漫☆画太郎
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漫☆画太郎(まん がたろう、1971年 -)は漫画家。静岡県出身。横浜市立金沢高等学校卒業。ペンネーム表記は不定で、他に漫F画太郎(☆の中にF)、漫バカ画太郎(☆の中にバカ)、漫$画太郎、漫¥画太郎、漫(桃の絵)画太郎、漫♡画太郎、画太郎、もろぼししんいちなどがある。
目次 |
[編集] 概要
代表作は『珍遊記』、『地獄甲子園』など。『地獄甲子園』および『ババアゾーン』(短編をオムニバス形式にしたもの)は映画化された。
1990年、『人間なんてラララ』で「週刊少年ジャンプ」の第1回GAGキングを受賞。その後、同誌掲載の『DRAGON BALL外伝』でデビュー。
特徴はスクリーントーンをほとんど使用しない緻密で勢いのある絵、コピーの多用(最初はコピー機を購入した嬉しさから多用していたらしい)、平気で以前の話を「なかったこと」にする破天荒なストーリー展開、それに加えて「ばばあもの」と呼ばれるように、痩せ細って乳の垂れた元気な老婆(たいてい全裸)の描写に定評がある。また既存の漫画・ドラマのパロディや、大ゴマ・コピーを多用した(通称コピーギャグ)手抜きのような作品を多く発表するが、読者には凡百の漫画家と違いそれが面白いと言われる異能の人である。
読み手に不快感をもたらす絵柄に惑わされがちだが画力は高く『まんゆうき~ばばあとあわれなげぼくたち~』は作者本人は「失敗作」だと語っているものの、主人公「娘々(にゃんにゃん)」は近年でいう萌え絵であり、「萌えキャラ」のオリジンとして評価する声もある(あまりに意外な画風だったため当時は「アシスタントが主人公を描いた」と噂された事もあった。連載初期から後期に至るにつれてタッチが大きく変化しており、可愛さの向上が著しい)。最近の作品では、時々「娘々」の様なキャラクターデザインの女の子が登場する事がある。 (ただ、萌えキャラが初出したまんゆうき以降と、萌えキャラが再び描きだされたと思われているつっぱり桃太郎の間にも、ランドセルとばばあが登場する 読みきりに同様の絵柄の主人公が描かれている。)
だがその反面、連載を途中で打ち切りに持っていくような展開も多く、まともに完結を迎えた作品が非常に少ないことから、連載向けではなく読切向けの漫画家ではないか、という声も多い。実際、作者本人も自分が大の連載嫌いであることを単行本の巻末コメントで明らかにしている。その影響からか、近年は「QuickJapan」での連載(『まんカス』としてまとめられた)や『世にも奇妙な漫☆画太郎』などオムニバス形式の連載起用が目立ってきている。
かつて、自分の漫画の出来の悪さから「こんな漫画でお金を貰う訳にはいきません」と原稿料を拒否したことがあるという。
[編集] 漫☆画太郎の素顔
素顔を誰も知らない正体不明の漫画家として有名だが、『珍遊記』連載当時に「週刊少年ジャンプ」の新年号恒例だった作家全員顔出しによる表紙写真で素顔を明らかにしている。ジャンプコミックス版の珍遊記での著者近影には表紙の写真をそのまま流用した写真が載っており、2巻では当時ブームの真っ只中だったF1をモチーフとしたツナギ姿(1991年5号)で、6巻ではSF風の服装で宇宙遊泳のようなポーズでライフルを構え、手書きの宇宙の背景にコラージュされている(1992年5号)。最近では2004年にも、一度だけWOWOWの特番「画太郎まつり」に顔出しで出演しており、全てロングカットではあるがこれが初の映像出演といわれている。この特番での服装はベレー帽に眼鏡、ブリーフ一枚、素肌にネクタイという、漫画での自画像を模した破天荒な姿であり、その服装で街頭をさまよったり、鳩もいない公園にポップコーンをまいて自ら食べるなど、自身の劇中さながらのギャグを連発していた。特番では画太郎の素顔が公開されるという趣旨だったはずだが、突然「急逝!!」のテロップが入り葬式が始まって訳の判らぬ内に番組は終了(もちろん架空の葬式。しかもその葬式の列になぜか画太郎本人が並んでいる)。番組から判断できる風貌は痩せ型で、自身が描いている中年で太めの似顔絵とは全く正反対の姿であることが明らかになった。
[編集] ばばあ
作品の中に多用される「ばばあ」は、作者が自宅で介護している祖母がモデル。ばばあが元気に暴れる様は、親族の来訪などで元気を取り戻したときの祖母をイメージしている。現在は伏せることが多いが、「せめて漫画のなかだけでも」と作者が思いを込めた結果、ますますばばあの元気は増長している。
[編集] 作品リスト
[編集] 漫画作品
- 画太郎先生ありがとう~いつもおもしろいマンガを描いてくれて
- デビュー作他、単行本未収録の短編作品をほぼ収録
- 虐殺!ハートフルカンパニー(原作:ピエール瀧)
- くそまん~サイテーの漫画短編集~
- 地獄甲子園 (『月刊少年ジャンプ』連載)
- 樹海少年ZOO1(ずーいち)(原作:ピエール瀧)(「週刊少年チャンピオン」連載)
- エスカレーター(『ウィンタージャンプ』読みきり)
- 珍遊記 -太郎とゆかいな仲間たち-
- 珍入社員金太郎 - 予告無しに第4話で打ち切り、その後「週刊ヤングジャンプ」編集部より正式に連載終了が発表される
- つっぱり桃太郎 (「ヤングジャンプ」連載)
- 道徳戦士超獣ギーガー
- 爆走!男のメルヘン街道 - 和田ラヂヲ等との共作
- ハデー・ヘンドリックス物語
- まんゆうき ~ばばあとあわれなげぼくたち~ (「週刊少年ジャンプ」連載)
- 漫☆画太郎の人生相談
- 半年間『月刊少年ジャンプ』に4P連載された
- 笑ってごらん
- ブスの瞳に恋してる (原作:鈴木おさむ) (「ヤングチャンピオン」連載)
- 学校(「週刊少年ジャンプ」掲載)
- 聖☆おじさん
- まんカス
- 世にも奇妙な漫☆画太郎 (「ビジネスジャンプ」連載…初代担当の中村泰造が同誌編集長を務めている。)
[編集] その他
- 爺言(表紙絵)
- 耳噛じる マキシマムザホルモン(ジャケット)
- 糞盤(同上)
- ロッキンポ殺し(同上)
- next33 - 「UNNON」というブランドのオリジナルTシャツのデザイン[1]
- ユメ十夜(脚色)
- ぶっ生き返す マキシマムザホルモン(裏ジャケット)
[編集] 関連項目
- 「珍遊記」連載当時から画太郎ファンを公言し応援した。同作終盤に友情出演。
- 電気グルーヴのメンバー。「樹海少年ZOO1」等でタッグを組む。
- 同じく「珍遊記」当時より画太郎を支持。画太郎の心の支えとなったらしい。
- リミックスアルバム「STUPID FRESH」でアートワーク担当。
- 「ブスの瞳に恋してる」を漫画化。
[編集] 外部リンク
- 地獄甲子園(映画版のwebサイト)