ノニ
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?ノニ | |||||||||||||||||||||
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![]() 果実と花 |
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Morinda citrifolia L. | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
ヤエヤマアオキ |
ノニ(ハワイ語: Noni、英: Indian Mulberry、学名: Morinda citrifolia L.)は、アカネ科ヤエヤマアオキ属の植物。高さ数10メートルにも達する常緑小高木。日本では、沖縄県八重山諸島付近に自生していたため「ヤエヤマアオキ」と呼ばれている。主にノニジュースとして使用。
インドネシア原産。南太平洋、ハワイ、東南アジア全域、カリブ海沿岸地域に自生している。日本では沖縄地方と小笠原諸島に少し自生する。沖縄では樹皮や根皮を染料として用いる。 1年で4回開花する。複数の花が根元がくっついた白い花を付け、果実は一塊りの集合果となって熟すると白い半液状になり、異臭(カプロン酸などによる)を放つ。果実は中空で海水に浮かぶため、海を渡って広い範囲に散布される。
クック諸島,フィジー,キリバス,マーシャル諸島,ニウエ,パラオ,パプアニューギニア,サモア,ソロモン諸島,中南米諸国などでノニジュースを輸出する企業が設立され,太平洋諸国にとっては貴重な外貨獲得源となっている。
現在では、沖縄などでは健康ブームにより乱獲が問題となっている。
法的側面:2004年4月、米国食糧医薬品局が、フロリダ社に対して、ノニ・ジュースを医療用製品としてウェブサイトの宣伝をめぐって警告文書を送付した。欧州連合では、ノニ・ジュースの特定ブランド(タヒチアンノニ)の広範囲にわたる安全試験の後、ノニジュースは、2002年、欧州健康消費者保護委員会長官によって奇抜な食品として承認、登録された。同委員会報告書では、欧州科学委員会がノニ・ジュースの健康上の利益に関する主張が存在することに言及したが、同委員会がその主張を承認したわけではないことに注意する必要がある。いかなるノニ製品も、医療及び療法学的利用においてライセンスは与えられていない。
健康及び研究上の問題:2005年、ノニ消化に起因する急性肝炎の症例に関する二つの研究が発表された。そのうちの一つは、ノニの根に含まれるアントラキノンに毒性があることを指摘する。その後、2006年6月までに、「消化器病学世界雑誌」における科学的研究が、上記の事例に言及している。研究者は、ノニジュースの服用は、生物に毒性を与えるものではないと結論付けた。これらはまた、ノニに含まれる少量のアントラキノンが生物の器官に悪影響を及ぼさないであると結論付け、先行事例に反するものとなった。さらに、これらの事例を研究するとある人物は、長期にわたり他の多量の薬草を食しており、ノニと毒性の相互関連性について疑問を呈した。物理学者デスクレファレンス(PDR)は、ノニジュースの一つの特定ブランドを挙げているが、副作用に関しては指摘していない。 ノニ・ジュース消費者は、ノニジュース製品のラベルを注意深くチェックすることが望ましい。というのは、注意書きがブランドによって異なるからである。最も共通した注意書きは、「妊娠中の方には安全ではない」「子供の手の届かない所においてください」などである。欧州食品安全局(EFTA)は、急性肝炎と特定ブランドのノニジュースとの間に因果関係がないと決定する判断を下した。しかし欧州食品安全局は、ノニジュースの健康上への利益には何ら言及はしなかった。
いくつかのノニジュースのブランドには、ポタシウムが含まれており、ポタシウムは通常食品の中でも重要な栄養素だが、重度の肝臓病患者はこれを適切に排泄することができないので、これらの患者は、高カリウム血症を引き起こすことが知られる特定のノニジュースのブランドを避けるべきである(ミューラーや他の研究者による)。高カリウム血症に関する研究発表の一ヵ月後、2000年3月28日にミューラーは、USAトゥデーにおいて、ノニ研究のためBody Systems Technology社のノニジュースブランドを使用していることを明らかにした。 「食品科学栄養国際ジャーナル」によって出版された科学的研究は注目に値する。同研究によれば、ノニジュースの様々なブランドの間に、ミネラル量の著しい差が見られる。同研究は、消費者や健康に関する研究者、政府及びライセンス機関に対して、これらのブランドの差に注意するべきだと提言している。
カテゴリ: 植物関連のスタブ項目 | アカネ科