ミネベア 9mm機関拳銃
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9mm機関けん銃 | |
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種類 | 機関拳銃 |
製造国 | 日本 |
設計・製造 | ミネベア社 |
口径 | 9mm |
銃身長 | 120mm |
ライフリング | |
使用弾薬 | 9mm×19 |
装弾数 | 25発 |
作動方式 | 単純吹き戻し式 |
全長 | 399mm |
重量 | 2.8kg |
発射速度 | 約1,100発/分 |
銃口初速 | |
有効射程 | 約100m |
ミネベア 9mm機関拳銃(-きかんけんじゅう)とは、長野県に所在するミネベア社で独自に開発した9mm口径 の短機関銃で自衛隊に装備されている。略称はM9(えむないん)。公式には「9mm機関けん銃」である(「拳」を平仮名表記しているのは、常用外の漢字たる「拳」は、政府機関で使用しない(出来ない)為。)。
目次 |
[編集] 概要
米軍貸与のM3短機関銃が旧式化したのに伴い更新された。
銃身中央部にマガジンハウジングを兼ねたグリップがある。銃口にはスリットの刻まれた制退器が付き、直下に両手で保持するためのフォアグリップがある。銃の左側、グリップ上部にあるセレクターの表記は験を担いで「ア/タ/レ」(安全/単発/連射)と記されている。 見た目は UZI と似た点が多くあり、UZI にフォアグリップが付いたような形状である。試作品ではフォアグリップが木製だった。
1990年代に自衛隊が PKO 活動で国外派遣される事となった時、主として国内から火器、特に機関銃の携行について大きな論議を呼んだ。そこで日本政府は妥協案として派遣部隊に自衛目的以上の兵器を持って行かない事を約束し、その装備は警備用の機関銃数挺と、その他は護身用拳銃のみと制限される事となった。PKO 活動においては、治安状態の悪い地域に派遣されることもあり、拳銃のみでは安全確保に不安があった。そこで自衛隊では、定義的には短機関銃である本銃を、一般的には定着していない「機関拳銃」との名称を与え、拳銃の一種と定義したとされている。もっとも、日本の警察は拳銃弾を使用する「MP5」を「機関拳銃」と名付けて採用しているが、これはドイツ語の「Maschinenpistole 5 (マシン・ピストル5型)」の翻訳であることから、同じく拳銃弾を使用する本銃を自衛隊が「機関拳銃」と呼称するのも、的外れなネーミングという訳ではない。
なお、陸上自衛隊公式ホームページの装備品リスト(下記外部リンク参照)には「9mm拳銃の後継」となっているが、一部の隊員には9mm拳銃ではなくこれが標準装備である、というほどの意味であり、自衛隊のすべての9mm拳銃がこれに置き換えられるということではない。
[編集] 運用
1999年から自衛隊が制式採用。第1空挺団や第12旅団の幹部自衛官等の自衛用火器、海上自衛隊の不審船対策、航空自衛隊の基地警備用として配備されている。
欠点としては、射撃時の保持が難しいことが挙げられる。この銃は毎分1,100発という発射速度を誇るにも関わらずストックが搭載されていないため、射手は両手の力のみで銃を保持しなければならない。その為射撃時のコントロールが非常に大変で、これらの理由からか海上自衛隊特別警備隊はイギリスの特殊舟艇部隊の助言により配備を中止しており、代替としてMP5が採用されている。
ストックを搭載する予定であったがメーカー側がそれを拒否したためストックが付かない現在の形になったと言われている。プレス加工でなく近年まれに見る削り出し製法で作成するなどメーカー側が新たな工作機械の購入を渋ったのが主な原因であるとの証言もある。
[編集] 関連項目
[編集] 登場作品
[編集] 外部リンク
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