九州国立博物館
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九州国立博物館(きゅうしゅうこくりつはくぶつかん)は、福岡県太宰府市にある歴史系の博物館。独立行政法人国立文化財機構が運営する博物館の1つで、2005年10月16日に開館。太宰府天満宮裏で、同宮所有の丘陵地に建設された。
100年以上の歴史を誇る東京・京都・奈良の3つの国立博物館が美術系博物館であるのに対して、九州国立博物館は歴史系博物館として設立された。九州が日本におけるアジア文化との交流の重要な窓口であった歴史的かつ地理的背景を踏まえ「日本文化の形成をアジア史的観点から捉える博物館」を基本理念に、旧石器時代から近世末期(開国)までの日本の文化の形成について展示している。 また、アジア地方各地との文化交流を推進する拠点としての役割も持って建設された。
日本において「国立博物館」を称する博物館としては1897年設立の京都国立博物館以来、108年ぶりに新設された。日本の国立博物館の中で最大の大きさを持つ博物館であり、開館当時はこのことが話題となった。
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[編集] 沿革
- 1995年 「新構想博物館の整備に関する調査研究委員会」が新構想博物館を九州国立博物館として、その設置候補地を福岡県太宰府市とすることを決定。
- 1998年 同委員会が「九州国立博物館基本計画」を策定。
- 2001年 福岡県及び財団法人九州国立博物館設置促進財団と共同で建設工事(3年計画の第一年次)に着手。
- 2005年4月1日
- 九州国立博物館設置。
- 三輪嘉六が館長に就任。
- 人事を発表。
- 2005年10月15日 開館。
- 2005年10月16日 一般公開開始。
- 2005年10月30日 最多入館者数21,797人。
- 2005年11月21日 入館者数50万人突破。
- 2006年2月19日 入館者数100万人突破。
- 2006年5月14日 入館者数150万人突破。
- 2006年8月31日 入館者数200万人突破。
- 2006年10月16日 開館1周年。入館者数220万人。
- 2007年3月2日 入館者数300万人突破。
[編集] 特別展
- 2005年
- 10月 「美の国 日本」
- 2006年
- 1月 「中国 美の十字路」
- 5月 「うるまちゅら島琉球」
- 8月 「南の貝のものがたり」
- 10月 「海の神々」
- 2007年
- 1月 「若冲と江戸絵画」
- 4月 「未来への贈りもの」
[編集] 企画展
- 2007年
- 1月 「クルマの歴史と未来展」
[編集] 指定文化財
以下の国宝・重要文化財指定品の大部分は、東京および京都の国立博物館から移管されたものである。
- 国宝 3件
- 重要文化財
- 絹本着色浄土曼荼羅図(大津市・円満院伝来)
- 布袋図 簡翁居敬賛 - 中国・南宋時代
- 山水図 2幅 狩野正信筆
- 陸奥奇勝図 池大雅筆
- 芦屋楓流水鶏図釜
- 孔雀文鎗金(そうきん)経箱 - 中国・元時代、1315年
- 唐詩残篇
- 古今和歌集巻第二・第四断簡(亀山切)
- 大燈国師墨蹟
- 宋版圜悟心要(えんごしんよう)
- 三尊仏龕(ぶつがん) - 中国・唐時代(長安・宝慶寺伝来)
- 三尊仏龕 - 中国・唐時代(長安・宝慶寺伝来)
- 銅造弥勒仏立像 - 中国・北魏時代、太平真君4年(443年)
- 木造阿弥陀如来立像(京都府亀岡市・元明院伝来)
- 木造観音菩薩立像(京都市・清和院伝来)
- 木造観音菩薩立像
- 緑釉四足壷 - 猿投窯、平安時代
- 色絵藤棚文大皿 - 鍋島
- 油滴天目茶碗 - 中国・南宋時代
- 対馬宗家関連資料 一括
- 多宝千仏石幢(せきとう) - 中国・遼時代(京都国立博物館より移管)
- 小早川家文書(三百六通)31巻
- 金錯銘直刀身
- 絹本著色一遍上人画像
[編集] アクセス
- 西鉄太宰府線太宰府駅より徒歩15分。
- 太宰府天満宮より徒歩10分。
- JR鹿児島本線二日市駅より西鉄バス二日市(1-2)太宰府ゆきに乗車、九州国立博物館前バス停より徒歩3分。
- 西鉄太宰府線西鉄五条駅より西鉄バス二日市原営業所行きに乗車、九州国立博物館前バス停より徒歩3分。
[編集] 館長
- 初代館長・三輪嘉六
[編集] 建築概要
- 設計― 菊竹清訓建築設計事務所・久米設計
- 竣工― 2004年
- 敷地面積― 160,715m²
- 建築面積― 14,623m²
- 延床面積― 30,085m²
- 構造― S造、SRC造
- 規模― 地上5階、地下2階
- 所在地― 〒818-0118 福岡県太宰府市石坂4-7-2
- 受賞― 日本免震構造協会賞 (2005年)、照明普及賞 (2005年)
- 新営機械設備(空調)工事(1工区)について、2006年3月23日に開催された参議院予算委員会で日本共産党井上哲士委員から、櫟の会による官製談合との問題で指摘がなされた。小坂憲次文部科学大臣及び大島寛文部科学省大臣官房文教施設企画部長(いずれも当時)はその問題について明確に否定した。[2006年3月24日(金)「しんぶん赤旗」]
[編集] シアター4000
4階の文化交流展示室に入ってすぐ左側にある上映室に「シアター4000」と呼ばれるスーパーハイビジョンシアターがあり、「世界をとらえた日本のわざと美」「シルクロード 敦煌の仏たち」「海の正倉院・沖ノ島」と題した3本の映像ソフトのうち2本を上映している。ナレーションは阿川佐和子。