マイレージプラス
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マイレージ・プラスとは、ユナイテッド航空が提供するいわゆるマイレージサービスに分類される顧客サービス。会員は、フライト実績などにより蓄積マイルをユナイテッド航空が提供するサービスと交換することができるとともに、1暦年に蓄積したマイルの過多により上級会員資格とそれに応じたサービスを付与される。
目次 |
[編集] 会員種別
会員を会員レベルに従って分類し、会員レベルに応じたサービスを提供している。会員レベルは、Generalを基本とし、いくつかの上級会員(エリート)レベルがある。
上級会員レベルとは、単にユナイテッド航空およびその提携航空会社の売り上げへの貢献が大きいことを示すに過ぎないが、より上級の会員レベルを取得することで、あたかも自分の身分や財産が増えたかのような錯覚に陥り、自分より低い会員レベルの会員を見下すような言動をとる上級会員も存在する[要出典]。会員レベルを維持するために航空機を利用するという本末転倒とも思われる行動をとるエリート(EQM)修行僧も出現している。通常のマイル修行僧(マイレージ・ジャンキー)は、特典交換可能なマイルをいかに効率よく獲得するかに関心があるのに対して、エリート修行僧は、特典交換可能なマイルの取得より、上級会員レベルの取得に強い関心を示す。
上級会員としては、前年の飛行実績によるプレミアとプレミア・エクゼクティブと1Kの3種のレベルと、主に上級会員の紹介によるプレミア・アソシエイトと、ユナイテッド航空の判断によるグローバル・サービスとがある。また、Million Milerのレベルについては、生涯フライト実績が100ミリオンマイルを超えると、以上のレベルとは別に追加して付与される。飛行実績としては、現在は、EQM(Elite Qualifying Miles)とEQS(Elige Qualifying Segments)とが尺度として使われるが、それぞれ、実際の飛行距離と搭乗回数に対して、利用航空会社、予約クラス(ブッキングクラス)を都度加味して計算したものであり、例えば、ユナイテッド航空で予約クラスFでファーストクラスキャビンを利用した場合は、150%増しとなる。
[編集] グローバル・サービス (Global Services)
UAがお得意様に提供する最上位の会員レベル。UAが独自基準で判断して付与する。スターアライアンスゴールドと認定される。なお、グローバルサービスはマイレージプラスの会員レベルとは別に存在する。
[編集] 1K(ワンケー) (Premier Executive 1K)
前年の飛行実績に基づいて付与される会員レベルの中では最上位のもの。この会員レベルの取得には100,000EQMあるいは100EQSが必要である。スターアライアンスゴールドと認定される。
[編集] プレミア・エクゼクティブ (Premier Executive)
主に前年の飛行実績に基づいて付与される。この会員レベル取得には50,000EQMあるいは60EQSが必要である。 スターアライアンスゴールドと認定される。通称 1P。
[編集] プレミア (Premier)
主に前年の飛行実績に基づいて付与される。この会員レベル取得には25,000EQMあるいは30EQSが必要である。 スターアライアンスシルバーと認定される。通称 2P。
[編集] プレミア・アソシエイト (Premier Associate)
主に上級会員からの紹介で付与される。上級会員が会員レベルごとに定められたフライト実績を達成するごとに紹介できるようになっている。例えば、2007年のエリート・チョイスでは、プレミア会員は、35,000EQMあるいは40EQSを2007年中に達成すると、まず1名を紹介できる。
[編集] Million Miler
この会員レベル取得には入会以来のユナイテッド航空でのフライト実績が1,000,000マイル必要である。一度達成すると、Premier Executive資格がフライト実績にかかわらず終身提供される。スターアライアンスゴールドと認定される。
[編集] 一般会員(General)
入会直後、通常に付与される会員レベル。維持するのに特別な活動は必要ない。
