吃音
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吃音(きつおん)とは、発声器官に痙攣が起り第1音が出なかったり、ある音を繰り返し伸ばし起こる、言語障害。またはその状態。別名、どもりとも呼ぶ。言葉のリズムがおかしくなったり、突然高い音が出たりもする。
治療法のひとつにスピーチセラピーがあるが、必ずしも全員がこれで治るとはいえず、確立された治療法がないのが現状である。スピーチセラピーの原理には、心身一元論が根拠にある。もし吃音を心身二元論で考えると、吃音の原因は脳の「過剰反応」によりおこるものとされる。吃音治療を専門にする病院では、大部分がこの論を治療の根拠にしている。つまり脳の過剰反応をおさえれば吃音が出なくなるという理論である。
成人では1%、学齢期の子供で1.2%、5歳までの子供では5%が吃音者であるといわれる。吃音は本人が隠したがることが多く、本人が気づいてない場合もある。(本人が吃音だと気づく前に治ることもある。)
また吃音者が思っている心で感じる苦痛などよりも周囲の人間は楽観的に接することが多い。 例「今はスムーズに話せているじゃないですか」
[編集] 吃音になるきっかけ
吃音になるきっかけは、生活環境の影響があると言われている。
- 耐え難いストレス(いじめ・叱られた)
- 家族に吃音の人がいる
- これは遺伝ではなく、親が吃音経験者の場合、幼少期の子供ならば誰にでも吃音は起こるのだが、それに敏感になって、自分の子供に『吃音らないように話せ』などと叱ってしまう。叱られた子供は吃音をいけない事だと思い込み、吃音を隠そうとする。それがいつしかしゃべる事への恐怖心へと変化していき、よけい吃音が酷くなり定着してしまう。)
- 方言・訛り
[編集] 吃音者として知られる著名人
- 田中角栄、第64代・65代総理大臣
- 3代目三遊亭圓歌、落語家
- 鄧艾、中国三国時代の武将
- 大杉栄、無政府主義者
- 石渡荘太郎、大蔵大臣、内閣書記官長
- スキャットマン・ジョン、ミュージシャン
- ビル・ウィザース、ミュージシャン
- 重松清、作家
- 小沢一敬(スピードワゴン)
- ジョージ6世イギリス王(イギリス君主一覧)
- カミーユ・デムーラン(フランス革命期のジャコバン派ジャーナリスト)