セフィロス
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セフィロス（Sephiroth）は、テレビゲームのシリーズ作品、ファイナルファンタジーシリーズに登場する架空の人物である。『ファイナルファンタジーVII』の主人公クラウド・ストライフの宿敵と言われている。ファイナルファンタジーシリーズ史上最強を謳われるキャラクターであり、その存在感、カリスマ性はプレイヤーに強く印象を残した。
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[編集] 担当声優
- 日本版
- 北米版
- ランス・バス（『KH FINAL MIX』）
- ジョージ・ニューバーン(w:George Newbern)（『FFVII AC』以降）
[編集] 概要
『FFVII』の世界を牛耳る企業、神羅カンパニーの私設エリート兵士「ソルジャー」の一員。ソルジャーには三段階のクラスがあり、最上級の「クラス1st」に属している。中でも最強の者と噂されており、「英雄」と称される。武器は、身の丈を遙かに超える長刀「正宗」を扱う。
一般的なソルジャーとは身体の質から根本的に異なっている。セフィロスは、特殊な力を持ちながら絶滅した人類、セトラ（古代種）の復活を目的とした「ジェノバ・プロジェクト」の一環として、2000年前に仮死状態で発見された古代種「ジェノバ」の細胞（ジェノバ細胞という）を胎児の際に組み込まれ「人工的な古代種」として創り出された。しかし、ジェノバ・プロジェクトは、主導していたガスト博士の「ジェノバ=古代種」という誤った見解の基に発足したものなので、実際にはセフィロスは古代種ではない。
父親はジェノバ・プロジェクトを引き継いだ宝条、母親はプロジェクトに関わる研究員のルクレツィア・クレシェントである。２人の間には恋愛感情は無く、あくまで実験のために子供をもうけた。ルクレツィアはその後、ジェノバ細胞の影響による身体的変化に耐えきれず失踪、宝条は自身が父であることを伏せ、母親はジェノバであると言って聞かせた。
作中で確かなことは明かされないが、セフィロスはジェノバと意思の疎通、もしくは支配が可能だったと思われる。
[編集] キャラクターデザイン
キャラクターデザインは野村哲也が担当する。銀色の長髪で、魔晄を帯びた瞳は氷のように冷たく、人を寄せ付けない雰囲気を醸し出す。利き手は左。身長、年齢、出生月日などは明かされていない（年齢はゲーム中の描写から推定できる）が、一般的な「美形キャラ」の部類としてはかなり大柄な体格で、公式イメージやフィギュアから、身長は190～200cm前後と推定される。上半身素肌（ベルトをたすきがけにしている）の上に黒いコートを着ている。細身ながら筋肉質で、目の瞳孔が猫のように縦に細長くなっているのがもっとも顕著な特徴である。これはジェノバ細胞の影響による変異と見られ、『FFVIIAC』に登場するカダージュ、ヤズー、ロッズの三人の銀髪の少年たちや、ジェノバ因子の影響を受けた子供たちの目にも同じ特徴が表れている。前髪が『FFVII』のヒロインであるエアリスとよく似ているが、これは初期設定で両者が腹違いの兄妹となっていたからである。
『キングダムハーツ FINAL MIX』では、クラウドのキャラクターデザインがFFVIIシリーズのものとは変わっており、そのアンチテーゼとして背中の片側に黒い翼が生えたデザインがなされている。『キングダムハーツII』では右肩の黒い翼の他に、コートの下から一対の腰羽が生えている。
[編集] FFVIIシリーズでの活躍
作品の並びは作品の発売日順ではなく、FFVIIシリーズ世界の時系列に即した。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 『Before Crisis ファイナルファンタジーVII』
[υ]-εγλ 0001（FFVIIシリーズ世界の年号）2月30日、当時の神羅カンパニー社長であるプレジデント神羅により、反神羅組織の「アバランチ」（『FFVII』のものとは別の組織）が軍港、ジュノンに侵入した事件の解決を命令される。アバランチは神羅カンパニーの軍事兵器である魔晄キャノンの発射を目論むが、神羅兵と特殊工作部隊であるタークスとともにこれを阻止する。その後、アバランチのリーダーであるエルフェと対峙し、互角の争いを決したことでエルフェは立ち去る。
[υ]-εγλ 0002 6月17日、神羅ビルに潜入したアバランチが、神羅カンパニーの宝条博士を拉致する。セフィロスは、救出に当ったタークスを助け解決に導く。
[編集] ニブルヘイム事件