[編集] 上級会員レベルの有効期間と更新
前年の飛行実績により達成されるプレミア、プレミア・エクゼクティブ、1Kの会員レベルの有効期間は、当年の1月1日から翌年の2月末日までの14ヶ月間となる。ただし、現在より上級の会員レベルを達成した場合は、達成時点からまもなく翌年と同じ会員レベルが認定される。このことにより、2年に1度、1月と2月の2ヵ月間で、たとえば、50,000EQMを達成することで、毎年プレミア・エクゼクティブの会員レベルを維持することができる。ただし、一部の上級会員特典(例えば、1KのSWU)については、前年の飛行実績での達成が必要である。
また、プレミア、プレミア・エクゼクティブ、1Kは、主に、前年の飛行実績で付与されるが、以下のような場合にも付与される。
- プリペイド・エリート・トラベル・カードの購入
- 一定金額(5000ドル、1万ドル、2万ドル)のプリペイドカードを購入することで、上級会員レベル(そえぞれ、プレミア、プレミアエクゼクティブ、1K)が付与された。前年にまったく飛行実績がなくても1Kの会員レベルまでもが購入できる点は注目に値する。プリペイドカードは、有効期間は1年で、ユナイテッド航空にて、航空券を購入することに使える。2005年、2006年と実施されてきたが、2007年は実施されなかったようだ。[要出典]
- 他社上級会員に対するステータス・マッチ
- アメリカ本社のマイレージプラスデスクに依頼することで、他社で認定されている上級会員レベルに応じたマイレージプラスの上級会員レベル(プレミアあるいはプレミア・エクゼクティブ)が提供されることがある。他社での前年度の実績(フライトサマリー)などの資料提出を求められることもある。
- 不足EQMの購入
- 不足EQMが比較的少ない場合は、プレミア、プレミアエクゼクティブの会員レベルに必要な25,000EQMあるいは50,000EQMと前年の飛行実績との差のEQMをユナイテッド航空から購入することで、会員レベルを維持することができる。
- ユナイテッド航空によるおまけ
- 不足EQMがきわめて少ない場合は、上位の会員レベルに繰り上げられることがある。どの程度の不足で繰り上げになるかは、前年実績の航空券の種類(主に利用航空会社とブッキングクラス)によって異なる。
- ユナイテッド航空のキャンペーン
[編集] マイレージ口座
[編集] マイルの蓄積
[編集] フライトマイル
[編集] 実航マイル
ユナイテッド航空、その関連会社(ユナイテッド・エキスプレス、Ted)、スターアライアンス各社、提携航空会社の飛行実績について、飛行区間の基準マイル数に加算率を乗じて計算される。飛行区間に対応する基準マイルは、運行航空会社ごとに、独自にマイル数を定義しており、実際に搭乗した飛行機の飛行距離とは異なる。従って、同じ航空会社の利用であれば、実際の飛行距離にかかわらず、飛行区間が同じならば一定となるが、利用する航空会社が異なれば数マイル程度の違いがある場合もある。ただし、このマイル数は、定期的に改訂されることもあるので、同一の航空会社の利用でも、常に同じマイル数とはならない。ユナイテッド航空およびその関連会社利用の場合は、飛行区間の基準マイル数が500マイル以下の場合は、500マイル加算している。もう一方の加算率は利用航空会社や予約クラスによって異なる。ユナイテッド航空およびその関連会社を利用した場合は、航空券の予約クラスにかかわらず100%である。例えば、いわゆる格安エコノミークラス航空券であるWクラス、Tクラス、Sクラスであっても100%加算される。ただし、特典航空券などの無料航空券などの一部の予約クラスについては、加算率0%とであり、フライト実績として認定されない。会員規約によれば、実際に飛行した区間に応じて認定されることになっている。航空券を発券しても搭乗しない場合は加算されない。また、ルート変更などにより、発券した航空券と異なるルートを利用した場合は、実際に利用した区間に応じて加算される。ただし、運行会社の都合により、経由便を直行便に振り替えた、他社便となったなど、加算マイル数の少ない変更を行った場合は、会員が希望すれば、実際の利用した区間・航空会社にかかわらず、発券した航空券に従ったマイル加算が行われることもある。スターアライアンス各社や提携航空会社を利用した場合の加算率は、予約クラスに応じて異なることが多い。いわゆる格安エコノミークラス航空券では、加算率が70%や50%となる場合もある。無料航空券だけでなく、割引率の高い一部の格安エコノミークラス航空券についても、飛行実績としない場合もある。他社運行便を利用した場合は、クラスボーナスに相当するビジネスクラスやファーストクラスを利用した場合のボーナスマイルも合算される。
