東京王冠賞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
東京王冠賞(とうきょうおうかんしょう)は、かつて南関東公営競馬のサラブレッド系3歳馬による三冠競走の1競走であった。2001年廃止。
目次 |
[編集] 南関東三冠競走の変遷
1964年に東京王冠賞が新設され、従来から行われていた羽田盃、東京ダービーと南関東公営競馬の三冠競走が成立。全て大井競馬場で行われた。
1995年以前は、春に羽田盃と東京ダービーを行い、秋に東京王冠賞を行う「ヨーロピアンスタイル」と呼ばれる競走体系(イギリス、中央競馬に倣う)であったが、1996年から春に3競走全てを行う「アメリカンスタイル」に転換。羽田盃、東京王冠賞、東京ダービーという順序に変わった。
さらに大井競馬場は1999年、春三冠の後にジャパンダートダービーを7月に新設。この4競走を全て勝った馬は「四冠馬」と呼ばれることになるが、2001年にトーシンブリザードが「四冠」を達成したものの、1999年に3競走を勝ったオリオンザサンクス(東京王冠賞のみ3着)は三冠馬とは呼ばれなかった。
2002年に東京王冠賞を廃止し、ジャパンダートダービーを加えることで新しい南関東三冠を形成することとなった。ジャパンダートダービーは中央地方全国交流競走であるが、羽田盃と東京ダービーは依然として南関東所属馬限定競走なので、南関東に所属しない限り南関東三冠は得られない。
なお南関東公営競馬では、3歳牝馬による三冠(桜花賞、東京プリンセス賞、関東オークス)も存在し、かつてはアラブ系3歳馬による三冠(千鳥賞、アラブダービー、アラブ王冠賞)も行われていた。
[編集] 歴代優勝馬(1992年以降)
回数 | 年月日 | 優勝馬 | 性齢 | 所属 | 勝時計 | 優勝騎手 | 管理調教師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
第29回 | 1992年11月11日 | グレイドショウリ | 牡4 | 大井 | 2:53.7 | 石崎隆之 | 大山二三夫 |
第30回 | 1993年11月11日 | ブルーファミリー | 牡4 | 大井 | 2:49.7 | 的場文男 | 栗田繁 |
第31回 | 1994年11月10日 | ドルフィンボーイ | 牡4 | 川崎 | 2:47.3 | 山崎尋美 | 佐々木国広 |
第32回 | 1995年11月9日 | ツキフクオー | 牡4 | 大井 | 2:51.3 | 鷹見浩 | 福永二三雄 |
第33回 | 1996年6月6日 | キクノウイン | 牡4 | 船橋 | 2:07.0 | 佐藤隆 | 石川忠良 |
第34回 | 1997年6月4日 | サプライズパワー | 牡4 | 船橋 | 2:08.7 | 石崎隆之 | 川島正行 |
第35回 | 1998年6月4日 | ハカタビッグワン | 牡4 | 船橋 | 2:08.3 | 佐藤隆 | 川島正行 |
第36回 | 1999年5月10日 | オペラハット | 牡4 | 船橋 | 1:54.8 | 石崎隆之 | 出川己代造 |
第37回 | 2000年5月10日 | アローウィナー | 牡4 | 大井 | 1:55.1 | 澤佳宏 | 井上弘之 |
第38回 | 2001年5月10日 | トーシンブリザード | 牡3 | 船橋 | 1:52.5 | 石崎隆之 | 佐藤賢二 |
※距離:第1~3回 2000m、第4~16回 2400m、第17~32回 2600m、第33~35回 2000m、第36~38回 1800m
※出走条件:南関東公営競馬所属の3歳馬
[編集] 父仔制覇
過去に1組の父仔制覇の例がある。
組 | 父馬名 | 優勝回 | 仔馬名 | 優勝回 |
---|---|---|---|---|
1組 | イナリワン | 第24回 | ツキフクオー | 第32回 |