吉林市
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吉林(きつりん、ピンイン:Jílínチーリン)市(-し)は中華人民共和国吉林省の地級市(地区クラスの市)。中国で唯一、省と同名の市であり、省都長春に次ぐ省内第二の市である。市名は満州語の「ジリンウラ」(川沿いの村)に拠る。省名も吉林市に因むものである。国家歴史文化名城に指定されている。全市総面積27.120平方キロ、市区面積3.636平方キロ、全市人口は451.4万人(2003年末)、市区人口は198.5万人。
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[編集] 地理
吉林市は吉林省中央部に位置し、松花江(スンガリ川)の岸辺にある。スンガリ川は北流してアムール川に注ぎ、海に出ることができるので、吉林では昔から造船がさかんであった。東は延辺朝鮮族自治州、西は長春市、四平市,北は黒竜江省、南は白山市(旧渾江市)、通化市と接する。気温は1月が最も寒く、零下8度から零下20度に下がる。7月が夏の盛りで平均21度から23度だが、36度くらいに上がることもある。
[編集] 歴史
明代には女真ウラ部がこの地を支配し、ウラ国と呼んでいた。1613年ヌルハチの支配が及び、後金の領地となった。1671年寧古塔副都統アンジュフが吉林城を築き、1727年永吉州を置き、1747年吉林庁と改称、1882年吉林府に昇格した。
辛亥革命後、1913年に吉林府は吉林県に降格となり、1929年には永吉県に改称された。1931年日本軍が占領し、翌年吉林省公署が成立した。1945年共産党と国民党が吉林をめぐって争い、1948年3月9日に解放された。翌日、吉林省政府が延吉から吉林に移り、3月23日吉林市人民政府が成立した。
1954年省人民政府は長春に移り、1968年には文化大革命により吉林市革命委員会が成立したが、1980年には人民政府が復活した。
[編集] 民族
漢族人口が全体の90.51%を占め、少数民族人口は42.57万人である。そのうち、満族が22.5万、朝鮮族16.2万が居住し、満族郷や朝鮮族郷などがある。
[編集] 行政区画
[編集] 経済
市域には国家級ハイテク技術産業開発区と経済技術開発区があり、 2003年の全市生産総額は対前年比16.5%増の600.1億人民元で、一人当たり生産総額は対前年比14.7%増の13808元(米ドル換算1668ドル)であった。
[編集] スポーツ
- 2007年2月に2007年アジア冬季競技大会(「長春2007」)の山岳系競技(フリースタイル・スキー、クロスカントリースキー、バイアスロン、アルペンスキー、スノーボード)が吉林の北大湖スキー場で開催された。
[編集] 友好都市
[編集] 外部リンク
- 吉林省の行政区画
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