堀内誠一
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堀内誠一(ほりうち せいいち、1932年12月20日-1987年8月17日)は、日本のグラフィックデザイナー、エディトリアルデザイナー、絵本作家。
商業美術や絵本作家という単純なカテゴリーを超越し、多くの分野に様々な手法による優れた作品を残した。 特に、ネット普及時代以前の雑誌黄金期に、雑誌出版におけるデザインの重要さを示した斬新なデザイン、今なお新鮮さを失わない数々の児童向け絵本作品の二つの領域で特筆すべき業績がある。
東京都生まれ。日本大学付属第一商業高等学校中退。1947年4月伊勢丹百貨店入社。1948年現代美術会展激励賞。1955年アド・センター株式会社設立。1974年フランスパリ移住。
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[編集] 雑誌制作におけるデザイン
平凡出版(現マガジンハウス)の雑誌「アンアン」「ポパイ」「ブルータス」「オリーブ」のエディトリアルデザイナーとして平凡出版、ひいては日本の若者文化としての雑誌の黄金期を築いた。 そのデザインの範囲は企画、記事、写真、レイアウト、挿絵にまでおよび、それでいて仕事が早い、読みやすい、斬新であったと言われる。 現在においても雑誌編集者(特にファッション、アート界において)であれば堀内誠一の名前を耳にし、作品を目にしたことがあるであろう。
「アンアン」、「ポパイ」、「ブルータス」、「オリーブ」のタイトルロゴのデザインも担当し、今なおそのロゴが使用されている。
編集者、テレビ司会者の石川次郎も同時期に平凡社で働いた一人である。
[編集] 絵本作家として
堀内誠一はその後期には絵本作家として活躍した。
主に福音館書店のこどものとものシリーズとして出版された。その画風、手法は多岐にわたる。
[編集] 代表的絵本作品
- 「たろうのおでかけ」 福音館書店(1966年) 村山佳子著
- 「おやゆびちーちゃん」 福音館書店(1967年) 木島始訳
- 「ちのはなし」 福音館書店(1972年)
- 「マザー・グースのうた」 草思社(1975年) 谷川俊太郎訳
- 「めのはなし」 福音館書店(1977年)
- 「お父さんのラッパばなし」 福音館書店(1977年)
- 「秘密の花園」 福音館書店(1979年)
- 「絵本の世界(110人のイラストレーター)」 福音館書店(1984年)
[編集] その他の著書
- 「父の時代・私の時代」 日本エディタースクール出版部(1979年)
カテゴリ: グラフィックデザイナー | 1932年生 | 1987年没