させようと考える前は、チューバッカの様な容姿を考えていた。1作目の撮影時にジャバ役を人間として撮ったのは、後々ヒト型のクリーチャーに置き換えるという構想が当時からあったかららしい。
[編集] その他
- エピソード1のクレジットによると、ジャバを演じたのは"himself"とのこと。
- 後年、漫画『北斗の拳』に登場するゲイラというキャラのモデルにもなった。
- 『ジェダイの復讐(帰還)』が日本で劇場公開された1983年に日本で放送されていた『宇宙刑事シャリバン』に登場する「ガマゴン大王」のモデルでもある。特に第31話のガマゴン星におけるシーンは『ジェダイの復讐(帰還)』のオマージュであると考えられる。
[編集] 関連項目