居多神社
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
居多神社 | |
---|---|
所在地 | 新潟県上越市五智6-1-11 |
主祭神 | 大己貴命 奴奈川姫命 建御名方命 |
社格等 | 式内社・越後国一宮・県社 |
例祭 | 5月3日 |
居多神社(こたじんじゃ)は、新潟県上越市にある神社である。式内社、越後国一宮で、旧社格は県社。
大己貴命を主祭神とし、奴奈川姫命・建御名方命を配祀する(建御名方命ではなく事代主命とする資料もある)。延喜式神名帳では「居多」を「けた」と読ませており、北陸地方に分布する「気多(けた)神社」と同じ系統の神社とされる。
[編集] 歴史
近くに越後国国府があったことから国司の尊崇を受け、越後国一宮とされた。承元元年(1207年)、越後国府に流された親鸞は当社の近くの海岸に上陸し、まず当社に参拝したという。戦国時代、上杉謙信死後の上杉家の家督をめぐる争い(御館の乱)に巻き込まれ、当社は景虎方についたため、対する景勝方によって社殿が焼かれ、社家の花ヶ前家は国外の各地を転々とした。慶長3年(1598年)、景勝が会津に移ったため、花ヶ前家は越後に帰った。この混乱により社勢は衰微したが、その後の歴代領主より崇敬を受け、社領の寄進を受けて再興した。
明治6年に県社に列格した。それまでは日本海に面した所に社殿があったが、海岸侵食により境内が崩壊したため、明治12年(1879年)、現在地に社殿を造営して遷座した。
[編集] 施設
境内には、越後七不思議の一つ「片葉の芦」がある。これは、葉が片方にのみ生える芦が群生しているものである。親鸞が当社に参拝し念じたところ、一夜で境内の芦が片葉になったと伝えられている。