チャイナロック
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性別 | 牡 |
---|---|
毛色 | 栃栗毛 |
品種 | サラブレッド |
生誕 | 1953年 |
死没 | 1982年12月 |
父 | ロックフェラ |
母 | メイウォン |
生産 | |
生国 | イギリス |
馬主 | |
競走成績 | 25戦7勝 |
チャイナロック(China Rock)は、イギリスの競走馬。種牡馬として日本へ輸入された。20世紀、とりわけ戦後の日本のサラブレッド馬産を代表する大種牡馬の1頭である。
競走馬時代はイギリス、フランスで競走生活を送り、ジョンポーターステークスなど7勝を挙げた。
引退後1年間イギリスで種牡馬生活を送り、1960年末に日本へ輸入された後はタケシバオー、ハイセイコーの2頭の顕彰馬をはじめアカネテンリュウ、メジロタイヨウ、1973年には中央競馬のリーディングサイアーとなった。また、地方競馬でもヤシマナシヨナルなどの活躍馬を輩出。
獣医学が現在ほど発達していなかった時代に年間最大127頭、13年連続50頭以上、生涯通算1300頭以上の繁殖牝馬と交配を行うなど、比類なきタフさを発揮した。また、死亡した年も29歳と高齢であったにもかかわらず種付けを行った。
これらの記録はいずれも日本におけるサラブレッドの種牡馬に関する当時の最多記録であり、1990年代まで破られることはなかった。
また、種付けの前に牝馬を発情させて種付け行為を可能な状態にする、下世話な言い方をすれば「前戯」に相当する仕事は、一般的な種牡馬の場合にはアテ馬と呼ばれる別の牡馬に任せることが多いが、チャイナロックはアテ馬には任せずに自らがこれも行い、さらにはこの牝馬を発情させることも極めて上手であった。実際、当時を知る競走馬の生産者からは、現在にいたるまでこの点でチャイナロックを超えた種牡馬はいまだ出ていない、という声も多い。
この様なこともあり『性豪』の異名を没後久しい現在もなお欲しいままにしている。もちろん、これらの異名は産駒の活躍あってのものでもある。
本馬の種牡馬としての功績を讃える「チャイナロック号記念像」が新ひだか町の本桐牧場の敷地内にある。
[編集] 産駒の傾向
チャイナロックの産駒の特徴としては、この父親に似てパワーとスタミナに恵まれた産駒が多いことが第一に挙げられる。また、体力的にタフで故障しにくいことと、芝ばかりでなくダートをこなすパワーを兼ね備えている点にある。この点については、産駒として種牡馬になったタケシバオー、ハイセイコーなどにも受け継がれた。また、ハンデ戦での高負担重量に強い馬が多く、中央競馬で65kgのハンデを背負って勝利したタケシバオー、戦後の地方競馬のサラブレッド競馬の最重負担重量(76kg)での勝ち馬のヤシマナシヨナルは共に本馬の産駒である。
近年の種牡馬で似たタイプの種牡馬というと、強いて言うならばブライアンズタイムが近いが、チャイナロックは大柄で雄大な馬体に恵まれた産駒が成功する傾向が強かった。重賞勝ちは無かったが、キクオーカンは550キロ以上の超巨漢馬でありながら、日本最長距離ステークス 中山競馬場・4000メートルで、4分15秒6のレコードタイムで圧勝した。同馬は春の天皇賞にも 駒を進めた。
チャイナロックに外見が似ていたのは、ツキサムホマレ、ムツミバロン、ホウシュウエイトが3指に入ると思われる。タケシバオー、アカネテンリュウ、ハイセイコーは外見は似ていないと言える。また、殆どの産駒は平均以上に道悪馬場が得意であった。外見の似ていたムツミバロンは例外的に不得手であった。
[編集] 主な産駒
(五十音順・中央競馬と地方競馬で分類)
- アオバ(愛知杯、金鯱賞、中日新聞杯、中京記念)
- アカネテンリュウ(菊花賞、セントライト記念、東京新聞杯、アメリカジョッキークラブカップ、目黒記念、日本経済賞)
- ゴールドロック(ダイヤモンドステークス)
- タケシバオー(天皇賞・春、朝日杯3歳S、東京四歳S、東京新聞杯、京都記念・春、毎日王冠、英国フェア開催記念)
- ツキサムホマレ(函館記念・2回、札幌記念)
- トウショウロック(ステイヤーズステークス、ダイヤモンドステークス、北上大賞典、桐花賞)
- トミマサ(中日新聞杯)
- ハイセイコー(皐月賞、弥生賞、スプリングS、NHK杯、中山記念、宝塚記念、高松宮杯、青雲賞)
- ハツライオー(札幌記念、京都記念・秋、阪急杯)
- バンライ(ダイヤモンドステークス)
- ホウシュウエイト(毎日杯、日経新春杯)
- ムツミバロン(七夕賞)
- メジロタイヨウ(天皇賞・秋、アルゼンチンジョッキークラブカップ、目黒記念・秋)
- メジロシンゲン(京王杯スプリングハンデキャップ)
- ショウゲッコウ(京王杯2歳ステークス|京成杯3歳ステークス)
- ワイエムチャイナ(小倉記念)
- アポロチャイナ(東北サラブレッド大賞典、さつき賞(上山)・2回)
- チャイナスピード(東京王冠賞)
- チャイナーキャップ(羽田盃)
- マルイチダイオー(大井記念)
- ヤシマナシヨナル(東京大賞典、大井記念、東京オリンピック記念)
[編集] 血統表
チャイナロックの血統 (ハイペリオン系/Minoru、Lemberg、Cicero、Wood Daisy 5×5×4×4=18.75%、Bay Ronald 5×5=6.25%、St. Serf、Desmond 5×5=6.25%) | |||
父
Rockfella 1941 黒鹿毛 |
Hyperion 1930 栗毛 |
Gainsborough | Bayardo |
Rosedrop | |||
Selene | Chaucer | ||
Serenissima | |||
Rockfel 1935 黒鹿毛 |
Felstead | Spion Kop | |
Felkington | |||
Rockliffe | Santorb | ||
Sweet Rocket | |||
母
May Wong 1934 栗毛 |
Rustom Pasha 1927 鹿毛 |
Son-in-Law | Dark Ronald |
Mother in Law | |||
Cos | Flying Orb | ||
Renaissance | |||
Wezzan 1924 栗毛 |
Friar Marcus | Cicero | |
Prim Nun | |||
Woodsprite | Stornoway | ||
Wood Daisy F-No.2-d |
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