日本の文化
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日本の文化 (にほん〔にっぽん〕のぶんか)
本項では日本の文化全般について、幅広く、概要の説明やリンクを示す。分類については、まだ発展途上であり、正式なものではない。日本発祥のもの以外でも、日本に深く根付いているものはこの記事に含まれる。
- なお、日本の文化に関係する人物(文化人)は、原則として記述しない。人名一覧を参照のこと。
- 各年ごとの分野別の文化・流行などは年表からたどった各年の記事内の「芸術・文化・ファッション」の項を参照。(例:2000年#芸術・文化・ファッション)
目次 |
[編集] 概要
文化という言葉は、人間が生み出した高い達成度を持つもの(ハイカルチャー)を指すとともに、人間の社会が長年にわたって形成してきた慣習や振舞いの体系を指す。後者の意味では衣、食、住などの日常生活に関わる慣習や、芸能、道徳、宗教から政治、経済といった社会構造まで、その範疇は非常に幅広い。日本の文化も単純に一くくりにできるものではなく様々な要素を含んでおり、また他国からの影響も受けながら、時代とともに変遷してきている。
日本の文化で特徴的な事物を指す言葉として、「和」という言葉がよく使われる(例:和文、和歌、和服、和食、和風旅館など)。「和」は古くから日本を示す言葉で、漢(中国)や洋(西欧)など外国の事物に対比して使われる。また「大和」という言葉が使われる場合もある(例:大和言葉、大和魂、大和撫子、大和絵など)。「大和」は本来、奈良地方を指すが、同時に日本を示す古い言葉でもある。主に古代から変わらない事象と考えられるものを示すことが多い。
日本の文化は、古くは中国を中心とした近隣諸国、近代以降は欧米の文化から吸収・取捨選択を繰り返し、様々な手が加えられて独特な展開を遂げている。伝統的な(=近代化前の)日本文化については、特に仏教や儒教の影響なくしては語れない。明治時代以降はヨーロッパの影響を受け、現代では、アメリカ文化の影響を強く受けている。日本文化といっても、決して固定したものでなく、時代とともに変化してきたものである。また、表面的に大きく変化していても、その中に一貫する日本的要素が指摘できる部分もある(例:住居が和風の座敷から洋間に変わっても、室内に靴を脱いで上がる点では変わらない)。
[編集] 歴史
- 原始・古代
- (日本人の起源について)(稲作の伝来)
- 紀元前から大陸や南方から渡ってきた人々が文化をもたらすことはあったと考えられるが、話す言葉や生活などは日本固有の文化が育ってきた。4世紀頃からヤマト王権が他の諸豪族を圧倒して支配力を持つようになると、文化面でも先進国であった中国の文物を積極的に受け入れるようになった。漢字や仏教などがその代表である。遣隋使、遣唐使が派遣され、留学生が先進文化を学び、日本に持ち帰ってきた。また朝鮮半島からの遣日本使を迎え入れ、逆に遣新羅使、遣渤海使を派遣するなど外交的・貿易的なつながりを持っていた。こうして朝廷を中心に日本固有の文化の上に外来の文化が取り入れられていった。
- 遣唐使の廃止(894年)後、外国からの影響が日本独自に消化されてゆき、「国風文化」時代を迎えた。貴族の女性の間で漢字からかな文字が生まれ、和歌や日記文学など文芸が盛んになった。芸術の分野でも、法隆寺や唐招提寺の建築には中国などの影響が強く見られたのに対して、宇治平等院では日本人好みの表現になっている(建築史では和様という)。
- 該当する文化:旧石器文化、縄文文化、弥生文化、古墳文化、飛鳥文化、白鳳文化、天平文化、弘仁・貞観文化、国風文化
- 中世
