油性マーカー
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油性マーカーとは油性のインクを使用したフェルトペンのことである。
[編集] 特徴
油性マーカーに使われるインクは、油性の色素を有機溶媒に溶かしたものである。このためほとんどの製品では、使用時に揮発性の溶媒を吸い込まないよう換気を行う事が求められているが、あまり守られていない。
油性マーカーの最大の特徴は、適用範囲が水性マーカーに比べて広く、水性マーカーがはじかれてしまうような、プラスチックや金属にも書くことが出来るという事である。また、耐水性であるため、水場で使用されるようなものには油性マーカーを使う事が多い。とはいうものの、金属などインクが染み込まないつるつるしたものの表面に書いた場合、インクが表面に張り付くだけなので、摩擦などによって意外に簡単に消えてしまうので、過信は禁物である。またこれは油性マーカーに限らないが、屋外に放置されるものに使用すると、太陽光に含まれる紫外線により色素が破壊されて消えてしまう事があるので、これにも注意しなければならない。
なお、紙に書いたときにその浸透性のよさから裏に移ってしまう(裏移り)事が多いのも、油性マーカーを用いた際の悩みどころの一つである。例えば、床に広げた模造紙に油性マーカーで記入して、模造紙に染み込んだインクが床にまで移ってしまうという事がある。