渦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
渦(うず,Vortex)は水などの流体が回転するときに見られる円状の模様のこと。渦潮や竜巻、洗濯機の中の水の渦のように、自然界や日常においても渦は非常に重要なものである。うずまき。
[編集] 代表的な渦
[編集] 流体力学での渦
流体を考え、それを微小な要素に分ける。この分けた微小要素の内の一要素に着目すると、その運動は、(1)その要素全体の並進運動、(2)要素を剛体として考えた上での回転運動、(3)純粋な歪みによる運動に分けて考えることができる。渦において重要なのは、(2)の回転に関するもの部分である。次に渦度w(= w(x,t)、xは流体の位置座標、tは時間)の定義を以下に示す。
ここで、v(x,t)は流体の速度、rotはローテーションである。
更に、
が渦なしの条件であり。この場合、流体は渦の伴わない運動を行う。従って、
となる時、運動している流体のどこかで渦(としての運動)が存在する。
流体に粘性が存在する場合、渦度が拡散していく。このため、渦を扱う場合、粘性はごく弱い(小さい)として扱うか、無視する場合が多い。