古代末から中世に武士が台頭してくると、流鏑馬、犬追物など武士特有の文化が生まれ、合戦をテーマにした軍記物語(平家物語など)も生まれた。都や農村では猿楽や田楽などの舞踊が発達した。平清盛の宋との貿易や、禅宗僧の往来、天竜寺船、勘合貿易など再び中国との交流も盛んになり、唐物が珍重された。室町時代は戦乱の世であったが、東山文化の時代を中心にして、猿楽(能)、茶の湯、書院(書院造)などが発展し、今日「日本的」といわれる文化の多くがこの時代につくられた。
- 近世
安土桃山時代にヨーロッパの新しい異文化がもたらされた(南蛮文化)。鉄砲が戦闘形式を一変させ、天下統一への道を開いたほか、外来語、天ぷらなど飲食物も伝えられた。イエズス会の宣教師がキリスト教の布教を進めたが、スペイン・ポルトガルの領土的野心(サン=フェリペ号事件ほか)が知られたため、宣教師は追放され、次いで禁教の施策が取られた。江戸幕府は最初外国との友好的な外交を目指したが、危機は拭えず、やがてキリシタン弾圧、そして鎖国の道を選ぶことになる。この時期には、宣教師及び朝鮮出兵で捕虜となった技術者が活版印刷の技術を伝え、刊行本が世に出回り始めた。
政権が安定し、鎖国により外国と隔絶された日本では、平和な時期が長く続き、再び独自の文化が発達した。寺子屋や藩校の普及により読み書き算盤が広く浸透し、幕府奨励の儒学のほかに本草学などの自然科学が育った。庶民の間では演劇(歌舞伎、人形浄瑠璃)や刊行物(浮世草子、読本、浮世絵など)が愛好され、世俗文化が栄えた(プロスポーツとしての相撲である大相撲が始まったのもこの頃)。鎖国体制の中でも、オランダを通じて少しづつ西洋文化の流入があり、知識人の好奇心を刺激し、洋学や蘭学(医学)が発達した。この流れは、幕末に帝国主義時代の欧米の接近に際して対応する力となり、開国の原動力のひとつになった。
- 近代
幕末の開国、明治維新を経て、欧米の文物・制度を取り入れ日本の近代化を図ることが国家目標になった。新奇な風俗が次々にもたらされ文明開化の風潮が広まった。政府主導で積極的な西洋文化の導入が図られ、鹿鳴館時代には皮相的に急激な西洋化が図られたが、日本の伝統を見直そうという反動の動きも起こった。「和魂洋才」という言葉もよく使われた。啓蒙的な思想家が封建的な思想や習慣を否定し、西洋の政治制度、文物を紹介し、新聞、雑誌などのメディアや鉄道など交通機関の発達は各地に新しい文化を広め、庶民生活に大きな影響を与えた。しかし、都市部から離れた地域(農村部)では依然として、農業を基盤とした伝統的な行事や生活習慣が続いていた。
大正時代頃には進学率の上昇などを背景に、都市を中心に洋風の文化が次第に浸透し、デパートに代表される消費文化、大衆文化が成立した。アメリカの大衆文化の影響もあって、都市にはカフェーや映画館などの享楽的な文化も広まり、エロ・グロ・ナンセンスが流行した。しかし、昭和初年の大恐慌により経済は疲弊し、農村は荒廃し、知識人の間ではソ連の社会主義への関心が高まった。こうした状況に危機感を抱いた軍部が独走し、中国での戦線を拡大していくと、国内的には思想・経済への統制が強まり、万世一系の日本の優秀さが説かれた。国際的には英米などから批判を受けて孤立し、敵国語として英語が禁止された。やがて真珠湾攻撃により太平洋戦争を開戦し、第二次世界大戦に参戦、国家総力戦のため文化や生活は徹底的に統制された。
- 現代
