ヨコクビガメ科
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
| ?ヨコクビガメ科 | |||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
 モンキヨコクビガメ Podocnemis unifilis |
|||||||||||||||||||||
| 分類 | |||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||
| 亜科、属 | |||||||||||||||||||||
|
ヨコクビガメ科（横首亀科、Pelomedusidae）は、爬虫綱カメ目曲頚亜目に属する生物分類項の1つ。
目次 |
[編集] 分布
- Pelomedusinae アフリカヨコクビガメ亜科
アフリカ大陸、アラビア半島（イエメン、サウジアラビア南部）、サントメ・プリンシペ、セーシェル、マダガスカルに自然分布。クリイロハコヨコクビガメがフランス（グアドループ島）に移入。
- Podocneminae ナンベイヨコクビガメ亜科
[編集] 形態
最大種はオオヨコクビガメで、最大甲長87cmと曲頚亜目最大種。最小種はヒメハコヨコクビガメで、最大でも12cmとこちらも曲頚亜目最小種でもある。アフリカヨコクビガメ亜科は比較的小型の種で形成されるが、最大種のノコヘリハコヨコクビガメは最大甲長46.5cmに達する。逆に大型種が多いナンベイヨコクビガメ亜科は最小種ズアカヨコクビガメでも最大甲長32cmにもなる。
頚部を垂直方向に曲げて頭部を甲羅の中に引っ込めることができないため、首を少し引っ込めた後に横に曲げて甲の縁につけることで頭部を守る。同じ曲頚亜目のヘビクビガメ科よりも原始的なカメと考えられている。
ハコヨコクビガメ属は胸甲板と腹甲板の間に蝶番を持ち、蝶番より前の腹甲（前葉）を可動させ頭部と前肢を甲羅に収納した後に蓋をすることができる。
[編集] 生態
河川や池沼、湿地に生息する。アフリカヨコクビガメ亜科は半水棲種で構成され陸にもあがり種によっては乾季には夏眠を行うのに対し、ナンベイヨコクビガメ亜科では日光浴や産卵以外では陸に上がらない水棲種が多い。
食性は雑食性。アフリカヨコクビガメ亜科は肉食性の強い雑食性に対し、ナンベイヨコクビガメ亜科の大型種では草食性の傾向が強い。モンキヨコクビガメでは水面でプランクトンを水ごと飲んで濾し取るという捕食行動をとる。
繁殖形態は卵生。性染色体を持たず、発生時の温度により雌雄が決定すると考えられている。（温度性決定）
[編集] 分類
本科は2つの亜科に分けられるが、それぞれを独立した科とする説もある。
[編集] アフリカヨコクビガメ亜科 Pelomedusinae
ヌマヨコクビガメ属 Pelomedusa
- Pelomedusa subrufa ヌマヨコクビガメ African helmeted turtle
- Pelusios adansonii アダンソンハコヨコクビガメ
- Pelusios bechuanicus
- Pelusios broadleyi トゥルカナハコヨコクビガメ
- Pelusios carinatus セウネハコヨコクビガメ
- Pelusios castaneus クリイロハコヨコクビガメ
- Pelusios castanoides キバラハコヨコクビガメ
- Pelusios chapini オオハコヨコクビガメ
- Pelusios cupulatta
- Pelusios gabonensis モリハコヨコクビガメ
- Pelusios marani
- Pelusios nanus ヒメハコヨコクビガメ
- Pelusios niger クロハコヨコクビガメ
- Pelusios rhodesianus ヘンゲハコヨコクビガメ
- Pelusios seychellensis セーシェルハコヨコクビガメ
- Pelusios sinuatus ノコヘリハコヨコクビガメ
- Pelusios subniger ウスグロハコヨコクビガメ
- Pelusios upembae ウペンバハコヨコクビガメ
- Pelusios williamsi ウィリアムスハコヨコクビガメ
[編集] ナンベイヨコクビガメ亜科 Podocneminae
マダガスカルヨコクビガメ属 Erymnochelys
- Erymnochelys madagascariensis マダガスカルヨコクビガメ Madagascan big-headed turtle
オオアタマヨコクビガメ属 Peltocephalus
- Peltocephalus dumeriliana オオアタマヨコクビガメ
ナンベイヨコクビガメ属 Podocnemis
- Podocnemis erythrocepchala ズアカヨコクビガメ
- Podocnemis expansa オオヨコクビガメ South American river turtle
- Podocnemis lewyana マグダレナヨコクビガメ
- Podocnemis sextuberculata ムツコブヨコクビガメ
- Podocnemis unifilis モンキヨコクビガメ Yellow-spotted river turtle
- Podocnemis vogli サバンナヨコクビガメ
[編集] 人間との関係
オオヨコクビガメやモンキヨコクビガメは現地では卵を含めて食用や油の原料となるためしばしば乱獲されるが、現地で大規模に養殖もされている。
いくつかの種はペットとして流通、飼育されることがある。多くはアフリカヨコクビガメ亜科のヌマヨコクビガメ、クリイロヨコクビガメ（他種の名で販売されることも多い）で丈夫でさほど大型化しないことから曲頚亜目のみならず水棲ガメの飼育入門種とも言える。
ナンベイヨコクビガメ亜科は流通が少ないが、最も流通しているのはモンキヨコクビガメだと思われる。しかしモンキヨコクビガメは熱帯域に生息することと大型化し活発に泳ぐことから、一般家庭での飼育は冬でもある程度の水温を維持した大型のケージが必要になる。
[編集] 関連項目
 |
この項目「ヨコクビガメ科」は、動物に関連した書きかけの項目です。加筆・訂正などをして下さる協力者を求めています。（Portal:生き物と自然／Wikipedia:ウィキプロジェクト 生物） |
カテゴリ: カメ | 動物関連のスタブ項目
