ジャン=ピエール・セール
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ジャン=ピエール・セール (Jean-Pierre Serre, 1926年9月15日 - ) はフランスの数学者。もとブルバキのメンバーの一人。
アンリ・カルタンに学び、はじめは複素解析や代数トポロジーを研究した。弱冠28歳でフィールズ賞 (最年少) を受賞。 その後代数幾何学に傾倒していき、グロタンディークに多くの示唆を与え自身もヴェイユ予想に大きく貢献。
業績として代数トポロジーにおけるスペクトル系列を発展させた (Leray-Serreのスペクトル系列) 。SerreのC理論による球面のホモトピー群の研究。 GAGA (Géométrie Algébrique et Géométrie Analytique) で代数幾何において複素解析幾何学的手法を導入し、大きな成功を収めた。 FAC (Faisceaux algébriques cohérents)を発表し、代数的連接層を構築。層の言葉とホモロジーを用いて代数幾何学、可換環論の書き直し、層係数コホモロジーを構成した。 整数論におけるl-進表現論において、楕円曲線、L関数、モジュラー形式、アーベル多様体などに応用し多くの成果をあげた。 p-進モジュラー形式の理論の構成、類体論への貢献、代数的K-理論への貢献。アーベル多様体にかんするSerre-Tate理論。その他にリー群などにも業績がある。