ポツダム宣言を受け入れて無条件降伏し、アメリカ合衆国が主体とする連合国軍に占領されると、支配階級、武装及び軍国主義の排除・解体・追放と産業・経済の民主化が進められた。国民の間でも、軍国主義への反省から積極的にアメリカ流の民主主義が取り入れられる過程で、電化製品やハリウッド映画に代表されるアメリカ流の生活・文化(American way of life)が生活の規範となった。一方、日本の伝統的な文化の「封建性」や遅れ、歪みが指摘され、“和風文化”に否定的な風潮が強くなった。戦時下の暗くて厳しい統制から解放され、人々は復興と上昇を目指した。科学技術の発達は希望となり、日本人の器用さや、真面目で勤勉な性格は、高度経済成長を支え、日本人の長所として前向きに作用した。アメリカに次ぐ経済大国となった日本は自信を回復し、1970年の大阪万博では「人類の進歩と調和」が謳いあげられた。
一方、科学技術・産業・文化の高度化とともに公害に象徴される科学技術の暗い面がメディアに採り上げられ始め、科学技術には良い面も悪い面もあるとする認識が広まっていった。また、それまで否定されてきた“和風文化”を見直そうとする機運も生まれた。また、1990年代以降、アメリカやヨーロッパ、アジア諸国にも日本発の文化(のある側面)に興味を持つ人々が増えてきた。特にアニメやキャラクターなどのコンテンツ分野、食文化、スポーツ、武士道などは多数の人が知るようになり、それらに関する店や施設(寿司バーや漫画ショップ)ができるまでになってきている。
平成に入って、世界規模、地球規模で環境の危機が認識され、合理的、機械的な文化に代わり、シンプルで素朴な文化の良さが少しずつ人々に再認識され始めた。いっぽう各方面の技術の高度化や改革(環境に配慮した技術やIT、ハイテクなど)が進み、文化の流行は常に変わってきている。
- 総括
総じて、日本文化は有史以来、輸入文化・翻訳文化の側面を持ち(固有の文化が存在しないという意味ではない)、自文化(自国)より上位の文化(国)を尊び、外国の事情に通じた知識人が文化上の優位を保つ傾向があった。
強大な中華帝国唐が盛んな時代には、留学生が学んできた先進文化が政策上の規範になった。「国風文化」の時代にかな文化は起きたが、絵画の世界では中国の山水画がもてはやされた。江戸時代、鎖国の世に伝統への回帰として国学などの学問も興ったが、儒学者などの間には中国崇拝の風潮が強く残っていた。
日本の文化は、明治維新と連合国占領時代の2度、大転換期を迎えた。われわれ現在の日本人がイメージする伝統的文化にも明治以降に生まれたもの(例:神前結婚)や俗に言う外国文化であるもの(例:”コウノトリが赤ちゃんを運ぶ”という伝説。これはヨーロッパの民話であるが、日本でも地域的に定着している。)も多い。「明治維新以降-第二次世界大戦降伏まで」の時代には、帝国主義国が植民地争奪を繰り広げる国際環境の中、西洋の圧倒的な文明と先進文化を前に日本のアイデンティティをどう捉えるかが課題であった。日本を強国にするため積極的に西洋の文物を取り入れようとする動きと、独立のために伝統を強調しようとする動きの両者が存在し、時には極端な西洋崇拝になったり、逆に外国を排斥するようになったりもした。第二次世界大戦後は、差し迫った危機感が去った(薄れた)ものの、両者の動きは続いていると見られる。
21世紀初頭の今日、アメリカ文化の強い影響を受けた日本は「51番目の州」と自嘲・揶揄される面もある。その一方、文化的な寛容さを持ち、他国の文化の長所を取り入れ、様々な要素を含みながら発展してきた日本文化は、文化史的にもユニークな位置を占めていると考えることができる。
[編集] 日本文化論
日本文化、あるいは日本人を特徴づけると考えられる概念を中心にした日本文化論・日本人論も多く提唱されている(日本人論の項目を参照)。
[編集] 外国から見た日本
