琉球エアーコミューター
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琉球エアーコミューター(りゅうきゅう—、略称: RAC)は、那覇空港をベースに沖縄の離島路線を運航している航空会社であり、JALグループの構成企業である。
もともとは公共施設地図航空(*1)が運航していた那覇-慶良間線(現在は廃止)を1987年に継承したのが始まり。1986年に那覇-粟国線を開設して計2路線を運航したが、1991年に南西航空(現日本トランスオーシャン航空)の増資を受け傘下に入りその後順次日本トランスオーシャン航空からDHC-6の路線の移管が始まった。現在14の路線を運航している。
JALグループではあるが、厳密に言えば、日本トランスオーシャン航空(JTA)の子会社という方が適当であり日本航空との直接の資本関係はない(*2)。 JALグループの航空会社で唯一統一ビジュアルイメージである『Arc of the Sun(太陽のアーク)』のデザイン・塗装を使用せず、従来からの独自デザインを使用していたが、2007年4月よりロゴマークをJALグループと統一したものに変更。またJALマイレージバンク(JMB)のマイル加算対象となる路線は日本トランスオーシャン航空も運航している路線(那覇~久米島線、石垣~与那国線、宮古~石垣線)と那覇~与那国線のみであり、その他の路線ではマイルは加算されず、JMBマイル加算非対象路線に関してはJAL Fly on Point(JALのFrequent Flyers' Program=FFP)のポイント積算基準の対象外である。ワンワールドのメンバーとはならない。また、小型機での運航であるため、手荷物の無料許容重量が他のJALグループ各社と異なり10kgまでに制限されている(持込手荷物・受託手荷物の合計で10kgである)。
2007年から新たにDHC-8-300を導入。
- (*1)一時期金のペーパー商法で有名な豊田商事を傘下に持つ銀河計画のグループ会社だった。
- (*2)親子関係は日本航空 - 日本航空インターナショナル - 日本トランスオーシャン航空 - 琉球エアーコミューターとなり、日本航空から見ると当社は曾孫会社である。
目次 |
[編集] 概要
社名 | 琉球エアーコミューター株式会社 Ryukyu Air Commuter Co.,Ltd. |
設立 | 1985年12月 |
本社住所 | 沖縄県那覇市山下町 |
従業員数 | 77名 |
資本金 | 396,000,000円 (JTA69.8%、沖縄県5.1%他) |
航空会社コード | RAC/-- |
無線呼出名称 (コールサイン) |
RYUKYU AIR(リュウキュウ エアー) |
拠点空港 | 那覇空港 |
[編集] 沿革
- 1985年12月24日 琉球エアーコミューター株式会社(RAC)設立
- 1987年2月17日 当社初の就航路線となる那覇-慶良間線開設(使用機種・BN-2Bアイランダー)
- 1989年12月20日 那覇-粟国線開設(BN-2Bアイランダー、1992年11月16日からは南西航空のDHC-6も継承)
- 1991年 南西航空(現・日本トランスオーシャン航空)からの増資を受け、同社の子会社となる(同時にJALグループの一員となる)
- 1992年11月16日 南西航空(SWAL、現・日本トランスオーシャン航空)のDHC-6就航路線を同社から移管
- 1997年1月 DHC-6の後継機となるDHC-8-100(ダッシュ8)を導入
- 1997年4月15日 那覇-与論線をSWALから移管、機材をこれまでのYS-11に替わって最新のDHC-8を就航
- 1997年7月20日 現南大東空港開港により、那覇-南大東線にDHC-8が就航
- 1997年10月9日 北大東空港の滑走路が1500mに延長により、那覇-北大東線にDHC-8が就航。同時に南大東-北大東線開設(但し那覇-南大東-北大東-那覇あるいは那覇-北大東-南大東-那覇の三角運航)
- 1997年11月7日 那覇-久米島線開設(DHC-8)
- 1999年2月1日 那覇-奄美線開設(DHC-8、これまでエアーニッポンが就航していたのを継承)
- 2000年7月21日 那覇-与那国線、石垣-与那国線開設(いずれもDHC-8で週4日運航)
- 2002年1月23日 DHC-6ツインオッターが退役(就航していた路線はBN-2Bに変更)
- 2003年10月10日 現在の多良間空港開港により、宮古-多良間線にDHC-8就航。宮古-石垣線開設(DHC-8)
- 2006年3月31日 那覇-慶良間線、石垣-多良間線廃止
- 2006年7月 那覇-宮古線開設(DHC-8、7月半ば~9月の季節限定運航)
- 2007年4月 社名(略称)ロゴをJALグループ仕様(太陽のアーク)に変更。
- 2007年4月27日 DHC-8-300(Q300)を導入、那覇-久米島線と那覇-南大東線にそれぞれ就航予定
- 2007年11月30日 石垣-波照間線廃止予定
[編集] 就航路線
- 那覇空港 - 奄美大島空港、与論空港、粟国空港、久米島空港、北大東空港、南大東空港、宮古空港(7月中旬~9月運航)、与那国空港
- 石垣空港 - 宮古空港(7月中旬~9月運休)、与那国空港、波照間空港(2007年11月30日まで運航)
- 宮古空港 - 多良間空港
- 南大東空港 - 北大東空港
[編集] 使用機材
[編集] 保有機材
- ブリテン・ノーマン アイランダー(BN-2B) 設立当時から保有の機材
- DHC-8-103(ダッシュ8) 1997年にDHC-6に替わる大型機として導入
[編集] かつての保有機材
- DHC-6(ツインオッター) 1973年に当時の南西航空(現・日本トランスオーシャン航空)が導入、1992年に同社から移管、2002年退役。
[編集] 導入予定機材
- DHC-8-300(Q300) 2007年導入
[編集] JALグループ企業 (グループ企業のうち、航空事業者)
◎JALグループは国際航空連合(アライアンス)「ワンワールド」に加盟しているが、※のある航空会社は経営施策上ワンワールドには加盟していない。
- 日本航空(持株会社)
- 日本航空インターナショナル(JAL)
- 日本トランスオーシャン航空(JTA)
- JALエクスプレス(JEX)
- 日本アジア航空(JAA)
- JALウェイズ(JAZ)
- ジェイエア(J-AIR)
- (「運送の共同引受」により全便をJAL便として運航。法人名として表記する以外は対外的には「ジェイ・エア」を使用)
- 日本エアコミューター(JAC)※
- 北海道エアシステム(HAC)※
- 琉球エアーコミューター(RAC) ※