原理研究会
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原理研究会(げんりけんきゅうかい)とは、世界基督教統一神霊協会(統一教会)の学生組織。 略して「原研」、「原理研」と呼ばれることも多い。
世界的にまとめているのは「世界大学原理研究会」 (W-CARP / World CARP / World Collegiate Association for the Research of Principles)。日本の原理研究会に関しては「全国大学連合原理研究会」(J-CARP/Japan Carp)が全体を統括し、各大学に下部組織がある。 1960年代よりキャンパス内で新入生の勧誘を熱心に行ってきた。教団の幹部候補というエリートを養成する目的もあると見られる。多くの場合キャンパスの近くに「ホーム」と呼ばれる拠点(普通アパートの一室などが使われる)を置き、勧誘した新入生をホームに招いてビデオやパンフレットなどを見せ、自分達の活動に引き込もうとする。
ただその強引な勧誘活動が問題となり、1990年代以降東京大学や京都大学を始め多くの大学において、大学の入学時に新入生に対し「原理研究会の勧誘に注意」といった注意喚起が行われている。そのため近年では「原理研究会」の名称や統一協会との関係を前面に出しての勧誘活動を行うことはなく、偽装サークル(ダミーサークル)を介しての勧誘などがメインとなっている。“統一教会”、“原理運動”に結びつく「原理研究会」という名前によくないイメージが定着したせいか、W-CARP JAPANの公式サイトにも、「原理研究会」という名前は一切用いられていない。
[編集] サークルを介した勧誘
本当の組織名は出さず、様々なサークルを介しての浸透を図ることが多い。具体的には、ボランティアで街の清掃や大学案内などの活動を積極的に行っている。また多くの大学で学生新聞の発行を行うサークルを立ち上げており、それぞれの大学の公認された新聞と実によく似た混同されやすい名前をつけているため、問題視されたりしている。
- 東京大学の『東京大学新聞』に対し『東大新報』
- 京都大学の『京大新聞』に対し『京大学生新聞』 [1]
- 東北大学の『東北大学新聞』(学友会報道部発行)に対し、『東北大学生新聞』。通称:生新(ナマシン)。
- 「マッシュルーム」「カープ」「インカレ」などのサークル名を名乗って活動することもある。
- 早稲田大学の『早稲田学生新聞』
- 慶應義塾大学の『慶応塾生新聞』に対し『慶応キャンパス』
- 名古屋大学の『名古屋大学新聞』に対し『名大ジャーナル』
- 大阪大学の『大阪大学新聞』
- 大学公認が題字縦書き、原理研系が題字横書き。[2]
- 北海道大学の『北海道大学新聞』に対し『北大学生新聞』[3]
- 神戸大学の『神戸大学新聞』に対し『神戸学生新聞』[4]
- 筑波大学の『筑波大学新聞』に対し『筑波ジャーナル』
- 山形大学内には存在しない「山形大学生新聞会」を発行元として『山形大学生新聞』を2000年に創刊し、同窓会員に年間10回の発行で1万円の「賛助購読料」を集めた。[6]
- 岡山大学でかつて「岡山大学新聞会」によって発刊されていた『岡山大学新聞』に対し、岡山大学には存在しない「岡大新聞会」を発行元に『岡大新聞』の定期購読の申込を卒業生らに募った。[7]
- 日本大学公認の『日本大学新聞』に対し『日大学生新聞』[8]
また、これら原理研系の学生新聞は「全国学生新聞連合」(全新連)なる組織を形成し、相互に記事や企画の遣り取りを行ったり統一してキャンペーンやアンケートを実施している。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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