日本文化がヨーロッパでまず注目されたのは浮世絵などの美術品であった。その後、非ヨーロッパ国として初めて近代化に成功し、日清・日露戦争に勝利した日本に対して世界的な関心も高まった。外国からイメージされた「日本」の文化は、特に欧米圏では、キリスト教文化とは全く系統の異なる文化への好奇心(エキゾチズム)から、ある一面が誇張され、あるいは中国などと混同され、ステロタイプ(ステレオタイプ、紋切り型)化されて伝わる傾向があり、日本人から見れば「偏った認識」と思われるものが多く見受けられた。
しかし近年では、日本製品やコンテンツ、アニメ(ジャパニメーション)やマンガやJ-POPなどが海外で注目され、今までとは違った「日本」のイメージを持つ者も増えてきている。ハリウッド映画にも、本気で日本を描こうとする作品が作られたり、日本映画をリメイクしたり、日本人監督を起用するなどの動きが見られる。
- ジャポニズム - 19世紀末、浮世絵・琳派などの日本美術が印象派やアール・ヌーボーに影響を与えた。
- フジヤマ、テンプラ、ゲイシャ、スシ、ニンジャ、サムライ、武士道、禅 - 明治期の開国で訪日した人の報告・訪欧した人の主張や、日清・日露戦争に勝利した日本を見て広まった印象・把握。
- 日本食 - 回転寿司、醤油、豆腐、すき焼き、照り焼きなど。海外で知られる日本食は日本のそれとは別物である場合もある。
- エコノミック・アニマル、ジャパン・インコーポレイテッド - 高度経済成長期からバブル期の日本人の経済活動を揶揄した言葉。(揶揄ではないとの意見もある。『「エコノミック・アニマル」は褒め言葉だった―誤解と誤訳の近現代史』多賀敏行著))
- アニメ、カラオケ、オタク - 昭和から平成期の日本が外へ発信した。
- 日本映画 - 黒澤明、小津安二郎、北野武らの作品が海外で高く評価された。
- 日本のロック、ジャパニーズ・ハードコア
- J-POP - 1990年代、アジアを中心に、世界に影響を与えた。
- ファッション - コム・デ・ギャルソン、ヨウジ・ヤマモトなどのブランド。裏原宿系、ロリータ・ファッションなどの日本独自のムーブメント。
- 可愛い - いい印象、好ましいイメージ、目指したい姿像を表す言葉・概念「カワイイ」が、2005年頃、海外に広がりを見せる(他の国の例では、たとえばアメリカの同様の言葉・概念に「cool」がある)。
[編集] 民話・伝承・昔話
- 日本の主な民話・昔話
怖い話・怪談の中には、講談、芝居など様々な文学ジャンルで採り上げられているものがある。
[編集] 衣
(スタブ)古く縄文時代の遺跡から見つかるアクセサリーなどから、日本の衣文化は稲作より古い時代に始まり、主に身分や階級の違いや、生活の豊かさをアピールするものだったと考えられている。その後、時代によって衣装はめまぐるしく変わりながらも、身分によってある程度分類されていた。明治時代以降、軍隊や官庁、学校などから次第に西洋風の服が採用されるようになり、今日では日常的には洋服を着用し、晴れの日やめでたい日など和服を着る、といったスタイルが多くなっている。
- 日本の衣装
- 服
その他
- オプション(付属品)
- 布巾、手ぬぐい、風呂敷
- 腹巻、腰巻、帯、帯揚げ、帯締め
- 足袋(たび)、地下足袋(じかたび)
- ふんどし、襦袢(じゅばん)、半衿、羽織ひも
- ショール、コート
- 手甲、脚絆、道中差し
- 扇子、ハンドバッグ、懐紙
- 根付、印籠、矢立、煙管(きせる)
- 蓑、傘、笠、陣笠
- 甲冑、陣羽織
装飾
- 時代による変遷
- 貫頭衣
- 狩衣、烏帽子、直垂、十二単
- 和服
- 洋服(西洋化)、軍服、散切り頭
- 制服(詰襟)、セーラー服
- 国民服
- 配給洋服、化学繊維製の衣服などの洋服の普及
- スーツなどのきちんとした洋服の流行、装飾品の多様化
- 竹の子族などの派手さ重視の衣装
- 現在では、流行は激しく移り変わり、常に新しいファッションが生まれている。
- 大衆的ではないもの
- 参考に...
