勇次 (必殺シリーズ)
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勇次(ゆうじ)は、必殺シリーズに登場した仕事人の一人。初出演作は「新・必殺仕事人」。中条きよしが演じた。
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[編集] キャラクター
[編集] 来歴
表の稼業は三味線屋。母であり裏稼業の師匠でもあるおりく(山田五十鈴)と共に、三味線の皮の張替えや、端唄の出稽古で生計を立てている。裏の仕事の遂行時には、三味線の三の糸(一番細い糸)にろうそくの蝋を塗り、悪人の首に投げつけて巻きつけ、空中に吊り上げ窒息死させる。初期はただ相手を宙吊りにするだけだったが、中期以降になると高い所から飛び降りる力を利用して勢い良く相手を吊り上げ、その後糸を指で弾いた振動で相手を絶命させるようになった。「必殺仕事人IV」第23話からは仕事の際に、背中に「南無阿弥陀佛」と刺繍された羽織を着用している。
「新・必殺仕事人」から「必殺仕事人IV」までの間は、中村主水、飾り職人の秀、おりくらと共に裏稼業を行っていた。主水らと別れた後は、お国(京マチ子)、新吉(小野寺昭)らと裏稼業を続け、やがて江戸を出奔(「必殺仕切人」)。その後再び主水、秀と組んで、江戸で仕事人として復帰していた(「必殺!主水死す」)。
「必殺!三味線屋勇次」では、髪結いの弥助(阿部寛)、弥助の師匠・伝兵衛(藤田まこと)らと共に裏稼業を行っていた。が、この作品がTVシリーズと比べてどのような時間軸であるかは明らかにされていない。
[編集] 人物
登場当初は「感情を表に出さない殺しのプロ」といった感じのキャラだったが、人気が高まるにつれ少しずつ丸くなり、最終的には「クールな遊び人だが実は情に厚い」という性格に落ち着いている。主役である中村主水とは正反対に家庭を持たず、夜は女遊びに励むことが多く、江戸の湯女で勇次の顔を知らない者はいないほどである。
おりくとの血の繋がりはない。元々勇次は別の仕事人の子供で、掟に背いたその男を始末したおりくが、勇次を引き取って自分の子供として育てていた。勇次は主水との出会いを機におりくの口からその事実を聞かされたが、その後も変わらず「おっかさん」と呼び、母としておりくを慕っている。
[編集] 出演作品一覧
[編集] TVシリーズ
(下3作はスペシャル版。『必殺現代版』には勇次の子孫として登場)
[編集] 映画
- 必殺! THE HISSATSU
- 必殺! 主水死す
- 必殺! 三味線屋・勇次