リトル巨人くん

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日本の漫画作品

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リトル巨人くん（リトルきょじんくん）は、内山まもるの野球漫画。『コロコロコミック』（小学館）や小学館の学習雑誌に連載されていた。連載期間はコロコロコミック版は1976年～1979年7月（第1期）・1984年4月～1986年3月（第2期）、学習雑誌版は1982年4月～1986年3月。

[編集] 概要

多摩川小学校に在籍するサウスポーの小学生・滝巨人（たききよと、通称「巨人くん」）が読売ジャイアンツに入団し、エースとして活躍する様子を描いた作品。読売ジャイアンツが監修していた為、作品には長嶋茂雄・王貞治をはじめ、実在の野球選手が数多く登場している。

主人公の巨人くんが小学生であることから「試合の登板予定と学校の遠足が重なってしまい、遠足に行きたいと駄々をこねる」「学校の勉強が追いつかなくなり、他のジャイアンツの選手が交代で家庭教師を務める」など、いかにも小学生が主人公の漫画らしいネタが登場する一方で、ほとんど実際のプロ野球と変わらない真剣勝負も数多く描かれている。

巨人くん以外にも、一緒に練習したチームメイトも12球団それぞれに一人ずつドラフト会議で一位指名され、全員入団している。因みに、各球団に入団したチームメイトは、その指名された球団名を捩っている（例：阪神⇒阪上神一、日本ハム⇒日野公太※「公」はバラすと「ハム」になる…など）。連載の中で、阪上は巨人くんと直接対戦し、ホームランを放っている。

また同作品は、大筋のストーリーこそ共通しているものの、連載当時コロコロコミックと学習雑誌でそれぞれ別の話が掲載されており、細かい設定が異なったりしていた。特に第2期は、コロコロコミックでは第1期の存在を踏まえた作品作りがされていたのに対し、学習雑誌では第1期の存在を一部否定するような場面も見られた。これは学習雑誌の場合、対象となる学年により作品の理解度に大きく差が出てしまうため、特に低学年向けの場合複雑な設定を排除する必要があったことが理由と考えられる。なお単行本のストーリーはコロコロコミック版がベースとなっており、学習雑誌版の作品も単行本に掲載される際に修正が行われている。

単行本は小学館・てんとう虫コミックスから全15巻が刊行されていたが、既に絶版。そのため長らく「幻の作品」扱いされてきたが、2005年に英知出版・トラウマコミックから愛蔵版（全2巻）が発売された。

注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。

[編集] あらすじ

[編集] コロコロコミック版

第1期

長嶋（当時ジャイアンツの第1期監督時代）・王の二人が練習休みの日に二人連れ立って街を散歩していると、とある公園で草野球をやっている少年達に出会う。ところがその中に、小学生ながらプロ顔負けの剛速球を投げる投手（巨人くん）がいた。実際に投げる球を受けた長嶋は「これは即プロで通用する」と判断し、小学生ながら巨人くんをドラフト会議で指名しジャイアンツに入団させてしまう。
第2期

ジャイアンツの監督に就任したばかりの王は、相変わらずのリリーフエース不足に悩まされていた。そんな中、長嶋からの電話でアメリカに呼び出される。てっきり新外国人の獲得の相談かと思いきや、行ってみるとそこには巨人くん（第1期の最後で、両親の仕事の関係でジャイアンツを退団しアメリカに渡っていた）がいた。両親が日本に帰国するため巨人くんもジャイアンツに復帰できることになったことを知った王は早速巨人くんと契約を結び、巨人くんも日本に戻って大活躍する。

[編集] 学習雑誌版

学習雑誌版ではコロコロコミック版とは異なり、第1期は存在しないことになっており、巨人くんがドラフト会議で指名されるところからストーリーが始まる。特に長嶋は「謎の覆面紳士」として、覆面を被りノックをするなど、チームメイトと共に巨人くんを徹底的にしごき上げた。そしてドラフト直前に自ら覆面を取って正体を明かし、檄を飛ばした。因みに、この時偶然傍を通りかかった原辰徳にその姿を目撃されていることになっている。