- 日本のファッションの移り変わり
- コーディネート
[編集] 食
Portal:食 も参照。
日本の料理は「和食」(学術的には「日本料理」)と呼ばれており、欧米の料理とはかなり異なっている。しかし、同じ米食文化を共有する東アジアや東南アジア諸国には、日本と類似した料理、食材などが数多く見られる、しかし東アジア諸国での食事の仕方は鍋物や大きなお皿に盛った料理を皆で取り分ける食べ方が多くみられるが、日本では各人専用の食器を使い、個別におかずが出るお膳などで食事をとるなど違う点もある。また、箸しか使わないのは日本だけとされる。(たとえば中国ではレンゲを使う。)近年は低脂肪の日本食が評価され、全体で栄養バランスの取れた健康的な食事とも言われる。 また、食事の内容は地域ごとに異なり、郷土料理として各地にさまざまなものが存在する。海に近い地域では海産物を、平地農村では穀物や豆類を、山に近い地域では山菜や獣肉を多く食べる傾向があった。
今日の日本人は朝・昼・夜と3回の食事を取るのが一般的である。保存技術の発達により、日本のどこでも新鮮な海産物が手に入る(日本は魚介類の消費が世界一である)。家庭で料理するより、外食・中食で済ませる機会も多くなっている。米食よりパン食、麺類を好む人も多くなっており、世代を問わず伝統的な和食を取る機会も減ってきている。
外国から見ると、日本人が魚介類や卵を生で食べることは奇異に感じられることもある。また、鍋料理のように、素材のまま出し、食べる人が自ら味付けや調理を行う料理法は、他の国にあまり例がないようである。
- 和食(日本料理)
- 料理
- (日本料理#日本料理の分類と一覧を参照)
- 肉類
- 海藻
- 野菜
- 穀類・豆類
- 芋類
- 茸類
- 果物
- 柑橘類
- 調理方法
- マナー
- 日本料理の種類
[編集] 住まい・建築
[編集] 住宅
日本各地では、古くからその土地にあった建材を利用した住宅が建てられてきた。そのような地域差がありながらも、日本全国どこでも木を使った住宅(日本家屋、和風住宅)が建てられてきた。この背景には、豊富な木材と、湿度の高い気候、木の性質をよく知った技術者の存在などがあった。 住宅は近年までほとんどが木造であったが、現在は鉄筋コンクリート造の住宅(戸建て、集合住宅)も多くなってきている。
[編集] 日本の建築
- 御所・離宮
- 神社
- 寺院
- 近代・現代建築
明治時代以後、ヨーロッパの建築様式・技術が伝えられ、日本の建築も大きく変わっていった。
- 国会議事堂、首相官邸、東京都庁
- 東京駅、京都駅
- 太陽の塔
- 高層建築:霞ヶ関ビル、サンシャイン60、横浜ランドマークタワー
- タワー建築:東京タワー、京都タワー、通天閣、福岡タワー、名古屋テレビ塔、さっぽろテレビ塔
- ドーム球場:東京ドーム、大阪ドーム、ナゴヤドーム、福岡ドーム、札幌ドーム
- 競技場:国立霞ヶ丘陸上競技場、日本武道館、さいたまスーパーアリーナ、両国国技館
[編集] 生活
[編集] 伝統工芸
日本各地で、「ご当地~~」と呼ばれる土産品があるが、それらの日用品は、地域の自然や歴史、産業、伝統などに見合った製品を作ろうとしてきた地域の人々の工夫の賜物である。また、日用品も、現代では多くが大企業の工場で作られるようになったが、その技術も、古くから培われてきた伝統工芸品の技術を応用して生産されているものが多い。
[編集] 日本人の気質
他の民族とは違った日本の文化や礼儀がある。
- お辞儀・敬礼・本音と建前
- あいさつ - いただきます、ごちそうさま(でした)、ただいま、おかえり(なさい)、いってらっしゃい、いってきます、失礼します(した)、お邪魔します(した)など。他の文化圏にはない概念もある。
