李舜臣級駆逐艦
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李舜臣級駆逐艦 | ||
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性能諸元 | ||
排水量 | 基準排水量(公称) | 4,400t |
満載排水量(公称) | 5,500t | |
全長 | 150m | |
全幅 | 17m | |
吃水 | 5m | |
機関 | CODOG 2軸推進 | |
ディーゼルエンジン2基 | 8,000hp | |
ガスタービンエンジン2基 | 58,200hp | |
速力 | 最大29ノット | |
乗員 | 260人 | |
武装 | MK-45 127mm単装砲 | 1門 |
スタンダードミサイル用 Mk41VLS | 32セル | |
ハープーンまたはSSM-700K SSM4連装発射筒 |
2基 | |
RAM近SAM Mk49 21連装発射機 | 1基 | |
ゴールキーパーCIWS | 1基 | |
3連装短魚雷発射管 | 2基 | |
搭載機 | スーパーリンクス | 2機 |
言語 | 表記 | |
日本語 | 忠武公李舜臣級駆逐艦 | |
李舜臣級駆逐艦 | ||
別名 | KD-II | |
計画名 | KDX-II | |
英語 | Chungmugong Yi Sunshin class destroyer | |
ハングル | 충무공이순신급 구축함 |
忠武公李舜臣級駆逐艦(チュンムゴン・イ・スンシンきゅうくちくかん)は大韓民国の次期駆逐艦計画により生産された国産駆逐艦。別名はKD-II。計画名のKDX-IIで認識されることも多い。209型潜水艦に同音の艦(李純信、Lee Sun Sin)があるため、「忠武公」が加えられている。
目次 |
[編集] 開発
広開土大王級駆逐艦では、能力不足であるとして開発された防空艦。スタンダードミサイル(SM2-MR)を装備するものの、3次元レーダーが広開土大王級駆逐艦と同一のもので探知距離が短く、エリア防空能力が不足している。このため、本級に引き続きKDX-IIIが開発されることとなった。 当初計画数は、6隻でKDX-I6隻と組み合わせる計画であった。KDX-III開発に伴い3隻までの減少が検討されたがKDX-IIIが3隻となり、2006年現在6隻が就役済みまたは艤装中である。
大宇造船海洋がDDH-975、977、979を、現代重工業がDDH-976、978、980を建造。
[編集] 船体
広開土大王級駆逐艦に比べ、船体は一層ステルス性が意識された設計となっている。 船体のサイズ自体は海上自衛隊のむらさめ型護衛艦とほぼ同規模だが、上部構造物に軽量なアルミ合金が多用されているため喫水が浅く、満載排水量ではやや小さいと言われる。アルミ合金は高温になると強度が低下する。ベルナップ級ミサイル巡洋艦の1番艦ベルナップは、衝突事故に伴う火災で上部構造物を失っており、フォークランド戦争では船体にアルミ合金を使用していたイギリス海軍の艦艇は大きな被害を受けた(これらを教訓として海上自衛隊では、アルミ合金を船体や艦橋構造物には使用することを避けている)。そのために、KDX-IIの抗湛性は決して高いとは言えない。
[編集] 後期型と武装の国産化
4番艦以降の艦は、Mk41VLSが左舷に偏って装備され、右舷側はスペースのみの姿で進水した。空白となっている右舷には、国産VLSにより、VLASROC相当の国産対潜ミサイルとSSM-700Kの発展型である巡航ミサイルを装備する予定である。 また、搭載する武装のうち、スタンダードミサイルとハープーンに関しては、相当品の国産化計画が進行しており、後者に関してはSSM-700Kによる置換が進行している。短魚雷についても、国産のK745魚雷(Blue Shark、青鮫、チョンサンオ)による更新が予定されている。
[編集] 同型艦
- 975 忠武公李舜臣(チュンムゴン・イスンシン)就役:2003年12月
- 976 文武大王(ムンムデワン)就役:2004年10月
- 977 大祚栄(デジョヨン)就役:2005年6月
- 978 王建(ワンゴン)進水:2005年5月
- 979 姜邯賛(カンカムチャン)進水:2006年3月
- 980 崔瑩(チェヨン)進水:2006年10月