スホーイ・スーパージェット100
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スホーイ・スーパージェット100(Sukhoi Superjet 100)とは米露両国の航空機メーカーによって共同開発される60~95席クラスの地域ジェット旅客機である。名称は英語、ロシア語に関係なく「Sukhoi Superjet 100」と表記されているが、ロシア語発音では「スホーイ・スーピェルジェット・ストー」となる。
[編集] 概要
開発計画当初はロシア製地域ジェットの略称で、かつてはスホーイRRJ(英語:Russian Regional Jet;ロシア語:Российский Региональный Самолёт Сухогоラッスィーイスキイ・リギアナーリヌィイ・サマリョート・スホーヴァ)と呼称していたが、2006年7月17日に現在の名称に変更された。
機体の設計と製造はロシアのスホーイ設計局、型式証明取得作業をイリューシン、販売や顧客管理をアメリカ合衆国のボーイング社がそれぞれ担当している。2008年からの機体引渡しを行うことになっている。
エンジンはSaM146ターボファンジェット双発であるがオプションでアメリカ製エンジン搭載も可能である。またRRJとは胴体の長短による乗客数の違いによって、スーパージェット60、スーパージェット75、スーパージェット95と呼称される。
2001年4月に合意成立後、2004年7月にロシアのシベリア航空からRRJ95を50機の発注を受けプログラムがローンチになり、2006年に試作機を初飛行させ、2007年まで型式証明取得の計画である。生産はロシアのアムール川沿の都市コムソモルスク・ナ・アムレで行うことになっているが、航空会社とスホーイの協力メーカーからの圧力のために、スホーイはロシアのヨーロッパに近い都市に変更することを検討している。
この機体のライバルとしてアントノフAn-148、エンブラエル E-Jetとボンバルディア C-シリーズなどがある。またスホーイは2020年までにシリーズ全体で600機、最終的に800機の販売を目標にしており、そのうち60%をロシア以外で販売しようとしており、そのために西側の環境基準達成を目標にしている。
[編集] 発注一覧
発注年月日 | 航空会社 | 引渡年 | 機種名 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
Superjet 60 | Superjet 75 | Superjet 95 | 不明 | オプション | |||
2004年7月 | S7航空(シベリア航空) | ? | 50 | 20 | |||
? | ロシア郵政省 † | ? | 7 | ||||
? | UTエイール | ? | 20 | ||||
2005年11月22日, | コンコルド・アビエーション | 2009年 | 20 | 20 | |||
2005年12月7日, | アエロフロート・ロシア航空 | 2008年 | 30 | 20 | |||
合計: | 127 | 60 |
[編集] 性能一覧
- 全幅: 27.80 m
- 全長: 23.87 m (Superjet60), 26.37m (Superjet75), 29.87m (Superjet95)
- 高さ: 10.28 m
- 主翼面積: 77 m²
- 最大離陸重量: 35790 kg (Superjet60), 38820 kg (Superjet75), 42520 kg (Superjet95)
- 最大巡航速度: マッハ0.81
- 最大上昇限界高度: 12500 m
- 航続距離: 3204 km (Superjet60), 3265 km (Superjet75), 3050 km (Superjet95)
- 乗客(最大): 68 (Superjet60), 83 (Superjet75), 105 (Superjet95)
- 運航乗員: 2
- エンジン: SM146もしくはPW800双発
カテゴリ: 旅客機 | ソ連・ロシアの航空機