- 談合 もちろん犯罪行為であるが、これは日本人気質ならではの犯罪であるという人も多い。日本以外でまず見られないとされる。
[編集] 街頭文化
他の国では見られない、または少ない、日本の街中での特徴を示す。
- 自動販売機 - 日本では街じゅうに多種多様な自動販売機が設置してある。最も多いのは飲料を販売するものである。日本全国の設置台数は800万台を超える。これは諸外国と比べて格段に多く、日本の大きな特徴になりつつある。
- 路上観察学
- ティッシュの無料配布
[編集] 日本の葬式
宗教意識が薄れている現代にあって、葬式は、特に宗教上の信念があってキリスト教式、神道式で行われる場合を除けば、仏教の形式を用いる仏式葬儀が行なわれることが多い。 これは、古来からの菩提寺と檀家の関係が現代まで引き継がれた結果のもので、純粋な宗教行事というより、習俗化したものといえる。 ビジネス化された仏式葬儀に疑問を持つ人びとも増えつつあり、自然葬(散骨、宇宙葬、森林葬など)もひとつの形式として浸透し始めている。また、そういった自由な葬送を推進する機関(葬送の自由をすすめる会)も出てきている。
[編集] 日用品
その他
[編集] 就学制度
保育園、幼稚園、学童保育、義務教育、小学校、中学校、高等学校、専門学校、大学、国立大学、私立大学、短期大学、大学院、養護学校、学士、修士、博士、教員免許、入試、お受験、母子健康手帳
[編集] 行事
[編集] 日本のこよみ
日本のこよみについては、Template:季節の話題、Template:今日のこよみ、Template:今日は何の日も参照。
暦注の内容
暦記法
[編集] 年中行事
- 宗教的なものが濃い年中行事は#宗教に記載。
- 各日の行事については、メタリンク 365日を参照。
- 農業類に関する行事も戦前ごろまで大きな行事であったが、農家の減少や機械化により農村部以外では行われないようになった。(農事暦参照)
1月 - 正月(三が日は1日~3日)、新年、初夢、年賀状(1日が主)、新学期、初詣、七草粥、新年会、鏡開き(11日)、左義長
2月 - 節分、春分、バレンタインデー(14日)
3月 - 雛祭り(3日)、卒業、春の彼岸、ホワイトデー(14日)
4月 - 入学、新学期、四月馬鹿(エイプリルフール)(1日)
5月 - 端午の節句(5日)、ゴールデンウィーク(3日、4日、5日を中心に連休の長さにより毎年変動)、母の日(第2日曜)
6月 - 衣替え、父の日(第3日曜)
7月 - 七夕(7日)、暑中見舞い
8月 - 残暑見舞い、盆、お中元
9月 - 新学期、防災(1日)、秋分、十五夜、秋の彼岸、敬老の日(第3月曜)
10月 - 衣替え - ハロウィン(31日)
11月 - 七五三
12月 - お歳暮、クリスマス(24日、25日頃)、大晦日・除夜の鐘(31日)、忘年会
- 期日が定まっていないもの
- 主に春のもの - 花見
- 主に夏のもの - 海開き、山開き、海水浴、水泳、花火、夏祭り
- 主に秋のもの - 運動会、文化祭、学芸会、月見、秋祭り
- 主に冬のもの - 雪祭り、雪見
- 祭り⇒下の項目“日本の祭り”へ。
- 季節
- 祝日
- その他
[編集] 日本の祭り
- 日本の祭りについてはCategory:日本の祭り
日本で古くから行われている祭りでは神を祭る行事として神輿や御神体を使って行われていることが多い。神を称え、豊作や健康を祈ったり、邪悪なものを吹き飛ばすというような意味合いも込められる。祭りは時期を問わずさまざまなものが行われ、キリスト圏でいう「クリスマス」や「ハロウィン」というように祭りが一日に集中するような日というものは特にないが、季節で見ると夏に多く行われ、盆踊りや花火大会が多く開催される。
