機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-
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『機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』(きどうせんかんナデシコ ザ・プリンス・オブ・ダークネス)は1998年8月8日に公開されたアニメーション映画である。
キャッチコピーは「キミノオモイデニ、サヨナラ」。
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[編集] 概要
テレビアニメ『機動戦艦ナデシコ』の続編作品。
テレビシリーズのラストから3年後(テレビシリーズ終了→2198年 本作→2201年)が舞台。コメディー色の強かったテレビシリーズと比べ、物語はシリアスかつハードなものとなっており、話も煮詰まったものになる。当時まだ無名に近かった仲間由紀恵が声優として出演していた。
佐藤監督によるノベライズ化の予定もあったが、後に中止された。
尚、この時に名古屋市交通局が記念乗車券(ユリカ)、ゆりかもめが記念一日乗車券を販売している。
1999年の第30回『星雲賞』映画演劇部門・メディア部門受賞作品
[編集] スタッフ
- 監督:佐藤竜雄
- 脚本:佐藤竜雄
- 絵コンテ:佐藤竜雄
- 演出:玉田博
- キャラクター原案:麻宮騎亜
- キャラクターデザイン:後藤圭二
- メカニックデザイン:中原れい、鈴木雅久、武半慎吾、森木靖泰
- 総作画監督:後藤圭二
- デザインワークス:山岡信一
- 美術監督:小山俊久
- 撮影監督:鳥越一志、金沢章男
- 音楽:服部隆之
- 音響監督:田中英行
- 音楽制作:スターチャイルド
- 企画・制作:XEBEC
- 企画協力:GANSIS
- 主題歌
- 『Dearest』(作詞:有森聡美、作曲:大森俊之、編曲:大森俊之、歌:松澤由美)
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
先の戦争終結より3年が経った西暦2201年。地球と木星間に和平(休戦条約)が結ばれ、人類は再び一つになろうとしていた。そんな中、ボソンジャンプを新たな交通手段として使用する計画「ヒサゴプラン」のターミナルコロニーが次々と襲撃される事件が発生する。新造試験戦艦ナデシコBは、事件調査のためターミナルコロニー「アマテラス」へ向う。
そこに待ち受けていたのは、ヒサゴプランを影で操る「火星の後継者」と名乗る集団と、復讐の鬼となった旧ナデシコクルー「テンカワ・アキト」の姿であった。
連合は火星の後継者のクーデターを鎮圧するため、極秘裏にナデシコCを建造。それと共に独立ナデシコ部隊を結成。ホシノ・ルリは旧クルー召集に奮闘する。そんな中ルリはアキトと再会し、彼女の知らない3年の間にアキトの身に起こった悲劇を知る事となる。突きつけられる現実を胸に、ルリは月へと旅立つ。
一方、火星の後継者側の計画は順調に進んでいたが、最終的にナデシコC=ルリの奇襲作戦によって遺跡を中心に火星圏のシステムを掌握されてしまう。
[編集] 主な登場兵器
- ナデシコB NS955B NADESICO
- 地球連合宇宙軍第四艦隊所属試験戦艦(ワンマンオペレーションの実験艦)。艦長はホシノ・ルリ少佐。「思兼」(オモイカネ)が移植されて自動化率が上がっており、ワンマン操艦が可能、ブリッジクルーはルリのサポートと言うより、ワンマン操艦時のルリの状態をモニタリングするのが主任務である。武装はグラビティブラスト一門のみだったが、正式な後日記とされるドリームキャスト版のゲームにてミサイルランチャーが追加された。なお、『スーパーロボット大戦MX』では最初からミサイルを装備している(下記のナデシコCも同様)。
- ナデシコC NS966C NADESICO
- ネルガル重工が建造した新戦艦。装備はグラビティ・ブラスト。ユーチャリス同様、単独ボソンジャンプ機能を持つ。ナデシコB同様、ゲームにてミサイルランチャーが追加された。
- 強力なハッキングシステムを装備しており、劇場版ではホシノ・ルリがナデシコC一隻で火星全域のシステム掌握を成し遂げた。
- 『スーパーロボット大戦W』では相転移砲も装備されている。ただし、ミサイルはオミット。
- ユーチャリス
- 『機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』に登場するナデシコCの試験戦艦的存在。劇中では艦載機はテンカワ・アキト搭乗のブラックサレナの他に、多数の自動虫型戦闘機(バッタ)を搭載している(ユーチャリスの特徴的なフォルムはバッタのカーゴであるということもある)。武装は4連装グラビティ・ブラスト、ディストーションフィールド。フィールドは縦に並んだ円形の翼状ブレードにより、他の艦よりも防御性能が高いとされる。また、単独ボソンジャンプ能力があり、ボソンジャンプによる奇襲、逃亡という利点を持ち、巨大な4本のアンテナを広げることで情報収集、バッタの制御、アキトのサポートを行っていたとされる。操艦はホシノ・ルリと同じく研究所出身のラピス・ラズリが単独で行っている。
- 『スーパーロボット大戦W』でスパロボにようやく初登場を果たすも、意外な再登場を果たしたミスマル・ユリカの意向で大改装。ユーチャリスの外観をとどめないレベルにまで改装された結果、かつてのユリカの指揮艦であるナデシコ・Yユニット装備と同様の外観に生まれ変わった。なお、Yユニットはナデシコ・Yユニット装備に装備されていたもので、火星の後継者が回収したものを奪取して装備し直している。
[編集] 登場人物
機動戦艦ナデシコの登場人物を参照。
[編集] 外部リンク
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