[編集] クラスボーナス
ユナイテッド航空および関連会社で、ビジネスクラス(予約クラスC、D)とファーストクラス(予約クラスF、A、P)を利用した場合に与えられるボーナスマイルで、それぞれ、実航マイルの25%および50%である。なお、ビジネスクラスであっても、格安航空券である予約クラスZの場合はクラスボーナスはない。ここで、予約クラスを基準としているのは、アップグレードにより発券した航空券の予約クラスより上位のクラスを利用することができても、予約クラスが以上の条件を満たしていなければ、クラスボーナスは加算されないからである。
[編集] エリートボーナス
上級会員が、ユナイテッド航空およびその関連会社を利用した場合、基準となる実航マイルに対して、プレミア会員は25%、プレミア・エクゼクティブおよび1K会員は100%のボーナスマイルが加算される。プレミア会員のボーナスは25%となっており、ノースウエスト航空の50%に比べて少ないし、最上位の1K会員のボーナスも100%となっており、NWの125%に比べて少ない。一方で上級会員には、エリートボーナスとは別に、累積10,000マイルごとに北米内500マイルアップグレードが4枚発行されるが、1年間の有効期間がきれると、マイル口座に1枚500マイルで加算されるため、アップグレードを行使しない場合は、実質20%のボーナスが追加加算されることになる。ただし、累積は1年単位であるため、10,000マイル以下の端数は年末にリセットされてしまう。
[編集] キャンペーンボーナス
期間、区間を限って、ダブルマイルキャンペーンや、入会キャンペーンを行っている。なかでも、例年秋に行われるダブルEQMキャンペーンは、注目に値する。このキャンペーンでは、特典交換可能マイルのボーナスはなく、 しかも、キャンペーン参加が有料であるにもかかわらず、少ないフライト実績でより上位の会員レベルが維持、獲得できるとあってエリート修行僧には好評のようである。
[編集] EQM (エリート会員レベル取得必要マイル)
上級会員レベルを認定するための飛行実績を計算するためのマイル。毎年1月1日にゼロにリセットされ、年末12月31日までの搭乗実績で加算される。特典旅行などでマイルを使っても、獲得したEQMは減算されない一方、翌年に持ち越すこともできない。ユナイテッド航空にとって利益率の高い顧客を上級(エリート)会員として優遇するため、特典交換に使うマイル(特典交換可能マイル)とは別の計算ルールを用いる。ユナイテッド航空、その関連会社、およびスターアライアンス各社を利用した場合の実航マイルと、ユナイテッド航空およびその関連会社を利用した場合の割り増し分とで計算される。この割り増し分とは、ファーストクラス(予約クラスF、A、P)、ビジネスクラス(予約クラスC、D、Z)、および高額エコノミークラス(予約クラスY、B)を利用した場合は、実航マイルの50%となる。他の航空会社でも同様のシステム(例えば、ANAマイレージクラブのプラチナポイント)は導入されているが、重み付けの方法は各社異なる。
[編集] パートナーマイル
保険やコーリングカード様々な陸マイルが用意されている。
[編集] マイルの購入
自分で購入するパーソナルマイル、友人に購入してプレゼントするギブマイルがある。さらに、法人が購入して個人にプレゼントするリワードマイルがある。リワードマイルはパートナーマイルとよく似ているが、対象者が限定されている点で異なる。
[編集] マイルの特典交換
無料往復航空券や片道アップグレードに使える。ラウンジ会員であるレッドカーペットクラブへの入会(上級会員には割引がある)やダイニング特典やチャリーティマイルにも使える。上級会員は、さらに、レンタカー特典、ホテル特典が用意されている。詳細は会員特典で記述する。
