小林俊行
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小林 俊行 (こばやし としゆき、1962年 - )は日本の数学者。大阪出身。京都大学数理解析研究所教授。
灘高校卒業。東京大学卒。同大学院修士課程修了。同大助教授を経て、現職。2002年ICM招待講演。
正の定曲率を持つ完備なローレンツ多様体はコンパクトであり、基本群は有限群になる (カラビ・マルクスの定理) という奇妙な現象はカラビ・マルクス現象と呼ばれる。小林はこの現象の必要十分条件を示した。ユニタリ表現論における分岐則の離散分解可能モデルを提唱し、ユニタリ表現論における離散的分規則の理論を創始した。同理論を非可換調和解析に応用し離散系列表現を構成した。さらに保型形式論に応用しモジュラー多様体における消滅型定理の証明を与えた。
また離散群が等質空間にどう作用するかを研究し、そこから非リーマン等質空間における不連続群の変形を研究した (ローレンツ多様体に関するゴールドマン予想を一般化したうえで解決を含む) 。
[編集] 受賞歴
- 1997年 - 日本数学会建部賞:等質空間の調和解析の研究
- 1999年 - 日本数学会春季賞:ユニタリ表現論における離散的分岐則の理論
- 2006年 - 大阪科学技術センター大阪科学賞:リーマン幾何の枠組を超えた不連続群論の創始とリー群の無限次元表現における離散的分岐則の発見
- 2007年 - 日本学術振興会日本学術振興会賞:代数・幾何・解析にまたがるリー群の無限次元表現の理論と不連続群の研究
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