竹の森遠く
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『竹の森遠く』 (So Far from the Bamboo Grove) とは、日系米国人作家のヨーコ・カワシマ・ワトキンズによる自伝的小説。1986年にアメリカで出版された。2005年に韓国でも「ヨーコ物語」という題名で出版されている(後に発売中止)。日本語版は出版されていない。
作者のヨーコ自身が11歳だった第二次世界大戦の終戦時に体験した朝鮮半島北部の羅南からソウル、釜山を経て日本へ帰国する際、また帰国後の、悲惨な状況を描いている。戦争の悲惨さを訴える資料として、アメリカでは優良図書に選ばれ中学校用の教材として多くの学校で使用されている。
目次 |
[編集] あらすじ
[編集] 韓国人・韓国系アメリカ人による反発
この本の記述に、終戦直後朝鮮人が日本人の女性や子供を迫害し、性的暴行を行っていたという部分が含まれることから韓国人・韓国系アメリカ人が反発、2007年現在ではこの本の教材使用禁止運動も行われている。韓国領事館も米教育当局へ嘆願書を提出。これらを受けて、一部の地域では教材から取り除くなどの対応が行われている[1]。またこの抗議活動の過程で、作中にて父親の職業が「満洲で働く高級官僚」であり、後の本で「6年間という長期のシベリア抑留を受けていた」とされていることを根拠に、731部隊の幹部であったという疑惑をもちかけている(作者自身は、父親は満鉄社員であったと反論している[2])。また、作品の内容にも矛盾があるとしている[3]。
ただし韓国国内にも、(作品の後半部分は日本帰国後の苦しみを記述していることもあり)戦争の悲惨さを訴えている作品であり、あえて朝鮮人を悪く言っているわけではない、という声も見られる[4]。
一部の韓国紙や韓国人団体はこの本が嘘だらけだと述べたが、著者は記者会見などでこの物語が真実であると主張している。
[編集] 脚注
- ^ 「波紋呼ぶ米中学教材『ヨーコの話』(上)(下)」、朝鮮日報、2007年1月18日。
- ^ 「【緯度経度】ソウル・黒田勝弘 気に入らない話は“歪曲”」、産経新聞、2007年2月3日。
- ^ 「'요코' 아버지 731부대 최고위 간부 의혹(朝鮮語)」、聯合ニュース、2007年1年18日。
- ^ 「『竹の森遠く』最後まで読んでみたら…」、中央日報、2007年1月23日。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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