平成電電
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種類 | 株式会社 |
市場情報 | 非上場 |
本社所在地 | 東京都渋谷区広尾1-1-39 |
設立 | 1990年7月 |
業種 | 情報・通信業 |
事業内容 | 電気通信事業 |
代表者 | 佐藤賢治(代表取締役社長) |
外部リンク | なし(ウェブサイトは閉鎖) |
平成電電株式会社(へいせいでんでん、英文表記:Heisei Denden Co., Ltd.)は、破産した日本の電気通信事業者である。商品はCHOKKAなど。本社は東京都渋谷区にあった。登記上の本店である、福岡本部は福岡県福岡市。破産管財人は、河野玄逸弁護士。
目次 |
[編集] 概要
- 前身はインターネット・サービス・プロバイダのトライネットワークインターナショナル(略称:TRY-NET)。
- 直収電話を平成電話(後にCHOKKA)・ADSLを電光石火の商標で提供していた。また、加入者向けにNTT東日本・NTT西日本の電話加入権の買取のキャンペーンも行っていた。加入者数も2003年3月の90万人余に対し2004年3月には約350万人に増えた。一見経営は順調に見えた。
- しかし資金繰りには無理があった。2002年6月から募集を始めた「ADSLモデムオーナー」では、実質年利回り26.4%という異常な高利回りだった。明らかに自転車操業であるが、ごく初期の契約者に限っては元を取ることが出来たらしい。
- 2003年10月から募集を始めた「平成電話パートナーシステム」では、やはり高利回りを謳って1口1000万円で資金を集めた。集めた資金総額は15億円程度らしい。この募集の際には「倒産した場合には資金は一切返済されない」旨があらかじめ周到に注記されていた。結果的にこれに応じた契約者は出した出資金のほとんどすべてを失うことになった。
- 事業はもともと採算ベースでなかったので、会社の経営はどんどん悪化していった。資金繰りに苦しんだ末、返済するメドもないまま、年利10%という異常な高金利で釣って投資家の金を集め約19000人から約490億円を集めた。これほど巨額の金を集めることが出来たのは、日本経済新聞に繰り返し掲載された広告の影響が大きい。投資家は「日本経済新聞に掲載された広告なら」と信頼して出資をした。
- 自転車操業も長くは続かなかった。2005年10月になって経営が破綻し東京地裁に民事再生法の適用を申請した。
- ドリームテクノロジーズが再建スポンサーとなったが、2006年4月、提出された再建計画が現実性に乏しいとして支援の打ち切りを表明した。これを受けて民事再生手続きは廃止され同年6月7日に破産手続開始が決定され、破産管財人により日本テレコムに事業譲渡(実際の譲渡は6月16日付)され、平成電電自体は清算会社となった。
- マイラインの4区分すべての登録が可能な中継電話(事業者番号は0083)のサービスは2005年7月30日に平成電電コミュニケーションズ株式会社(関連会社のドリームテクノロジーズ株式会社の完全子会社)に移管された。その後同社の事業も平成電電と同時に日本テレコムに営業譲渡されている。
[編集] 沿革
- 1990年7月 - トライネットワークインターナショナル株式会社設立(設立当初は、輸入雑貨の卸業)。
- 2000年1月 - 株式会社トライネットテレコム設立。
- 2001年7月 - 商号を「株式会社トライネットテレコム」から「平成電電株式会社」に変更。
- 2001年8月 - 無料ホームページサービス『freeweb』を株式会社インフォシーク(現・楽天株式会社)に売却。
- 2002年1月 - 平成電電株式会社からトライネットワークインターナショナル株式会社へ第一種電気通信事業を譲渡。
- 2002年2月 - 商号を「トライネットワークインターナショナル株式会社」から「平成電電株式会社」に変更。
- 2004年11月29日 - ソフトバンクと日本テレコムに対して「おとくライン」の販売差し止めを求めて東京地方裁判所に提訴している(2006年3月に平成電電敗訴判決)。
- 2005年7月 - 中継電話事業を会社分割で新たに設立した平成電電コミュニケーションズ株式会社(同時にドリームテクノロジーズ株式会社と株式交換)に移管。
- 2005年7月29日 - 平成電電株式会社から平成電電コミュニケーションズ株式会社へ中継電話サービス事業を承継。
- 2005年10月3日 - 東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請。負債総額は9月末で約1200億円。電気通信サービスは継続して提供される。
- 2005年10月17日 - 東京地方裁判所は民事再生手続開始決定。再生委員は河野玄逸弁護士。
- 2005年11月9日 - 平成電電にリースを行い、個人投資家から資金を集めていた2社(平成電電匿名組合)が出資金を返還しないとして、その2社に対し個人投資家らが財務検査を申し入れた。また、出資者の代理人弁護士らが『平成電電被害対策弁護団』を結成した。
- 2005年12月12日 - ドリームテクノロジーズが再生スポンサーとして立候補。
- 2006年1月5日 - ドリームテクノロジーズを平成電電の再生スポンサー候補として選定。
- 2006年1月10日 - 予定していた「民事再生計画案」の裁判所への提出が延長される。
- 2006年4月16日 - ドリームテクノロジーズ、支援打ち切りを発表。
- 2006年4月18日 - 東京地方裁判所、民事再生手続の廃止を決定。同時に平成電電の保全管理命令を出す。保全管理人は河野玄逸弁護士。
- 2006年6月7日 - 東京地方裁判所、破産手続開始を決定。破産管財人は同じく河野弁護士。同日、破産管財人により事業の日本テレコムへの譲渡契約を締結。
- 2006年6月16日 - 日本テレコムに事業譲渡実施。
- 2007年1月31日 - フリーアドレスサービス「freemail」を終了。
- 2007年3月5日、平成電電元社長の佐藤賢治、平成電電システム・平成電電設備元社長の熊本徳夫ら計5名が詐欺容疑で警視庁に逮捕された。
- 2007年3月26日、平成電電元社長の佐藤賢治、平成電電システム・平成電電設備元社長の熊本徳夫ら計3名が詐欺容疑で警視庁に再逮捕・起訴された。
[編集] 主な出資者(株主)
- 佐藤賢治(平成電電株式会社代表取締役社長)
- 日本電気株式会社
- 株式会社きんでん
- 株式会社インターネット総合研究所
- 船井キャピタル株式会社
- 株式会社エス・ケイ・ベンチャーズ
- ドリームテクノロジーズ株式会社 他
[編集] 主な平成電電の投資商品
- FREECOM
- 「フリーコム」と呼び、無料プロバイダーのサーバーを投資家に販売し、それを平成電電が借り上げてその賃料の支払いが配当となる仕組み。
- 平成電電パートナーシステム
- ADSLモデムオーナー
- 平成電電株式会社が販売したモデムを購入し、それを平成高速通信にレンタルしその賃借料を受け取る商品
- 平成電電匿名組合
- デジchokka
[編集] 関連会社・子会社
- 株式会社キューウエーブ
- 株式会社シティコミュニケーション
- ドリームテクノロジーズ株式会社
- ジャパンワイヤレス株式会社
- 平成高速通信株式会社
- 株式会社才田組
- DTコミュニケーションズ株式会社(旧 平成電電コミュニケーションズ)
- 平成電電によるマイライン事業を展開。2005年7月より、ドリームテクノロジーズとの株式交換により平成電電の子会社へ。
- 平成電電と同時にソフトバンクテレコムに事業譲渡され、現在は休眠状態。
- 平成電電設備株式会社・平成電電システム株式会社(平成電電匿名組合)
[編集] 外部リンク
[編集] 関連項目
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