[編集] マイルの取り消し・没収
不正な手段でマイルを獲得したり、マイルを売買したことが発覚したりした場合は、マイルが没収されることがある。その結果、マイレージ口座のマイル残高がマイナスになることもある。
[編集] マイルの有効期限
マイレージ口座へのマイルの加算・減算のいずれもが36か月間ない場合、マイレージ残高は失効する。ただし、2007年12月31日より、規約の変更が予定されており、新規約では36ヶ月が18ヶ月に変更される。有効期限については、歴史的にさまざまに変更されてきた。当初は、獲得したマイルごとに一定の期間が定められていた。その後、有効期間は撤廃され、すべてのマイルは失効しないこととした。失効があるANAマイレージクラブやJALマイレージバンクなどに比べてためやすいシステムとなった。その後、口座に変動がない場合は失効する現在の運用となっているが、口座に変動があれば、獲得時期がいくら古くても失効しない点で、ためやすいシステムとはいえる。
[編集] 会員特典
[編集] 無料航空券
[編集] ユナイテッド航空特典
無料往復旅行特典は、必要マイル数が少ないがとりにくいセイバー特典と、必要マイル数が多いがとりやすいスタンダート特典とがある。無料往復旅行特典に必要なマイル数は、出発地地域と到着地域の関係と利用する搭乗クラスとによって、特典チャートをひくことによって求められる。地域はアジア、ハワイ、北アメリカ、中央アメリカ、南アメリカ、ヨーロッパ、中東、オーストラリアなどのようにおおまかに分割されている。地域間を直行する便を提供していない2地域間の往復旅行の場合は、北米経由となり、必要マイルの計算上は、北米とそれぞれの地域の往復特典旅行を2つ組み合わせたものとなる。利用できるサービスクラスキャビン(エコノミー、ビジネス、ファースト)によって必要マイルが異なり、ビジネス、ファーストに必要なマイル数はおおむねエコノミーの必要マイル数の1.5倍、2倍となる。これは、ANAマイレージクラブやJALマイレージバンクにおいて、ビジネス、ファーストに必要なマイル数がエコノミーの必要マイル数の約2倍、3倍であることを考慮すると、単純な比較は不適当ではあるが、マイレージプラスにおいて、上級クラスの無料航空券が割安となっている。なお、通常の航空券と同様に、発券した航空券のサービスクラスキャビンより下のサービスクラスキャビンの利用は可能であるので、片道あるいは一部区間を発券する航空券のサービスクラスキャビンより低いサービスクラスのキャビンを予約して発券することもできる。また、北米内で2クラス運行される区間については、ビジネスクラスの特典航空券でファーストクラスキャビンが利用可能である。
無料往復旅行は、無料といっても手数料や税金は必要である。また往復旅行であるので、片道旅行として使うと復路放棄となる。
無料往復特典旅行の発券には往復の旅程において空席がある(予約がコンファームされる)ことが必要でさる。予約してから発券するまでに3日間の猶予しかない。キャンセル待ちは可能であるが、3日以内に席が確定して発券しないと旅程全体がキャンセルとなる。どこか往路あるいは復路など旅程一部が確保されている場合は、別の日程あるいはより下位の搭乗クラスで予約を入れて発券をし、希望の日程や希望のサービスクラスキャビンにキャンセル待ちをリクエストすることは可能である。キャンセル待ちは片道につき2パターンまで可能である。ただし、キャンセル待ちは希望通りになる保証はない。旅行開始後も航空券の変更が必要なければ、同じ区間のフライトを別の日程に変更するようなキャンセル待ちと変更が可能な点は使いやすい。特典旅行の予約には1特典旅行あたり15ドルが必要である。なおユナイテッド航空利用の単純往復などオンライン予約が可能な場合は、発券手数料15ドルは免除される。簡単な変更には手数料は不要であるが、航空券の再発行が必要となる変更やキャンセルについては、1特典旅行あたり手数料100ドルが必要である。2006年10月16日より2週間以内に出発する旅行の発券や変更については緊急予約手数料が必要となった。6日以内だと75ドル、13日以内だと50ドルが加算される。グローバルサービスと1Kについては、これらの発券手数料やキャンセル手数料は免除される。無料航空券であっても、成田空港使用料などの空港税は別途必要である。