歯舞諸島
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歯舞諸島(はぼまいしょとう、歯舞群島とも)は、北海道の東端、納沙布岬の沖に点在する島々のこと。第二次世界大戦前は水晶諸島・珸瑤瑁諸島、あるいは色丹島まで含めて色丹列島と呼んでいたこともあった。
いわゆる北方領土のひとつ。いくつかの島からなる諸島だが、北方四島のうちの1島として扱われる。
当該地域の領有権に関する詳細は千島列島及び北方領土の項目を、現状に関してはサハリン州の項目を見よ。
[編集] 概要
水晶島、秋勇留島、勇留島、志発島、多楽島、春苅島及び貝殻島をはじめとする小さな島からなる。
明治時代は、対岸の珸瑤瑁(ごようまい)村に属していたため、珸瑤瑁諸島と呼ばれていた。1915年(大正4年)、珸瑤瑁村は歯舞村と合併し、歯舞村となった。このため、珸瑤瑁諸島は歯舞諸島と呼ばれるようになった。ただし、戦後になっても、珸瑤瑁諸島と呼ばれることも有った。
[編集] ロシアによる占領・実効支配
1945年8月の太平洋戦争終結後、当時のソビエト連邦軍が侵攻して以来、ソビエト連邦(現在のロシア連邦)の占領・実効支配下にある。戦前は対岸の花咲郡歯舞村に属していたが、現在の日本も領有権を主張しており、1959年に歯舞村が根室市と合併したため、現在は根室市に属している。しかし、2006年8月1日時点に於いて日本の施政権は全く及んでいない。
北方領土の日本への返還について、ロシア側と、四島一括返還を要求する日本との交渉が進まず、いまだ返還には至っていない。