[編集] 宗教
日本では、仏壇(仏教に従って先祖や故人をまつる)と神棚(神道の神をまつる)が両方あるという家庭も多く、結婚式はキリスト教会で、といった宗教の混交現象が見られる。特定の宗教を熱心に信仰しているというより、日常の行事として様々な宗教に関わっている、という人も多い。
- 仏教
- 神道
- キリスト教
各地にキリスト教会があり、クリスマスなどの行事は多くの日本人に親しまれているが、キリスト教の信徒は人口の0.8%程度と少ない。カトリック系が最も多い。
- その他
- 信徒は少ないがやや増加の傾向もある。
- 信徒はごく少ない。
その他
[編集] 言語
日本の法律、公文書等には日本語が用いられており、日本語が公用語である(裁判所法第74条に裁判では日本語を使うことが規定されているほかは、法律上の明文はない)。実際に使用される場面も日本語が最も多い。
古代から使われてきた言葉が大和言葉であり、中国の影響を受け、漢語も使われるようになった。特に明治時代以降は英語などの外来語も多く使われている。英会話が苦手だという日本人は多いが、英語に由来する外来語(例:グローバルスタンダードなど)は好んで使われる。歴史的経緯や国際化の進展によって、標識や看板などで英語や朝鮮語(韓国語)、中国語、ロシア語などの併記も行われるようになってきている。日本語には、特徴的な方言があり、各地域により日常生活において使用される言葉にはかなりの違いがあるが、学校教育やマスコミ等で使われる標準語の影響で、時代による変化を受けている。
- 日本語
その他
- 日本語以外
- アイヌ語
- 琉球語
- 沖縄地方で話され、「琉球方言」、「沖縄方言」とも呼ばれる。方言か言語かは、未だ議論が続いている。琉球語も危機言語であり、現在沖縄地方ではウチナーヤマトグチなどの日本語標準語に強い影響を受けた言葉が話される。
- その他
[編集] 趣味・娯楽
- 日常娯楽
- 旅行・観光
観光
- じゃんけん
- テレビゲーム
- ボードゲーム 、双六
- カードゲーム、かるた、花札
- おはじき、お手玉、ビー玉、めんこ、凧揚げ、剣玉、独楽、折り紙、あやとり、福笑い
- 鬼ごっこ、かくれんぼ、缶けり、ゴムとび
- かまくら、雪合戦、雪だるま
- スキー、スケート、そり
- 枕投げ
- 野球(三角ベース、キックベース)、ソフトボール
- サッカー(フットサル)
- バスケットボール(ストリートバスケ、3on3)
[編集] スポーツ
- 日本のスポーツも参照。
- 伝統のスポ-ツ
- 近代以降のスポーツ
明治時代以降、海外の影響を受けて野球、テニス、ボート、陸上などの競技が学校を中心に導入された。特に野球人気は高く、草野球でも楽しまれるほか、プロ競技の観戦も好まれる。ゴルフは社交として戦後盛んになり、接待で行われることも多い。
[編集] 芸術・音楽・文学・映画など
詳しくは日本美術史を参照。
- その他
[編集] 情報・マスメディア
情報・マスメディアの発達は日本文化に大きな影響を与えている。
- 印刷物関係
- その他
[編集] サブカルチャーなど
- 同人、やおい、ガールズラブ、コスプレ
- おたく、腐女子、萌え
- 日本のインターネット、電子掲示板
- 若者言葉
- 日本のロック、日本のパンク・ロック、ジャパニーズ・メタル、ヴィジュアル系
- 少女文化、ロリータ・ファッション、ゴシック・アンド・ロリータ
- デコトラ、痛車、暴走族、走り屋、旧車會
- ツッパリ、ヤンキー
- ヤクザ
- 的屋
- ゲイ文化、レズビアン文化、ニューハーフ
[編集] 地方の文化
北海道にはアイヌによる独自の文化がある。
沖縄には琉球王国時代の独自の文化がある。