なお、アメリカ入国にかかわる空港税は、特典航空券では、一部免除されるため、半額程度に減額される。マイレージプラスの特典航空券においては、燃油サーチャージや航空保険料については免除される。他社マイレージサービス(ANAマイレージクラブやJALマイレージバンク)においては、必ずしも無料となっていない。手数料や空港税などは、発券の際にクレジットカードや現金にて支払う。 無料航空券は往復となる。オープンジョー、ダブルオープンジョーは可能であるが、オープン区間はフライト区間より短くなくてはならない。また乗り継ぎ便も可能ではあるが、経度位置で遠回りするような旅程は認められない。予約センターの予約画面上に表示されない旅程は発券ができない。オンライン予約には制御プログラム上の問題があり、成田と上海のアジア内往復旅行や成田とホノルルのアジア・ハワイ間往復旅行をサンフランシスコ経由の旅程にて経路表示する場合もあるが、規約では本来みとめられていない旅程であり、ユナイテッド航空ではバグの解決に努力しているようだ。[要出典]
[編集] セイバー特典
もっとも少ないマイルで取得できるユナイテッド航空およびその関係航空会社の無料往復航空券。区間、日時により、設定される座席数に制限がある。予約クラスとしては、ファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミークラスがそれぞれR, O, Nに対応し、搭乗券の印字では、それぞれ、XF,XC,XYと表示される。なお、1Kには別枠でエコノミークラス特典席として、予約クラスEが設定されており、優遇されている。必要マイルは、搭乗クラスによって異なり、エコノミークラスの必要マイルに比べて、おおよそ、ビジネスクラスでは1.5倍、ファーストクラスについては2倍となっている。日本(例えば成田空港)からでは、アジア(例えば、ソウル、バンコク、シンガポール)については、必要マイルはエコノミークラスで2万マイルである。
[編集] スタンダード特典
エコノミー、ビジネス、ファーストのそれぞれのサービスクラスキャビンに空席があれば発券できる特典旅行で、セイバー特典の約2倍のマイルが必要となる。当該便の予約クラスF、C、Yが予約可能であることと、空席があることとは同義ではない。制約のないチケット(FYC)は、利益率が高いので対応するサービスクラスキャビンが満席でもオーバーブッキングを承知で発券をするためである。オーバーブッキングは違法ではないのでしばしば発生する。
[編集] スターアライアンス
ユナイテッド航空の特典と比べると使い勝手が悪い。運行航空会社の自社会員に対するマイレージサービスに比べて不利になることも多い。
- 無料航空券
無料航空券では、必要マイルは同じかより多く、オンライン予約はできないので、グローバルサービスあるいは1Kでなければ、発券手数料15ドルを請求される。さらに、出発後は日付・時刻・搭乗クラスについて一切の変更はできない。一方で、往復旅行が対象となる点はメリットである。例えば、NHの国内線では、NH特典(ANAマイレージクラブ)と同様に15,000マイルが必要であるが、NH特典では2区間であるのに対して、UAのスタアラ特典では乗り継ぎ便を利用可能な1往復となる。ただし、自社マイレージ会員を優遇するため、空席の確保はNH特典より難しい。
- パートナー特典
スターアライアンス特典とちがい、オンラインでの即時照会ができないため、個々の航空会社の回答に時間がかかる。チケットは紙で発券される。特典旅行についてはマイレージの加算はされないのが原則であるが、紙のチケットの場合は、チェックイン時の登録でまちがいが起こると加算されてしまうことがある。
[編集] アップグレード
予約クラスで対応するサービスクラスキャビンより上位のサービスクラスキャビンの座席を利用できることをいう。アップグレードは片道ごとに要求できる。必要マイル数は区間の起点と終点の位置と、対象航空券の予約クラスとできまる。ユナイテッド航空を利用する場合、乗り継ぎ便の場合は、区間ごとのアップグレードを行うこともできるし、全区間を対象としてひとつのアップグレードとして行うこともできる。ビジネスクラスキャビンからファーストクラスキャビンへのアップグレード、エコノミークラスキャビンからビジネスクラスキャビンへのアップグレードに対応する予約クラスはそれぞれXおよびIで、搭乗券にはそれぞれNF、NCと印字される。スターアライアンス各社のアップグレードは区間単位となる。
