ヤマガラ
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?ヤマガラ | ||||||||||||||||||||||||
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![]() ヤマガラ Parus varius |
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Parus varius Temminck & Schlegel, 1848 |
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和名 | ||||||||||||||||||||||||
ヤマガラ | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Varied tit |
ヤマガラ(山雀、Parus varius)は、鳥綱スズメ目シジュウカラ科シジュウカラ属(Poecile属とする説もあり)に分類される鳥。
目次 |
[編集] 分布
- P. v. varius ヤマガラ
- P. v. amamii アマミヤマガラ
- P. v. namiyei ナミエヤマガラ
- P. v. olivaceus オリイヤマガラ
日本(西表島)
- P. v. owstoni オーストンヤマガラ
- P. v. sunsunpi タネヤマガラ
日本(種子島)
- P. v. yakusimaensis ヤクシマヤマガラ
日本(屋久島)
[編集] 形態
全長14cm。頭頂部や咽頭部の羽毛は黒い。翼、尾羽の羽毛は青味がかった灰色。背面や腹面の羽毛はオレンジ色になる。名前の由来は、山吹色の体色より。
- P. v. owstoni オーストンヤマガラ
最大亜種。側頭部はオレンジ色になる。
[編集] Sibley分類体系上の位置
Sibley-Ahlquist鳥類分類 |
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スズメ小目 Passerida
ウグイス上科 Sylvioidea
シジュウカラ亜科 Parinae
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[編集] 亜種
- P. v. varius ヤマガラ, 普通種
- P. v. amamii アマミヤマガラ
- P. v. namiyei ナミエヤマガラ
- P. v. olivaceus オリイヤマガラ
- P. v. owstoni オーストンヤマガラ
- P. v. sunsunpi タネヤマガラ
- P. v. yakusimaensis ヤクシマヤマガラ
(大東島)
[編集] シノニム
Poecile varia: 英語版Wikipediaはこれを採用しているが、日本では一般的ではない。
[編集] 生態
平野から山地までの常緑広葉樹林や落葉広葉樹林に生息する。繁殖期にはペアで縄張りを形成する。冬には稀にシジュウカラ科の他種を混群を形成することもある。樹洞やキツツキの古巣を巣にする。
食性は雑食性で昆虫類、節足動物、果実等を食べる。固い果実でもこじ開けて食べることができる。
繁殖形態は卵生で、日本では4-7月に1回に5-7個の卵を産む。(小さい島に生息する亜種は1回の産卵数が少ない)卵は12-14日程で孵化する。抱卵はメスのみが行う。
[編集] Status
LEAST CONCERN(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
- P. v. namiyei ナミエヤマガラ
- 絶滅危惧IB類(EN)(環境省レッドリスト)
- P. v. owstoni オーストンヤマガラ
- 絶滅危惧II類(VU)(環境省レッドリスト)
- P. v. olivaceus オリイヤマガラ
- 準絶滅危惧(NT)(環境省レッドリスト)
[編集] 人間とのかかわり
[編集] おみくじ引き
我が国においてはウグイスやメジロ同様、本種も和鳥として古くから飼育されてきた歴史がある。我が国における本種の飼育は、ウグイスやメジロ、オオルリ、ヒバリといった、鳴き声を競わせて楽しむ他の和鳥と異なり、芸を仕込んで覚えさせることを楽しむもので、ヤマガラを飼育するための専用のヤマガラかごなる鳥かごまで存在した。このような、芸をさせるために種が特定され飼育されてきた歴史は、日本のヤマガラ以外、世界に類例を見ない。
芸を覚えさせるための飼育の歴史は古く、文献によると平安時代にまでさかのぼる。江戸時代ごろになるとこれを祭事などで見せ物にする商売が盛んになり、1980年ごろまでは神社の境内などでおみくじ引きの芸を披露する本種が日本各地で見られた。そのため年輩者には本種はおみくじを引く小鳥のイメージが強い。
しかし明治時代後期になって鳥獣保護法が制定され、野鳥の捕獲が禁止されたこと、近年になって高度経済成長の反省から自然保護運動が高まったことや、バードウォッチングのような新しい野鳥と人間との接し方が普及したこと、さらにオウムやインコといった、さらに芸達者な鳥が誰でも簡単に飼育できるようになったこと、といった社会の変化から次第に姿を消してゆき、現在本種を用いた芸を見ることはできない。
なお、ヤマガラの芸には代表的なおみくじ引き以外に以下のようなものがあった。
- つるべ上げ
- 鐘つき
- かるたとり
- 那須の与一
- 輪ぬけ
[編集] 手に乗る野鳥
芸鳥として飼われた歴史からもわかるように、本種は子飼いをせずとも人馴れしやすく、しかも好奇心旺盛である。
近年我が国でも都市公園などで野鳥の餌付けが盛んであるが、他種にさきがけ真っ先に人の手から直接、あるいは人の手に乗って餌を食べるのは本種であることが多い。
[編集] 関連項目
- シジュウカラ属
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