御家流 (茶道)
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御家流(おいえりゅう)は、譜代大名の安藤家で伝承された茶道の流派。安藤家御家流とも。細川三斎の門人一尾伊織が興した一尾流の流れを汲み織部流を合わせて、米川流の香道、伊勢流の礼法と合わせ伝えられている。留流として安藤家中以外へは秘されてきたが、1970年より一般へ教授されるようになった。
[編集] 歴史
安藤家では初代安藤重信が江戸幕府2代将軍徳川秀忠の老中として近侍した折から織部流を習いとしていた。しかし4代安藤信友は、和歌、連歌、発句、茶道、香道、能楽など数々の文芸を嗜み、特に茶道については一尾伊織の門人の米津田賢に入門して奥伝を受けている。これに際しては塚田宗佐、三尾周助の2名が伝授を受けた。以後、織部流と一尾流とを合わせて伝えてきた。
10代信正が明治維新に際して奥羽越列藩同盟に加わったことから、明治期の安藤家は減封されたり礼遇停止となったりと混乱していた。この間は代々茶道役を務めていた三尾宗吉、三尾順助によって伝書や道具の類が伝えられ、16代綾信の実母百合子に伝えられて現在に至っている。
[編集] 歴代
代 | 名 | 生没年月日 | 備考 |
---|---|---|---|
初 | 安藤重信 | 1557年-1621年6月29日 | |
二 | 安藤重長 | 1600年-1657年 | |
三 | 安藤重博 | 1640年-1698年8月9日 | 2代重長の子重之の子 |
四 | 安藤信友 | 1671年-1732年 | |
五 | 安藤信尹 | 1717年-1771年12月30日 | 4代信友の養子信周の子 |
六 | 安藤信成 | 1743年-1810年5月14日 | |
七 | 安藤信馨 | 1768年-1812年 | 6代信成の次男 |
八 | 安藤信義 | 1887年-1843年 | 6代信成の長男信厚の長男 |
九 | 安藤信由 | 1801年-1847年 | 7代信馨の五男 |
十 | 安藤信正 | 1819年-1871年10月8日 | |
十一 | 安藤信民 | 1859年-1863年 | |
十二 | 安藤信勇 | 1849年-不詳 | 養子で岩村田藩内藤正義の次男、9代信由の外孫 |
十三 | 安藤信守 | 不詳 | 9代信正の8子 |
十四 | 安藤信篤 | 不詳 | |
十五 | 安藤信昭 | 不詳 | 養子で有馬頼方次男 |
十六 | 安藤綾信 | 1932年- | 養子、当代。 |
安藤家茶道・香道伝承系譜
- 三尾周助
- 三尾周佐
- 三尾宗吉
- 三尾順助
- 安藤百合子
- 安藤綾信
[編集] 参考文献
- 安藤綾信 「御家流」『日本の茶家』井口海仙・久田宗也・中村昌生 編、川原書店、566-571頁、1983年。ISBN 4-7611-0068-0
- 安藤綾信 『徳川譜代大名 安藤家の伝承ごと』東洋出版、2005年。ISBN 4-8096-8206-4
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