通常はアップグレードは、1つ上の搭乗クラスが対象で、エコノミークラスからファーストクラスへのアップグレードのような2つ上の搭乗クラスは規約上は認められない。また、特典旅行に対するアップグレードも規約上は認められない。ただし、オーバーブッキングなど航空会社の理由により、コンファームされた席を提供できないなどの場合は、2つ上の搭乗クラスへのアップグレードが行われることもある。アップグレードは、通常は、予約客のリクエストによって行われる。アップグレード可能な席に余裕がある場合は、リクエストと同時にアップグレードがコンファームされるが、余裕がない場合は、ユナイテッド航空を利用する場合は、キャンセル待ちができるが、スターアライアンス各社を利用する場合は、リクエストを受け付けてもらえない。リクエストが受け付けてもらえない場合も、定期的に再チャレンジすることはできる。アップグレード枠が残っている間は、リクエストの受付順にコンファームされるが、アップグレード枠がなくなり、キャンセル待ちになると、高い予約クラス、高い会員レベルほど、キャンセル処理で優先してコンファームされる。予約状況を勘案して、アップグレード枠を増やす場合も、キャンセル待ちと同様の処理となる。
[編集] マイル利用のアップグレード特典
特典交換可能マイルを使用する搭乗クラスのアップグレード。ユナイテッド航空を利用する場合、対象となるブッキングクラスは、エコノミークラスのブッキングクラスY、B、H、MとビジネスクラスのブッキングクラスC、Dのみである。ブッキングクラスYとBの場合は必要マイルは、区間によってことなるが、ほぼセーバー特典のエコノミークラスとビジネスクラスの差に相当している。それ以外のブッキングクラスの場合は、倍のマイルが必要となり、特典航空券に比べると割高となる。UAのサイトでオンラインで申請ができ、他の会員に対して自分のアップグレード証書でアップグレードを申請することもできる。
[編集] 北米内500マイルアップグレード
上級会員がフライト実績に基づいて取得するEマイレージ証書を使用する。プレミア以上の上級会員は、1暦年にユナイテッド航空および関連航空会社の実航マイルが1万マイルを超えるごとに4枚取得できる。アップグレードする区間距離500マイルにつき、1枚必要となる。必要枚数は切り上げ計算となるので、例えば、1200マイルでは3枚必要となる。ただし、わずかの端数の場合は、端数が切り捨てられる。アップグレード証書の枚数が不足してフライト区間に満たない場合は、一部だけをアップグレードすることはできない。不足している500マイルアップグレードは購入することもできる。また、乗り継ぎ便で複数区間を利用する場合に必要となるアップグレード証書の枚数は、それぞれの区間距離の合計ではなく、直行便での区間距離で計算される。なお、アップグレードが受付られる時期は、会員レベルにより異なり、1Kは出発100時間前、プレミアエクゼクティブは72時間前、プレミアは48時間前、その他は24時間前となっており、上級会員ほど有利となっている。アップグレード対象のブッキングクラスは、エコノミークラスのブッキングクラスY、B、M、E、H、U、Q、V、W、S、T、K、Lで、ビジネスクラスのブッキングクラスCとDである。対象となる区間は、出発地と目的地がともに、ハワイを含むアメリカ、カナダ、カリブ諸国、中央アメリカ諸国の場合のみである。アップグレード証書の有効期間は1年で、期限が切れると、1枚あたり500マイルの計算でマイレージプラス口座に加算される。UAのサイトでオンラインで申請ができ、他の会員に対して自分のアップグレード証書でアップグレードを申請することもできる。
[編集] 北米内コンファームド(リージョナル)アップグレード
