ホルス
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ホルス(Horus)は、エジプト神話に登場する隼の神。ホルスはギリシア語であり古代エジプトではヘルと言った。オシリスとイシスの子で、セトの敵対者である神としての神話が特に有名だが、神話によってはオシリスイシスセトネフティスに続く5人目の兄弟となる事もある。妻としてはハトホルが有名だが、その他の女神を妻とする事もある。
通常は隼の頭をした男性として表現されるが、母神イシスの膝に乗った幼児として表現されるものもあり、これはキリスト教の聖母子像の原型と考えられている。父神オシリスの後を継いで、現世の統治者となる。したがって、ファラオはホルスの化身とされ、複数付けられる王名の一つとしてホルス名がある。ラーと習合したラー・ホルアクティ(Ra-Harakhte 「地上のホルスたるラー」)をはじめ、様々な神との習合が見られる。 エジプトと言えばこの模様を思い浮かべる事であろう有名な「ウジャトの目」はホルスの目のことである。