ニブルヘイム事件は『FFVII』でクラウドの回想として描かれ、『BC FFVII』でも本編で描写されている。また、この事件を扱ったOVA、『LO FFVII』がある。
[υ]-εγλ 0002 2月21日（『FFVII』本編の5年前）、同じソルジャーのザックスや神羅兵のクラウドとともに、ニブルヘイムという村へ老朽化したニブルヘイム魔晄炉の調査に訪れる。魔晄炉ではモンスターの製造実験が行われており、自身がモンスターと同じく「造られた存在」ではないかと疑問を抱く。セフィロスはこの実験を主導する宝条博士の研究施設、通称「神羅屋敷」でジェノバ・プロジェクトの資料を読みあさった結果、自身が古代種だと誤解する。そして過去に繁栄を失った古代種と比較し、現代に広く分布している現生人類に対し強い憎悪を抱いた。その後、人類の破滅を狙い、まずニブルヘイムを焼き払い、魔晄炉に安置されていた「母」、ジェノバとともに「約束の地」へ向かおうとする。約束の地とは古代種の伝承にある「楽園」であり、セフィロスはこれを信じていた。しかし、ザックスとクラウドに阻まれ、ライフストリームに落下する。
[編集] 『ファイナルファンタジーVII』
ライフストリームの落下によりセフィロスは負傷したが、彼の意志はライフストリームに溶けて新たな命の源になることを拒み、「北の大空洞」で新たな肉体を再構築し始める。その際に、ライフストリームから膨大な知識を吸収し、自分自身や古代種、ジェノバについての真実、そしてメテオの存在を知り、自身を古代種以上の存在として位置づける。なお、この際に神羅カンパニーはセフィロスが死亡したものと見て、公に発表している。
「古代種の神殿」で、最終目的は「星」（『FFVII』では地球に相当するものを星と呼ぶ）を支配し、「神」になることであると語る。星は傷つくと、その傷を修復するために、精神エネルギー（ライフストリーム）を集める。これを利用して星に究極の破壊魔法「メテオ」を落下させ、星の全エネルギーを集約させ、それを自身のものにしようと計画する。
ゲーム中、古代種の末裔でセフィロスの計画の邪魔になる存在であるエアリス・ゲインズブールを殺害しており、プレイヤーに衝撃を与えた。
[編集] ボスキャラクターとしてのセフィロス
『FFVII』のボスキャラクターとしてのセフィロスは「リバースセフィロス」、「セーファ・セフィロス」の二種類の形態に姿を変える。リバース・セフィロスはモンスター化した巨大な姿で、セーファ・セフィロスはセフィロスの人間部分を上半身に残し、右腕はコウモリのような黒い翼になっている。下半身は消失し六枚の白い翼になっている。
セーファ・セフィロスは下半身から生えた翼が頭足類の腕にも見えることから、一部のプレイヤーの間では「イカセフィロス」と呼ばれる。また、ファンの会話の中で単に「イカ」というとセフィロスを指すことが多い。
なお、セーファ・セフィロスとの戦いの後、クラウドとセフィロスは一騎打ちを行うが、これは何を行っても必ずクラウドが勝利する「イベント戦」であり、何もしなかった場合はセフィロスの攻撃にクラウドが強制的にカウンターを行い、その一撃でセフィロスを倒す。通常は強制的にリミットブレイクになり、クラウドの究極リミット技である超究武神覇斬で倒す事になる。
なお、このイベント戦ではセフィロスは上半身が裸の状態で登場したが、後に発売される『エアガイツ』で、セフィロスの2プレイヤーキャラクターとして登場する。
[編集] 『ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン』
カダージュ達の所業により復活するが、クラウドに倒される。
[編集] キングダムハーツシリーズでの活躍
キングダムハーツシリーズでは、『FFVII』シリーズとはパラレルワールドになっているため、セフィロスの設定は『FFVII』とは異なる。クラウドの心の闇が具現化した存在とされ、クラウドもセフィロス自身もそう言っているが、ジミニーメモのセフィロスの項目では「かつて英雄と呼ばれた最強の剣士」「長い間行方不明だった」といった『FFVII』の設定と似た記述があり、作品中で明言されていないこともあって真相は定かではない。また、『KH』でのセフィロスは鞘を左に持ち剣の柄を右手で持っており、『FFVII』の左利きという設定から変更されている（余談だが、『II』の隠しボスとしてのセフィロスより『FINAL MIX』でのセフィロスの方が強いとされている）。
[編集] 『キングダムハーツ FINAL MIX』
オリンポスコロシアムの闘技場に現れ、ソラと一対一で戦う。その後、闘技場を出たところでクラウドと対決する。
[編集] 『キングダムハーツII』
