猿の惑星
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猿の惑星 (PLANET OF THE APES) は、1968年から1973年にかけて製作・公開されたアメリカ映画のシリーズ。第1作のみピエール・ブール原作。また2001年には、ティム・バートン監督によって、第1作にあたる部分をもとにリメイクされている。
それまでに例をみないストーリーの進行と人間社会への辛辣な風刺をこめた作風は、現在においても素晴らしいとの評を受けるほどである。 また、その精巧な猿の特殊メイクは、当時のレベルを完全に凌駕していた。この作品の影響により、アカデミー賞にメイクアップ部門が設立された。
当時のSFは子供騙しだという扱いを受けていた。その為、「制作費が回収出来れば成功」と言われていた。本作も同様で大ヒットはしなかった。
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[編集] 猿の惑星シリーズ
[編集] 猿の惑星
- 原題: PLANET OF THE APES
- 発表年: 1968年
- 監督: フランクリン・J・シャフナー
- 出演: チャールトン・ヘストン、キム・ハンター、ロディ・マクドウォール、リンダ・ハリソン、モーリス・エバンスほか
- 荒筋:宇宙飛行士のテイラーは、猿が世界を支配している惑星に不時着した。そこではなんと人間が猿に奴隷にされていた……。
[編集] 関連サイト
[編集] 続・猿の惑星
- 原題: BENEATH THE PLANET OF THE APES
- 発表年: 1970年
- 監督: テッド・ポスト
- 出演: ジェームズ・フランシスカス、チャールトン・ヘストン、リンダ・ハリソンほか
- ストーリー: テイラーを追って、ブレントも未来の地球へとたどり着いた。廃墟のNYで、ミュータントと化した人類と禁断の地にまで勢力を伸ばそうとする猿類との、最後の戦争がはじまった……。
[編集] 新・猿の惑星
- 原題: ESCAPE FROM THE PLANET OF THE APES
- 発表年: 1971年
- 監督: ドン・テイラー
- 出演: ロディ・マクドウォール、キム・ハンター、ブラッドフォード・ディルマンほか
- ストーリー: ミュータント人類と猿類との戦争は、地球の消滅で幕を閉じた。からくも宇宙船で脱出したジーラらがたどり着いたのは、なんと1973年の地球であった……。
[編集] 猿の惑星・征服
- 原題: CONQUEST OF THE PLANET OF THE APES
- 発表年: 1972年
- 監督: ジョン・リー・トンプソン
- 出演: ロディ・マクドウォール、ドン・マレー、リカルド・モンタルバンほか
- ストーリー: コーネリアスの語ったとおり、疫病によりイヌ・ネコは死滅し、サルが第一位のペットとなった。日々深まる奴隷としての扱いに、コーネリアスの息子シーザーをリーダーについにサルは反乱を開始する……。
反乱がひとまず成功し、人類に復讐しようとするが、後にシーザーの妻となるチンパンジーがそれを諌め、それを容れ、復讐を思いとどまる。
これは、コーネリアスが語った猿人間が最初に発した人類に対する反抗の言葉「No」とは違う言葉であった。
シーザーの出現により、猿人間の最初の言葉は「平和共存」を訴えるものとなり、コーネリアスの語った未来とは別の未来を行くことを暗示するものとなった。
[編集] 最後の猿の惑星
- 原題: BATTLE FOR THE PLANET OF THE APES
- 発表年: 1973年
- 監督: ジョン・リー・トンプソン
- 出演: ロディ・マクドウォール、ジョン・ヒューストン、ナタリー・トランディー、ルー・エアーズほか
- ストーリー: 21世紀、人類と猿類との戦争は核戦争に発展した。ジーラとコーネリアスの記録から地球の未来を知ったシーザーら、穏健派の猿人間は、人類との共存の道を選択するが、タカ派のゴリラの将軍・アルドーは人類を敵視する。そんななか、ミュータント化した人類が攻撃を仕掛け、曲がりなりにも共存していた人類はそれを理由に拘束される。(註-人類は、猿人間と共存していた者とミュータント化したものの両方いる。)
アルドーらタカ派が有利かに見えたが、アルドーがシーザーの息子を殺していたことが発覚し、シーザーの怒りを買った上に、猿の掟に背くものであるため、アルドーは失脚し、穏健派が政権を握る。最後のシーンで、猿人間の教師が教えている相手が、人類と猿人間の子供両方であることが、両者の和解を象徴している。
[編集] 猿の惑星(リメイク)
- PLANET OF THE APES(2001年)
- 監督: ティム・バートン
- 出演: マーク・ウォルバーグ、ティム・ロス、ヘレナ・ボナム=カーター、ポール・ジャマッティ、エステラ・ウォーレン、マイケル・クラーク・ダンカン、ケイリー=ヒロユキ・タガワ、チャールトン・ヘストンほか
- ストーリー: 宇宙飛行士のレオは、猿類が世界を支配している惑星に不時着した。そこではなんと人間が猿に奴隷にされていた……。
- 受賞:ラジー賞最低リメイク賞、最低助演男優賞(チャールトン・ヘストン)、最低助演女優賞(エステラ・ウォーレン)。この両名は同年の他作品でも重複受賞している。
[編集] 関連事項
- SFドラマ 猿の軍団
- 猿
- サルヂエ - 司会者は猿の惑星からやって来た猿という設定