吉備高原
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吉備高原(きびこうげん)は岡山県新見市の大半、真庭市南部・美咲町・久米南町・岡山市・吉備中央町・高梁市・井原市北部や広島県庄原市東城町・神石高原町・世羅町・府中市北部など広範囲に位置する概ね高原地帯である。
吉備中央町には、吉備高原都市という計画都市がある。詳しくは吉備高原都市を参照。
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[編集] 地理・特色
- 標高は約300m~700mで、隆起準平原面をなす。
- 岡山県北西部等では、石灰岩が多く、降雨や降雪が全て地中に吸い込まれてしまうため、稲作が発達しなかった。この地域には川の侵食作用によって形成された渓谷や鍾乳洞・奇石などが多い。
- 岡山県側の新見地方には阿哲台、広島県側の一部には神石高原や世羅高原という愛称もある。
[編集] 形成過程
- 西日本の中でも南限に位置する当地域独特の植物が多く生息しており、亜熱帯地域や朝鮮半島と共通種の植物も多くみられる。形成過程には諸説があるが、日本列島と同一の形成過程ではなく、赤道付近から大陸プレートにより移動してきた巨大なさんご礁が、日本列島に取り込まれたという説が有力。
また単成火山跡も多い。世羅町の津田明神山や新見市の荒戸山など。
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 光野千春・沼野忠之・高橋達郎 『原色図鑑 岡山の地学』 山陽新聞社、1982、ISBN 4-88197-108-5。
- 高橋達郎 「吉備高原の成り立ち」『自然への想い 岡山 - 昔を探り、今を見つめて』 倉敷の自然をまもる会編、山陽新聞社、1993、26-33頁、ISBN 4-88197-458-0。