1K会員の特典で、各4半期毎にユナイテッド航空および関連航空会社の実航マイルが1万マイルを超えると2枚取得できる。北米内500マイルアップグレードと異なり、区間距離や乗り継ぎ回数に関係なく、必要枚数は1枚である。また、出発時間とは関係なく、アップグレードのリクエストをした時点で受付られ、アップグレード枠に空があれば、即時コンファームされ、空がなければキャンセル待ちとなる。アップグレード証書の有効期間は1年で、期限が切れると無効になる。UAのサイトでオンラインで申請ができ、他の会員に対して自分のアップグレード証書でアップグレードを申請することもできる。
[編集] コンファームドシステムワイドアップグレード(SWU)
1K会員の特典で、毎年、会員期間の始まる1月に6枚取得できる。なお、例年、そのうちの2枚については、前倒しして、前年の12月に取得できる。北米内コンファームドリージョナルアップグレードと同様の使い方ができる上、さらに、北米外の区間にも利用できる。ただし、出発地と目的地の移動に北米を経由する場合は、片道につき2枚必要となる。北米外の区間に利用する場合は、アップグレード対象のブッキングクラスは、エコノミークラスのブッキングクラスY、B、M、E、H、U、Q、V、Wで、ビジネスクラスのブッキングクラスCとDである。さらに、ブッキングクラスは限定されるが、ルフトハンザ航空のアップグレードにも利用することができる。アップグレード証書の有効期間は1年で、期限が切れると無効になる。
[編集] ルフトハンザ航空アップグレード
マイルあるいはSWUを使用する。
[編集] スターアライアンスアップグレード
マイルを使用する。
[編集] インボランタリアップグレード
利用者がアップグレードをリクエストしていないにもかかわらず、航空会社の都合により、アップグレードがされる場合をいう。マイルやアップグレード証書は必要ない。
[編集] 空港ラウンジ
主に搭乗手続き後、出発までの時間をすごすために提供される。プレミアエクゼクティブより上位の会員レベル(スターゴールド)であれば、ユナイテッド航空を含むスターアライアンス各社の運行するフライトを利用する時は、指定されたサービスクラスキャビンにかかわらず、スターアライアンス各社が提供するラウンジを利用することができる。
上級会員レベルを理由にして利用できるラウンジはビジネスクラスラウンジとなる。独立して設置されるファーストクラスラウンジは利用できない。また、スターアライアンス各社が直接運営していない提携ラウンジの場合は、利用する航空会社からラウンジへの入場券に相当するインビテーションカードを入手しないと利用はできない。さらに、ラウンジの利用は出発時に限られ、到着時は利用できない。利用できるラウンジの入口には、スターゴールドのロゴ表示がある。
利用可能なラウンジは、ユナイテッド航空が運営するレッドカーペットクラブや利用するスターアライアンス航空会社が運営するラウンジに限定されない。ただし、ユナイテッド航空およびその関連会社が運航する米国国内線のみを利用する場合は、レッドカーペットクラブ会員でなければ、レッドカーペットクラブを利用することはできない。そのため、米国内で、レッドカーペットクラブを利用する場合は、航空券をスキャンして、利用することができるかを確認することが多い。ラウンジの利用には、上級会員カードの提示が原則であるが、搭乗券にUA*G、Premier Executiveなどと印字されている場合は、搭乗券のみを確認して会員カードの確認を省略することが多い。スターアライアンスの提携により、ユナイテッド航空の運営するレッドカーペットクラブや、利用する航空会社とも関係のない、第3者的な航空会社のラウンジも利用できるため、待ち時間が長いときなどは、「ラウンジのはしご」を行うことができる。たとえば、成田空港では、レッドカーペットクラブ(ユナイテッド航空)とSIGNET(全日空)が、チャンギ空港では、プレミアラウンジ(ユナイテッド航空/シンガポール航空)とSIGNET(全日空)とロイヤルオーキッドラウンジ(タイ国際航空)が利用できる。ただし、ラウンジの営業時間は運行航空会社のフライトスケジュールにあわせてあるため、利用便の出発時刻によっては、利用できないこともある。また、近年はターミナル間の移動が自由ではないので、別ターミナルに設置されているラウンジ間のはしごは事実上不可能である。
ユナイテッド航空が提供するレッドカーペットクラブは、ソフトドリンク、簡単なスナック、新聞、クレジットカード通話可能な電話(近距離は無料)が提供される。国際線利用の場合は、アルコール飲料も提供される。ラウンジによってはシャワー設備がある。
