ペリメニ
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![ペリメニを宣伝する1936年のソ連のポスター](../../../upload/shared/thumb/e/ef/Pelmeni_ad.jpg/200px-Pelmeni_ad.jpg)
ペリメニ(пельмени(ロシア語(単数形:пельмень))、пяльмені(ベラルーシ語、pilmän(när)/пилмән(нәр)(タタール語))は、東欧の(主にロシア)国民的な料理であり、通常薄いパン生地で包み細かく刻んだ肉を入れて作る(小麦と卵、時に牛乳か水を加えて作る)。豚肉か子羊の肉、牛肉などの肉を使うのが一般的である。伝統的なウラルの料理法は、牛肉45%、子羊の肉35%、豚肉20%を入れている。胡椒、玉葱、大蒜のような様々なスパイスが、しばしば加えられている。
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[編集] 概要
ペリメニは通常冷凍しておき、食べる直前に浮かんでくるまで(2-5分以上)熱湯でもどす。食べる際はバター、サワークリームがつく(マスタード、西洋山葵、ヴィネガーは同じく一般的である)。調理法によってはお湯でもどしてから黄金色になるまで挙げる方法がある。
ペリメニはダンプリングの家庭料理である。ピロシキやヴァレニキと密接に関係があり、ウクライナにはマッシュポテトかカッテージチーズで作ったダンプリングもある。中国の餃子に似たものである。ペリメニと他のダンプリングとの主な違いは、形と大きさにあり、一般的なペリメニは、概ね球状で、直径2-3センチメートルであるのに対して、他のダンプリングは殆どが通常縦長で大きいものになっている。
包んで凍らせたペリメニは、ロシア社会の至る所で目にすることができる。このようなペリメニは、工場生産され、多くはArienti & Cattaneo, Ima, Ostoni, Zamboniのようなイタリアの会社が作っている。このペリメニは通常15グラムづつの重量だが、大きいtortelloniのように見え、パスタを造るのに使う機械が普段使われている理由になっている。
アメリカ合衆国ではピロシキは形や大きさ、内容物に関係なくあらゆる東欧のダンプリングを指す言葉にしばしば使われている。
[編集] 歴史
ペリメニの起源は明らかでなく、多くの種類が存在している。最も広く受け入れられているのは、ロシア人探検家と開拓者によりウラル山脈で発見されたもので、この人々は同様のものを発見し(先住民の言葉で「パンの耳」を意味するpelnyanと呼ばれていた)、この料理は非常に薄いパンに包んだ肉片からなるもので、この地域の先住民が使用していた。従ってポーランドの更に西では、ペリメニは同じく耳を指す「uszka」と呼ばれていた。別の理論ではペリメニは狩人が発明したもので、狩人は永い狩りに携行する軽くて手軽に調理し栄養となる食料を探していた(その他にペリメニは品質や味覚を失うことなく長期間冷凍して保管でき、沸騰したお湯は良い汁になった)。一方でペリメニは北西中国に起源があるとの説がある(従って胡椒のようなスパイスの使用を説明していて、食べていた人々は、ロシアの非先住民であり、輸入しなければならなかった)。ペリメニは既に16世紀には中央ロシアにあったとする説もある[1]。
- ^ 訳注:「要出典」のテンプレートが貼付されている。