フェイス・ヒル
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フェイス・ヒル(Faith Hill、本名 Audrey Faith Perry McGraw、1967年9月21日-)はアメリカの女性カントリー歌手。アメリカ合衆国ミシシッピ州ジャクソン出身。
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[編集] 初期
ミシシッピ州ジャクソンで生まれ、近くのスター市で育った。高校生の頃から歌手を目指して歌い始め、17歳の時に音楽会社重役のダン・ヒルと結婚。しかし歌手になる夢と家庭の主婦としての生活を両立させることが出来ずに1994年に離婚。そして大学卒業後に歌手としてのキャリアをスタートするためナッシュビルに移った。なお彼女は養女であり、1990年代の始めに実母と初めて対面した。
やがて彼女の声がワーナー・ブラザーズ・レコード重役の目にとまって契約、1993年のデビュー曲『ワイルド・ワン』がカントリー・チャート1位となる。その後1996年10月6日にティム・マッグロウと結婚し、現在3人の娘がいる。
[編集] カントリー歌手としての成功
彼女のデビューアルバム『テイク・ミー・アズ・アイ・アム』は『ワイルド・ワン』の売上に支えられ、高い売上をあげた。声帯の手術のため第2弾のアルバムを発表するのが遅れ、『イット・マスターズ・トゥ・ミー』は最終的に1995年に発表された。そしてこのアルバムは同名のシングルもカントリーランキング1位を達成した。
[編集] ポップへの転向
アルバム『フェイス』(1998年)はカントリーの匂いを少し含んだポップ志向の音に移った。彼女の名声はアメリカ音楽界2000年の最大のヒットの一つであるアルバム『ブリーズ』の発表で急激に高まった。このアルバムと同名のシングルはポップランキングで1位を獲得した。同じように『ザ・ウェイ・ユー・ラヴ・ミー』が7位になり、ビルボードの歴史上最も長期間(57週)ランキングに載った曲の一つになった。このアルバムはグラミー賞で3つの賞を獲得した。
ティム・マッグロウと共同でツアーを行い2000年は彼女にとって成功した年となった。クリスマスシーズンには映画『グリンチ』にゴスペル調の楽曲『ホエア・アー・ユア・ クリスマス』を提供し人気を博した。
2001年の夏にはパール・ハーバーのサウンドトラックに『永遠に愛されて~パール・ハーバー愛のテーマ』を提供した。9・11のチャリティ・イベントでは再びゴスペル調の『There Will Come a Day』をパフォーマンスした。
2002年には、アルバム『クライ』を発表。このアルバムはランキング初登場1位を獲得したが、ラジオの放送回数では、以前のヒットには及ばなかった。この背景にはカントリー専門のラジオ局はこのアルバムをポップであるとして無視したことがある。このアルバムはグラミー賞で賞を獲得し、全世界で300万枚の売上を上げた。また、タイトル曲『クライ』は、パナソニック「デジタルタウ」のCM曲として使用され、彼女も出演している。
2004年の夏にはニコール・キッドマン主演の映画『ステップフォード・ワイフ』に出演した。
2005年にはアルバム『ファイアフライズ』を発表。このアルバムは原点回路とも言えるカントリー色が強いアルバムとなり、このアルバムからシングル『ミシシッピー・ガール』は彼女にとってカントリーチャートで1位を獲得した8曲目のシングルとなった。彼女はこの曲を『ブリーズ』『ピース・オブ・マイ・ハート』とともに、2005年7月2日にLIVE 8で公演した。
2006年6月にはカントリー雑誌Country Weeklyで「カントリー音楽界で最も美しい女性」に選ばれた。
[編集] エピソード
- 第40回カントリー・ミュージック・アワードの授賞式で、フェイスの最優秀女性ボーカリスト受賞が期待されていたが、キャリー・アンダーウッドが受賞。キャリーの名前が読み上げられた瞬間、フェイスがカメラに向かって「WHAT!?」と怒りのポーズをする瞬間が放映された。後日、フェイスとその担当広報は「冗談。キャリーは賞を受賞するにふさわしい才能を持っている。」と述べた。キャリーは「アメリカンアイドル」の2004年で実質上、優勝した新人で、カントリー歌手で最も有名なフェイスは、新人のキャリーが受賞した事が相当悔しかったのだろうと言われている。この事は、キャリーが最優秀女性ボーカリスト賞を受賞した事よりも、話題となった。
[編集] ディスコグラフィー
[編集] アルバム
- テイク・ミー・アズ・アイ・アム - Take Me As I Am(1993年10月12日)
- イット・マスターズ・トゥ・ミー - It Matters to Me(1995年8月29日)
- フェイス - Faith(1998年4月21日)
- ブリーズ - Breathe(1999年11月9日)
- クライ - Cry(2002年10月15日)
- ファイアフライズ - Fireflies(2005年8月2日)
[編集] シングル
- ワイルド・ワン - Wild One(1993)
- ピース・オブ・マイ・ハート - Piece of My Heart(1994)
- テイク・ミー・アズ・アイ・アム - Take Me As I Am(1994)
- バット・アイ・ウィル - But I Will(1994)
- イット・マターズ・トゥ・ミー - It Matters to Me(1995)
- レッツ・ゴー・トゥ・ベガス - Let's Go To Vegas(1995)
- 誰かのドリーム - Someone Else's Dream(1996)
- ユー・キャント・ルーズ・ミー - You Can't Lose Me(1996)
- アイ・キャント・ドゥ・ザット・エニモア - I Can't Do That Anymore(1996)
- ジス・キス - This Kiss(1998)
- ジャスト・トゥ・ヒア・ユー・セイ - Just To Hear You Say That You Love Me(1998)
- レット・ミー・レット・ゴー - Let Me Let Go(1998)
- ラブ・エイント・ライク・ザット - Love Ain't Like That(1999)
- シークレット・オブ・ライフ - The Secret of Life(1999)
- ブリーズ - Breathe(1999)
- ザ・ウェイ・ユー・ラヴ・ミー - The Way You Love Me(2000)
- レッツ・メイク・ラヴ - Let's Make Love(2000)
- イフ・マイ・ハート・ハド・ウィングス - If My Heart Had Wings(2001)
- 永遠に愛されて~パール・ハーバー愛のテーマ - There You'll Be(2001)
- ホエア・アー・ユア・ クリスマス - Where Are You Christmas(2001)
- クライ - Cry(2002)
- ホエン・ザ・ライツ・ゴー・ダウン - When The Lights Go Down(2003)
- ワン - One(2003)
- ユーアー・スティル・ヒア - You're Still Here(2003)
- ミシシッピー・ガール - Mississippi Girl(2005)
- ライク・ウィ・ネヴァー・ラヴド・アット・オール - Like We Never Loved at All(2005)
- ザ・ラッキー・ワン - The Lucky One(2006)
- サンシャイン・アンド・サマータイム - Sunshine and Summertime(2006)
- スティーリング・キス - Stealing Kisses(2006)
[編集] 外部リンク
[編集] 翻訳情報
en:Faith Hill2006-8-1 19:44 UTCから翻訳。著者:Ebegoun,NeilEvans,Faris b,Stevenmitchell,Mayukhers112ほか。
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