マカロフ
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マカロフ IZ-70 |
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マカロフ | |
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種類 | 軍用自動拳銃 |
製造国 | ロシア(旧ソビエト) |
設計・製造 | Baikal社ほか |
口径 | 9mm |
銃身長 | 93.5mm |
ライフリング | |
使用弾薬 | 9mmマカロフ弾 |
装弾数 | 8発 |
作動方式 | ダブルアクション ストレートブローバック |
全長 | 161mm |
重量 | 730g |
発射速度 | |
銃口初速 | 315m/s |
有効射程 | 50m |
マカロフ(英:Pistolet Makarova / 露:Пистолет Макарова)は、1950年代にソビエト軍がトカレフの後継制式拳銃として採用した自動拳銃である。
通称「PM」(Pistolet Makarovaの略)。
目次 |
[編集] 特徴
ワルサーPPを参考にすることで、トカレフで問題視されていた多くの欠点を克服している。大型で弾の貫通力が高いトカレフとは違い、このマカロフは携帯性に優れ、取り回しが良い銃として評価が高い。これはソビエト軍が戦場での拳銃の必要性を見直し、拳銃を主力火器としてではなく副次的な装備として考え始めた結果であるといわれている。弾薬はオリジナルの9×18mmマカロフ弾。
マカロフはソビエトや中国を始めとした東側諸国で大量に生産され、現在も現役として使用されている。また、トカレフと同様ライセンス生産やコピー生産が行われており、中国でコピー生産されたマカロフは特に「59式拳銃」と呼ばれる。 日本国内に頻繁に出回っているのはこの中国製59式である。
[編集] マカロフが関与した事件
東欧ではマカロフの登場により余剰のトカレフが大量に闇市場に流出した。近年ではマカロフも、トカレフやナガンM1895などと共に日本の暴力団による発砲事件に使用されるようになっており、ついにトカレフの押収量を超えた。日本における使用者は暴力団の他には殺し屋などであるが、トカレフに比べ評価は高い。
2006年東京都渋谷区での女子大生誘拐事件、及び同年4月に起きた静岡県でのパチンコ店強盗事件で使われた拳銃もこのマカロフである。
ロシアのジャーナリストであるアンナ・ポリトコフスカヤの暗殺でもこの銃が使用されたとされる。