柴田勲

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柴田勲（しばたいさお、1944年 2月8日 - ）は、神奈川県横浜市出身のプロ野球選手、野球解説者。右投両打。外野手。高校時代は甲子園の優勝投手でもある。別名「銀座の盗塁王」（フジテレビ系『プロ野球ニュース』で福井謙二アナウンサーが命名）。

[編集] 来歴・人物

法政大学第二高等学校のエースピッチャーとして活躍した。柴田擁する法政二高は甲子園に連続出場し、1960年の全国高等学校野球大会優勝、つづく1961年の選抜高等学校野球大会も優勝し、夏春連覇を達成した。都会的で洗練された野球は高校野球史上最強と呼ばれた。怪童・尾崎行雄の浪商とのライバル物語は有名で、法政二高の3連覇がかかった1961年の夏の甲子園では、準決勝であたり延長11回2－4で浪商がようやくライバル法政二高に勝った。浪商はその大会の優勝を飾った。柴田は打順は5番を打った。甘いマスクもあって人気者であった。

法政大学第二高等学校から1962年、読売ジャイアンツに投手として入団。1963年に外野手転向、両打ちに取り組みレギュラー獲得。スイッチヒッターの1番打者として活躍した。赤い手袋をトレードマークに盗塁王6度。自己最高は1967年の70盗塁。1968年に右打席に専念し26本塁打を放つなど隠れたパワーもあった。1969年には4番も経験。1試合だけであったが、王貞治・長嶋茂雄がいながら4番を打ったのは柴田ただ1人。1980年に2000本安打を達成。1981年引退。柴田は自身の後継者として松本匡史を育てた。通算盗塁数579は現在もリーグ1位。スイッチヒッター初の2000本安打達成者。

シーズン3割を一度も打つことなく2000本安打を達成しており一見不可解にも思えるが、柴田の左打席での打撃は俊足を生かすための当てる打撃であり、両打席で遜色ない打撃を目指す現在のスタイルとは若干違うものであった。柴田以後に出現した高橋慶彦らスイッチヒッターはこの柴田の教訓を生かして打率の面でも好成績を残しており、柴田は正に先駆者であったと言える。1982年～1985年巨人守備走塁コーチ。1986年よりフジテレビ野球解説者に就任するが、1992年 4月4日、現金賭博の現行犯で逮捕され、フジテレビ解説者を解任される（尚、復帰後の記者会見ではなんとトランプ柄のセーターを着ていた）。

その後一度フジテレビに復帰した後、ラジオ日本の解説者に就任。また、巨人OBという立場ながら阪神中心のデイリースポーツの評論家を務めている（巨人OBのデイリースポーツ評論家は他にも関本四十四がいる）。2004年に死去した夫人は広川弘禅元農相の孫であった。

日本球界初のスイッチヒッターで、通算盗塁歴代3位で、2000本安打を達成しているにもかかわらず、野球殿堂入りしていない。賭博での逮捕歴がなければ、間違いなく殿堂入りしていたり、に違いない（なお、柴田以外のV9戦士達は王や長嶋を始めとして、堀内や宮田、高田繁など巨人や他球団の監督やコーチ、GMなど幅広い仕事を務めている）。