クラウドは引き続いて彼を探しており、『FINAL MIX』とは違いストーリー中にも姿を見せる。条件を満たすとソラと一対一で対戦ができるようになる。倒した後、クラウドとの宿命の対決に挑み、クラウドとともに別の世界へと姿を消す。
[編集] 「片翼の天使」について
セフィロスの抽象的な呼び名に「片翼の天使」（One-Winged Angel）がある。これはラストバトルでセーファ・セフィロスが登場するときのBGMの題名が由来になっている。このBGMの印象的なコーラスの歌詞は「カルミナ・ブラーナ」から引用されたもので、言語はラテン語である。作曲は植松伸夫が担当した。
[編集] 等身大フィギュア
2005年11月、新宿初台にあるスクウェア･エニックス直営のグッズ販売店「スクウェア･エニックス ショウケース」のWebサイトに、「セフィロス降臨 11.12.Sat」と書き添えられられた、ガラスケースに収められたセフィロスの大型ジオラマと思われる画像がアップロードされ話題になった。
これは『FFVII』と縁深い造形作家竹谷隆之の監修により製作された等身大フィギュアである。『FFVII』で、北の大空洞内部でマテリアの結晶に封じ込められたセフィロスの姿を「竹谷流」にアレンジした構図で製作された。そのため、『FFVII』のセフィロスにはなかった黒い翼や、金紅石（ルチル）に似た鋭い鉱物の結晶のようなもの、禍々しい文様の浮き出た黒マテリアなどが配置されている。
公開日の11月12日以降、土日の営業日になるとその姿を見ようと多くのファンが訪れている。店内はセフィロスのフィギュア周辺のみ写真撮影が可能で、カメラを持参した日本国内外からの観光客の姿が見える。
インターネット以外のメディアでは、2005年12月発売の模型雑誌『月刊ホビージャパン』にこのフィギュアの記事が掲載されている。
[編集] 類似するキャラクターとモデル
『ファイナルファンタジータクティクス』に外見がよく似ている（武器もセフィロスと同じく正宗）メスドラーマ・エルムドアが登場するが関係は説明されていない。なお、同作にはクラウドがゲスト出演しているが、物語の進行上クラウドとエルムドアが出会う事はない。それ以外にも、『FFT』のゲーム中で見る事が出来るサウンドノベルのうちの1つ『ナナイ人生白書』にて「レッドセフィロス」というチョコボが登場する。
また、『FFVII』発売後の雑誌インタビューの中で、クラウドとセフィロスは日本の剣豪宮本武蔵、佐々木小次郎のライバル関係をモデルにデザインされたと語られている。[要出典]
FFシリーズ以外の漫画、アニメ、ゲーム作品でセフィロスの外見、イメージ等が似ているキャラクターが登場する。たとえば、カプコンのゲーム作品『デビルメイクライ』シリーズの主人公ダンテ、その兄のバージル、アニメ『カウボーイビバップ』のスパイクの宿敵ビシャス、『犬夜叉』に登場する主人公のライバルキャラクターである殺生丸などが似ている。
セフィロスはストックキャラクターで言うところの「邪悪なアルビノ」に相当する。「銀髪の剣士」の起源は『エルリック・サーガ』等の古典ファンタジー文学にまで遡ることができる。
[編集] 登場作品
- ファイナルファンタジーVII
- Before Crisis ファイナルファンタジーVII
- クライシス コア ファイナルファンタジーVII
- ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン
- ラストオーダー ファイナルファンタジーVII
- キングダムハーツ FINAL MIX
- キングダムハーツII
- エアガイツ（PS版のみ）
- ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー in いただきストリートSpecial
- ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー in いただきストリート ポータブル
[編集] 関連項目
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| 外伝・外伝的タイトル | FF外伝聖剣伝説 - FFUSA - テトラマスター |
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| 映像作品 | OVA - 映画 - FF:U - FFVII AC |
| キングダムハーツシリーズ | キングダムハーツ - キングダムハーツチェインオブメモリーズ - キングダムハーツII |
| 登場人物 | シド - ギルガメッシュ - エクスデス - ビッグス&ウェッジ - クラウド - ヴィンセント - セフィロス |
| 関連項目 | 魔法形態 - アビリティ - ジョブ - 召喚獣 |
