無敵鉄姫スピンちゃん
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『無敵鉄姫スピンちゃん』(むてきてっきスピンちゃん)は、週刊少年ジャンプ2004年16号~27号に連載された大亜門作のギャグ漫画作品。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 概要
赤マルジャンプ・2003SPRING号に読切として掲載された「スピンちゃん試作型」を皮切りに、「超便利マシーンスピンちゃん」(読切・週刊少年ジャンプ・2003年40号)、「超便利ロボスピンちゃん」(読切・週刊少年ジャンプ・2003年48号)とパイロット版3作の後に、2004年に現在の形で連載を開始する。テーマは『ダメ人間賛歌』(単行本より)。
ギャグ漫画のラインアップが少ない当時の週刊少年ジャンプでは久々のギャグ連載であり、漫画やアニメ、ゲームなどを元にした数々のパロディネタを武器にしたギャグを展開し、掲載順も安定したかに見えたが、2004年5月の27号にて連載終了(1クール打ち切り)となる。
その後、2005年に連載の現在も継続している『太臓もて王サーガ』に主要人物(スピン(ときには「まわる」と名称変更する事も)、透瑠、一緒)がレギュラー出演し、コアなファンを喜ばせた。
[編集] 主な登場人物
- スピン
- 博士を想う素直な幼児体型の自律思考型ロボット。目からビームを発したり体内に(いもうと)ミサイルを装備する。オプションパーツとして消火機能やビデオカメラ(一緒の盗撮目的)を備える事も。元々は一緒が自分の願いを理解してくれないペガサスモーターに対する復讐の為の戦闘ロボットだった。最終回で一緒の家の火事を消火する為爆発を起こし、頭部だけしか残らなかった(一応、ペロたんを代わりのボディにしている描写が見られる)。
- カバーをはがした状態の単行本裏表紙では成体状態のスピンが登場(一緒の夢の中)している。
- 名前の由来は『超電磁ロボ コン・バトラーV』の必殺技・超電磁スピンから。
- 部井透瑠(ぶい とおる)
- ビューナス女学院高等部に入学した一緒の孫娘。過保護すぎる父から逃れるように(カバーをはがした状態の単行本表紙にその様子が描かれている)レンタルロボットVに居候になった。一緒の度を越したスケベ具合や、それに従うスピンに呆れながらも、スピンに対して暖かく見守っている少女。一緒の優性遺伝のせいか特徴的な癖毛で、その為髪を輪ゴムで止めている。声が低く「洗濯板」と形容されるくらい貧乳らしい。最初は小学生の設定で名前も「亨」となっていたが、連載の際に今の設定に改められた。
- 名前の由来はVTOLから。また、下の名前は『Oh!透明人間』(中西やすひろ)の主人公(♂)と同名。
- 部井一緒(ぶい かずお)
- 男の夢である美少女ロボット「エロボット」の開発製作に情熱を燃やす博士(エロジジイ)。スピンを創り出した人物。ロボット工学に関してだけは天才的だが、ドスケベで自己中心的で非常識で生活能力皆無の駄目人間。エロボット製作のために多大な借金をしてしまい、デビルローンというヤミ金にまで手を出してしまった。透瑠の祖父で透瑠は連載初期は「おじいちゃん」と呼んでいたが、一緒の本性を知りいつの間にか承太郎よろしく「じじい」に変わっていった。
- 名前の由来は『超電磁マシーンボルテスV』のボルトイン(合体)時の掛け声「Vトゥゲザー」から(together→一緒)。
- ぺロットちゃん/ペロたん
- スピンのウサギのバックパックを一緒が改造したウサギ型ロボット。かわいらしい外見とは裏腹に両刀使いかつ腹黒でしかもエネルギー吸収装置を装備し、他のペットロボットのエネルギーを吸収する性質の悪いペットロボット。耳を翼にしてジェット機のように空を飛ぶ事が可能。
- 名前の由来は『超電磁ロボ コン・バトラーV』の脳波計測ロボット・ロペットから。
- 入田恩(はいるだ めぐみ)
- 一緒の友人で引きこもりのダメ人間。普通の女性と話をしたい為女性ロボットのレンタルのために一緒の店に来た。中学生時代に負ったトラウマにより、冷たい目で見られると暴れ出し、両乳首を押されないと平常心を取り戻せないと言う困った癖の持ち主。単行本裏表紙(カバーをはずした状態)では一緒の家にて一緒に昼寝している。
- モデルはゲッターポセイドンで、名前の由来はアニメ「マジンガーZ」の合体の掛け声「パイルダーオン」から。
- 部井佐蔭(ぶい さいん)
- 部井一緒博士の息子で透瑠の父。一応は常識人ではあるが、娘に対してはかなり過保護で心配性(これに対しては流石に一緒も頭を悩ませている)。またかなりのマゾヒストでもある。名前の由来はVサインから。
- 笛井戸雷電(ふえいど らいでん)
- ビューナス女学院の学院長。普段は「ランちゃん」と呼んで欲しいと頼んでいる。体格は非常に良いのだがかなり乙女チックなところがある。男の愛人(武竜牙)がいた。名前の元ネタは「勇者ライディーン」の掛け声「フェードイン」とライディーンから。
