現生正定聚
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基本教義 |
縁起、四諦、八正道 |
三法印、四法印 |
諸行無常、諸法無我 |
涅槃寂静、一切皆苦 |
人物 |
釈迦、十大弟子、龍樹 |
如来・菩薩 |
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部派・宗派 |
原始仏教、上座部、大乗 |
地域別仏教 |
インドの仏教、日本の仏教 |
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経典 |
聖地 |
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現生正定聚(げんしょうしょうじょうじゅ)とは、「現生不退(げんしょうふたい)」とも言い、日本仏教の宗派の一つである浄土真宗の教義の根幹を指す用語であり、親鸞の信心の特徴をあらわすもっとも端的にまとまった用語である。内容は、阿弥陀仏から回向された信心を受容すれば、浄土に往生することが定まり、その地で悟りを開いて仏になることが、その時点で決定していることをいう。つまり、今現在、仏となることが決まっているということである。
この言葉で表現されるように、親鸞の信心は、それまでの浄土教義とは異なり、信心は阿弥陀仏から人間に与えられるものであり、その信心を受容することで初めて、浄土に往生でき、現在・現時点で仏となることが決定している(正定聚)とするものである。そのため、人間が称える「南無阿弥陀仏」という称名念仏は、浄土への往生のためではなく、今救われていることへの感謝の称名であると言うのである。
親鸞の著わした『教行信証』には、
- かならず現生に十種の益を獲。なにものか十とする。一つには冥衆護持の益、二つには至徳具足の益、三つには転悪成善の益、四つには諸仏護念の益、五つには諸仏称讃の益、六つには心光常護の益、七つには心多歓喜の益、八つには知恩報徳の益、九つには常行大悲の益、十には正定聚に入る益なり。
と論じて、現時点で阿弥陀仏から十種の利益(りやく)を受けており、その利益を得るために我々の何かの修行が必要なのではなく、一心に阿弥陀仏から回向される信心を受容することだけが必要であると論じたのである。