ソーライス
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ソーライスとは、ウスターソースを米飯の上にかけたものの事である。「ソースライス」の略語であるが、さらに縮めて「ソーライ」とも呼ばれた。
[編集] 概要
昭和初期、恐慌の影響で梅田駅に併設された阪急百貨店7・8階のレストラン(現在閉鎖により現存せず)において、それまで良く売れていた25銭のカレーライスを注文できるほどの客がいなくなり、代わりに5銭のライスだけを注文して、テーブルに備え付けてあったソースをかけて食べる客が増えた。
食堂によっては当時、「ライスだけの注文お断り」の貼り紙を出す所が出始めており、阪急百貨店でも張り紙を検討するようになった。その話を阪急百貨店の食堂担当者から聞いた、当時百貨店を直営していた阪神急行電鉄(当時の社名。後、阪急電鉄→阪急阪神ホールディングス)社長の小林一三は、従業員に命じて「当店はライスだけのお客様を歓迎します」の貼り紙を掲示させ、更には5銭のライスに福神漬をつけることにした。
当然、当時の従業員の中からはこの方針に疑問の声が上がったが、小林は「不景気はいつまでも続かない。景気回復後にお客様がどれだけこの店を利用して下さるか、そちらの方が大事だよ」と言って諭したという。
これによりソースをかけたライスは阪急百貨店の名物となり、いつしか「ソーライス」の名がついたといわれる。
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