三菱製鋼
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三菱製鋼株式会社(みつびしせいこう)は、三菱グループの鉄鋼メーカーで、東京都中央区に本社をおいている。
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[編集] 概要
三菱製鋼は三菱グループの鉄鋼部門を担っている企業であるが、銑鋼一貫メーカーではない。三菱グループの高炉メーカーとしては戦前三菱製鐵が存在したが、1934年に日本製鐵の設立に参加し、三菱財閥は銑鋼一貫による鉄鋼業から撤退した。三菱製鋼は自動車や建設機械向けの特殊鋼やばね、鋳鍛造品等を生産しており、日本の鉄鋼業界においては特殊鋼メーカーとして位置付けられている。
[編集] 沿革
[編集] 旧三菱製鋼株式会社(戦前)
- 1919年5月:三菱造船株式会社(のちの三菱重工業)長崎製鋼所として鋳鍛鋼品の製造を開始。
- 1937年4月:三菱重工業株式会社長崎製鋼所として長崎造船所から独立。
- 1942年8月:三菱製鋼株式会社を設立し、三菱重工業株式会社長崎製鋼所の事業を承継。
[編集] 旧三菱鋼材株式会社(戦前)
[編集] 統合
- 1942年12月:三菱製鋼と三菱鋼材の両社が合併し、三菱製鋼株式会社となる。
- 1949年12月:企業再建整備法による決定整備計画に基づき、第二会社として長崎製鋼株式会社と東京鋼材株式会社の2社を設立。
[編集] 旧三菱製鋼株式会社(戦後)
[編集] 旧三菱鋼材株式会社(戦後)
[編集] 再統合
- 1964年2月:三菱製鋼と三菱鋼材の両社が再び合併し、三菱製鋼株式会社となる。
- 1965年4月:大島製作所及び深川製鋼所を統合し、東京製作所を設置。
- 1967年5月:市川製作所を新設し、大島製作所の磁材部門を移設。
- 1970年4月:当社及び新日本製鐵株式会社が主体となり、ほか4社の資本参加を得て、大型鋳鍛綱品の製造・加工を事業目的とする日本鋳鍛綱株式会社を設立。
- 1975年1月:長崎製作所(旧長崎製作所)の機械組立品関係の事業を分離し、三菱重工業株式会社・株式会社三菱銀行ほか三菱系5社の共同出資により、三菱長崎機工株式会社を設立。
- 1978年5月:市川ばね工場を新設。
- 1983年2月:鋳綱品の製造・加工を事業目的とする菱鋼鋳造株式会社を設立。
- 1993年2月:千葉製作所を新設し、東京製作所からばね部門を移設。
- 1994年3月:特殊鋼鋼材事業部門を室蘭市に移転し、当社の70%出資により設立した三菱製鋼室蘭特殊鋼株式会社に製造を移管。
- 1999年3月:事業用ガスタービン動・静翼等に関する精密鋳造品事業を、三菱重工業株式会社に移管。