[編集] 優先搭乗
プレミアエクゼクゲィブおよびその上級会員については、通常の乗客の搭乗より先に搭乗の案内がされる。 ユナイテッド航空およびその関連航空会社を利用する場合は、チケットに搭乗の順番がSEATING 1, SEATING 2のように記載され、エコノミークラスを利用する場合は、席の前方から順番に搭乗案内がなされるが、上級会員の場合は、エコノミークラスの座席位置にかかわらずSEATING 1が割り当てられる。搭乗開始後、まもなくにSEATING 1は搭乗案内がされる。このことにより、他の乗客より先に搭乗が可能となるため、大きめな荷物や余分な荷物を機内に持ち込んでも、収納場所の確保が容易となる。また、搭乗ゲートによっては、上級会員用の搭乗券改札ゲートと 別に用意する、あるいは、上級会員用の搭乗券改札ゲートをビジネスクラスやファーストクラスの搭乗券改札ゲートと同じにするなどして、エコノミークラスの搭乗券改札ゲートに長い列ができていても、あまり待たずに搭乗ができるようになっている。ただし、搭乗ゲートを優遇して、いつでもまたずに搭乗ができるように案内されるのは、グローバルサービスと1Kに限定される場合がある。スターアライアンスゴールドの他社会員もユナイテッド航空およびその関連会社を利用する問いに同様の優遇を受け、また、マイレージプラス会員でスターアライアンスゴールドに認定される場合は、スターアライアンスゴールド各社運行便を利用する場合にも同様の優遇を受ける。優遇の方法は運行会社により異なる。
[編集] 優先チェックイン
[編集] 手荷物優先受取
[編集] 追加手荷物
[編集] エコノミープラスや非常口席の事前予約
ユナイテッド航空が発券するユナイテッド航空ならびにその関連会社が運行するフライトについては、座席の事前予約が可能である。航空券の予約時に指定することもできる。会員は、マイレージプラスデスクに電話するなり、ユナイテッド航空のアメリカサイトから、会員情報を入力して、予約記録にアクセスすることで、座席指定情報を追加するなりして、座席の指定、変更ができる。非会員やGeneral会員などの非上級会員の場合は、 エコノミークラスキャビンを利用する場合でも、エコノミークラスキャビンの一部しか事前予約可能な席が設定されていない。人気があるエコノミープラス席や非常口席やバルクヘッドについては、上級会員でないと事前予約できない。上級会員は、旅程をともにする非上級会員1名を自分の隣席に指定することができるので、その非上級会員1名をエコノミープラス席などに事前座席指定することができる。また、非上級会員であっても、エコノミープラスアクセスという権利を有償でユナイテッド航空から購入することで、エコノミープラス席を事前予約できるようになる。なお、搭乗日当日になれば、エコノミープラス席に空席があれば、ユナイテッド航空の都合により、非上級会員に対しても、エコノミープラス席を割り当てることもある。
[編集] 隣席ブロック
ユナイテッド航空が発券するユナイテッド航空ならびにその関連会社が運行するフライトについては、上級会員は自分の指定座席の隣席を事前予約の対象からはずすことができる。これは、当該座席が、通路側や窓側でない必要がある。たとえば、ボーイング747-400においては、3-4-3の座席配列となっているが、3列ならびのABCにおいて、ABCの3席が事前座席指定可能な場合に、上級会員がAまたはCを事前座席指定すると、AまたはC席だけでなく、B席も座席指定済みの扱いとなる。一方で、ボーイング777においては、2-5-2の座席配列となるが、2列並びのABにおいて、ABの両席が事前座席指定可能な場合に、上級会員がAまたはBを事前座席指定しても、残りのBあるいはAは座席指定可能な状態となる。なお、この隣席ブロックも、搭乗日当日には開放されるため、 搭乗日当日も隣席がブロックされている保証はない。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- マイレージ・プラス (ユナイテッド航空)
- マイレージ・プラス モール
- スターアライアンス特典 (スターアライアンス)