トゥルーライズ
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トゥルーライズ True Lies |
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監督 | ジェームズ・キャメロン |
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製作総指揮 | リー・サンチーニ ロバート・シュライヴァー ローレンス・カザノフ |
製作 | ジェームズ・キャメロン ステファニー・オースティン |
脚本 | ジェームズ・キャメロン |
出演者 | アーノルド・シュワルツェネッガー ジェイミー・リー・カーティス |
音楽 | ブラッド・フィーデル |
撮影 | ラッセル・カーペンター |
編集 | マーク・ゴールドブラット |
配給 | ヘラルド |
公開 | 1994年7月15日 ![]() |
上映時間 | 144分 |
製作国 | アメリカ |
言語 | 英語・フランス語・ドイツ語・アラビア語 |
制作費 | $110,000,000 |
allcinema | |
IMDb | |
トゥルーライズ(True Lies)は、1994年のアメリカ映画。1994年7月15日、アメリカ公開。20世紀FOX提供。制作費こそ回収できたものの、費用をかけすぎた為に制作費を差し引いた収入は少なかった。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 概要
アーノルド・シュワルツェネッガー扮する凄腕のスパイが、妻と娘に自分がスパイであることを隠しながらテロリストと戦う姿をコメディタッチで描く、アクション映画。
1991年のフランス映画「La Totale」を見て気に入ったシュワルツェネッガーが、ジェームズ・キャメロンにリメイクを持ちかけて製作された。
「トゥルーライズ」は直訳すると「本当の嘘」の意。主人公はスパイなので敵に嘘をつくのは当然なのだが、妻や娘には自分がスパイである事を秘密にしているため、家庭でも嘘をつく事になる。妻の浮気を知った主人公がスパイ組織の全力を挙げて浮気の邪魔をする場面などが笑いをさそう。シュワルツェネッガーのアクション俳優とコメディ俳優との二面性を生かしている。
1910年代後半にアメリカで流行した連続活劇のお約束事である、違う乗り物での追っかけ、クリフハンギング、川を漂流しているとその先が滝になっている、といった場面の応用が随所に織り込まれていて、アクション映画の古典に対するオマージュ、もしくはパロディの作品とも言える。
当時最高峰の映像技術を駆使して描いた、攻撃機ハリアーを使ったCGのアクション・シーンが圧巻である。映画評論家であるおすぎも「観客はラスト30分、椅子から思わず身を乗り出すでしょう」と絶賛していた。
本作品ではアラブ系の人間を悪役に設定しており、これに対し、アラブ系の市民団体から「アラブ人」=「テロリスト」という誤ったステレオタイプの設定が行われていると抗議を受けたが、9.11事件以降、米国社会においてこのような主張の正当性が受け入れられなくなり配慮は払われなくなっている。
[編集] あらすじ
妻と娘と暮らすしがないサラリーマン・ハリー。しかし家族も知らない彼の本当の姿は、大統領直属の国家保安組織「オメガ」所属のスパイだった。今日もロシア製核弾頭によるテロを狙うテロリストを追うハリー。そんなある日、妻ヘレンが浮気をしている疑念を抱いたハリーは、組織の力を使ってその捜査を行う。結局浮気は誤解だったものの、妻が平凡な日常に不満を抱いている事を知ったハリーは、彼女にスパイの任務を疑似体験させる事にする。ところがそこへテロリスト一味が乱入、夫妻は捕らえられてしまう。更に娘デイナも巻き込まれ、国家と家族の危機にハリーが奮闘する。
[編集] スタッフ
- 監督:ジェームズ・キャメロン
- 視覚効果:デジタル・ドメイン
[編集] キャスト
- アーノルド・シュワルツェネッガー…ハリー・タスカー役
- ジェイミー・リー・カーティス…ハリーの妻、ヘレン役
- エリザ・ドゥシュク…ハリーの娘、デイナ役
- ティア・カレル…ジュノ・スキナー
- トム・アーノルド…ギブ
- アート・マリック…アジス
- グラント・ヘスロフ…ファイシル
- ビル・パクストン…サイモン
- チャールトン・ヘストン…スペンサー
[編集] 豆知識
- 1996年のレスリー・ニールセン主演のコメディ映画、『スパイ・ハード』がトゥルーライズをパロディにしている。
- 主人公ハリー・タスカーの娘デイナを演じたのは、アメリカのTVドラマ『トゥルー・コーリング』の主演女優であるエリザ・ドゥシュク。日本語吹替のビデオ版で声を担当したのは林原めぐみであった。(なお、テレビ放送では水谷優子が演じることが多い)
- 腕利きスパイを騙って妻を誘惑した浮気相手をハリーがダムまで連行して脅しをかける場面では、「カルロス」と実在のテロリストの名前が呼ばれる。