- デビルローンの借金取り
- 闇金融『デビルローン』から派遣されてきた取り立て屋。顔に傷のある丸刈りの強面男。二枚目風のマスクを被って登場。そのありえなさ過ぎる変装の解きっぷりは「土曜ワイド劇場・江戸川乱歩の美女シリーズ」の明智小五郎を彷彿とさせる。極度の妹萌えでスピンに惚れてしまい、借金のカタにしようとしていた。
- 白鳥父娘(しらとりおやこ)
- 一緒の店に家庭用警備ロボットをレンタルしに来た父と、それを扱う娘、なのだが娘のほうはとても警備ロボットを必要としていないような体格をしている。実家に空き巣が入ってしまいレンタルどころではなくなってしまう。
- 恵野大五郎(めぐみの だいごろう)
- キャンベル消防局・レスキューロボット審査の案内人。喋り方がムカつくほど淡々としている。
- 名前の由来は曽田正人の漫画「め組の大吾」から。
- 刈場翼(かりば つばさ)
- 大手ロボットメーカー「ペガサスモーター」兼直営レンタル・リース直営店「スターアロー」社員。嫌味ったらしい自信家で根に持つ性質。専務の父がいてその父と一緒とはロボット製造の工程で因縁があった。キャラクター名の由来は「聖戦士ダンバイン」のウイングキャリバーで、キャラクターのモデルはビルバインで父がダンバイン。会社の名前の由来は「聖闘士星矢」の「ペガサス星矢」と、「鉄腕アトム」のアトムの造り主・天馬博士から。
- 銀鈴(しろがね りん)
- ビューナス女学院教諭。学校で元気のない透瑠の家庭での様子を見る為に一緒の家に家庭訪問に来た。かなり天然である。名前の元ネタは「アニメ版ジャイアントロボ」の銀鈴。
- 武竜牙(たけ りゅうが)
- 大手ロボット製造会社「武コーポレーション」社長の息子。雷電(ランちゃん)の元彼だった男。
- 名前の由来は「勇者ライディーン」の重戦闘機・ブルーガー。
[編集] スピン・驚異のメカニズム
- いもうとミサイル
- 胸部・腹部が展開、内蔵された小型ミサイルを一気に浴びせかける。一緒曰く「相手の弱点を突いた見事な属性攻撃」。
- アンカーパンチ
- 腕を発射する(推進機関は無いので爆発発射と思われる)。有線式なので拾いに行く面倒が無い。
- 元ネタは「超電磁ロボ コン・バトラーV」のバトルマシン3号機・バトルタンクの武装であるアンカーナックル(単行本124Pでもその名で書かれているが、まんまでは流石にヤバいのか作中での呼称は「アンカーパンチ」に統一されている)。
- ハイドロキャノン
- ファイヤーファイターパーツに換装したスピンの前頭部より発射される高圧水流。フェニックス一機を彼方まで吹き飛ばした(本来の使い方ではない)。
- サニーソーサー
- 外した後に6枚の刃が飛び出した、右胸部のブレストパネルを投げつける。
- 元ネタは「UFOロボ グレンダイザー」のスピンソーサーと大リーガーのサミー・ソーサ。
- 超便利ヨーヨー
- 左胸部のブレストパネルを取り外すと、ナイフやハサミや缶切りが飛び出す。ぶっちゃけ、ただの十徳ナイフである。
- 元ネタはコン・バトラーVの武器・超電磁ヨーヨー。
[編集] 登場するロボット
- アカギのゴリラタンク
- デビルローンの取立屋が一緒の借金取立ての実力行使のために使用した作業用パワーアームロボット。ネーミングの由来はSLAM DUNKの赤木剛憲と彼がダンクするときの名称「ゴリラダンク」。
- ビューナス女学院警備ロボット
- スピードセンサーロボット
- ビューナス女学院に設置されている、警備のためと廊下を走るのを戒めるためのロボット。口からビームを発射するスピードセンサーロボットは聖母マリア像がモデルで、初期設定では子供を投げつけるものだったらしい(もちろん担当が却下)。
- アストロロボ・モタ
- ペガサスコーポレーションの看板スターである、世界初の自律思考型ロボット。礼儀正しく素直で意外とナイーブな優等生。名前の由来は「鉄腕アトム」のローマ字を逆から読んだもの(ATOM→MOTA)で、デザインはそのアトムと「ドラゴンボール」の孫悟空を足して2で割ったもの。
- なお、これに似たキャラクターが次回作にドラクロワの取巻きとして登場する。
- ミーアちゃん
- ウサギ型ペットロボット。持ち主が目を離した僅かの間に、ペロたんのエネルギー吸収機能の餌食となってしまう。ペロたん曰く「味はイマイチだった」。
- 名前の由来は「超電磁ロボ コン・バトラーV」に登場するキャンベル星第一次侵攻軍の休息区司令・ミーアから。
- リューくん
- 武竜牙が操る武コーポレーションの戦闘(バトル)ロボット。ロボットバトルグランプリで3位の実力を持つ。元ネタは「DEATH NOTE」の死神リュークで、攻撃技「デスノーズ」はボボボーボ・ボーボボの鼻毛真拳。
[編集] 単行本
ジャンプコミックス(集英社)より単巻でのみ出ている。収録は連載版のみであり、連載以前の読切版は未だ単行本化がなされていない。
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