死後硬直
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死後硬直(しごこうちょく)とは、死体の筋が硬化する現象である。
死に伴い筋のATPが枯渇すると、筋原線維の収縮タンパクであるアクチン、ミオシンからアクトミオシンを生じて硬化する。
死後硬直の進展は環境温度等の影響を受けるが、通常死後2時間程度経過してから徐々に顎や首から始まり、半日程度で全身に及ぶ。30時間から40時間程度で酵素により徐々に硬直は解け始め、90時間後には完全に解ける。犯罪捜査上、死後硬直の進展状況から死亡推定時刻を割り出す場合があり、法医学的に重要である。また、死後硬直は死体があった状態により違ってくる。
また食肉における熟成とはこの硬化を和らげ(その際にうまみ成分が増加する)柔らかくし、食用に適する形にすることである
ごくたまに死体が動くこともある。